2022-01-01から1年間の記事一覧

『Dangerous Inequalities(不平等の危険)』から 冒頭部分を日本語仮訳 エイズと社会ウェブ版636

国連合同エイズ計画(UNAIDS)が2022年の世界エイズデー報告書『Dangerous Inequalities(不平等の危険)』を公表したのは11月29日でした。そのプレスリリースは当ブログで翌30日、日本語仮訳を紹介しました。 さらに12月16日には、API-Net(エイズ予防情報…

24年ぶりに300件を下回るか 東京都の新規HIV感染者・エイズ患者年間報告数

メルマガ東京都エイズ通信の第185号が12月28日、配信されました。報告数は1月1日から12月25日までのデータです。 ************************************* 令和4年1月1日から令和4年12月25日までの感染者報告数…

『まなじりを決し、ではなく』 エイズと社会ウェブ版635

2022年も残すところ、もう1週間ですね。清水寺の森清範貫主が大書した今年の漢字は「戦」でした。ロシアのウクライナ侵攻という戦争は年を越しそうです。全国から募集した「今年の漢字」のうち、最も多かったのが、この「戦」で、2番目は「安」だったとか。 …

『コミュニティ主導の対策を支援しなければ、パンデミックは克服できない』 エイズと社会ウェブ版634

国連合同エイズ計画(UNAIDS)の第51回プログラム調整理事会(PCB)が12月13日から16日まで、タイのチェンマイで開かれました。その3日目にあたる15日には、UNAIDSマルチステークホルダー特別委員会が2年間の協議を経てまとめた報告書『COMMUNITY-LED AIDS R…

不平等がエイズ・パンデミックの終結を阻んでいる UNAIDS エイズと社会ウェブ版633

世界エイズデーを前に国連合同エイズ計画(UNAIDS)が新しい報告書『Dangerous Inequalities不平等の危険』を発表しました。UNAIDSは7月に年次報告書(Global AIDS Update 2022)を発表しています。そのタイトルが『In Danger(危機的状況)』。つまり今回は…

UNAIDS世界エイズデー2022キャンペーン『平等に』 エイズと社会ウェブ版632

うかうかしていると12月1日を過ぎてしまいますね。TOP-HAT News 第171号(2022年11月)の巻頭は前回に続き世界エイズデーの話題です。掲載を急がねば。 《国連合同エイズ計画(UNAIDS)は11月7日、世界エイズデー2022キャンペーンの特設ページを公式サイトに…

『社会的イネーブラー』 エイズと社会ウェブ版631

新しいコンセプトを打ち出し、それをより的確に表現したい。そうした熱意の表れなのでしょうが、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の発表文書を日本語で紹介しようとすると、なじみのない言葉が次々に登場し、どう訳したらいいのか当惑することがしばしばありま…

報告は減ったけど 東京都エイズ通信第183号 お詫びと訂正の追加あり

【お詫びと訂正】 毎月後半に配信されるメルマガ東京都エイズ通信の配信がなぜか本日(12月7日)ありました。あれ、どうしたんだろうと見てみると、タイトルは 東京都エイズ通信第184号(臨時号)。目次は以下のようになっています。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆…

ロシアの反LGBT法拡大に国連が深い懸念 エイズと社会ウェブ版630

ロシアで同性愛宣伝禁止法の対象と適用の拡大をはかる反LGBT法案の議会承認手続きが進められていることから、ヴォルカー・ターク国連人権高等弁務官とウィニー・ビヤニマ国連合同エイズ計画(UNAIDS)がそれぞれ深い懸念を表明し、法案への反対と同性愛宣伝…

『 同時進行するパンデミックの中で』 TOP-HAT News第170号(2022年10月) エイズと社会ウェブ版629

7月に発表されているので、少し遅くなりましたが、TOP-HAT News第170号(2022年10月)の巻頭は、今年の世界エイズデー国内啓発キャンペーンのテーマの紹介です。 全国各地の自治体やNPOの準備にテーマを反映させていただこうと思えば、7月には公表する必要が…

「知って、学んで、行動する」(東京都エイズ予防月間テーマ)

メルマガ東京都エイズ通信の第182号が10月27日、発行されました。 ************************************* 令和4年1月1日から令和4年10月25日までの感染者報告数(東京都) ※( )は昨年同時期の報告数 HIV…

『最初に動き出した人たち』 エイズと社会ウェブ版628

年寄りの昔話になってしまいますが、現代性教育研究ジャーナルの連載コラム『多様な性のゆくえ』第66回(2022年10月15日)は、ニューヨークのゲイメンズ・ヘルス・クライシス(GMHC)の本部ビルを1994年に取材した時のことを少し紹介しました。 https://www.…

『何事も夢から始まる』 TOP-HAT News第169号

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)は2002年1月に創設されました。すでに当ブログでも紹介しているように今年は活動を開始から20周年の節目なので、グローバルファンド日本委員会(FGFJ)がドキュメンタリーフィルムシリーズ『何事も…

10月から都内の多くの保健所でHIV検査再開 メルマガ東京都エイズ通信第181号

メルマガ東京都エイズ通信第181号が9月30日、配信されました。今年に入ってから9月25日までの新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。 ************************************* 令和4年1月1日から令和4…

『W杯から女子が外れた』 エイズと社会ウェブ版627

フランスで開かれるラグビーのワールドカップ2023は、来年9月8日に開幕します。日本中が盛り上がった2019年日本大会の4年後ですね。コロナ流行の前の年でした。 世の中、何があるか分からないという不透明感がますます強くなっていますが、フランス大会が予…

『真っ赤な表紙の危機感』 TOP-HAT News第168号(2022年8月) エイズと社会ウェブ版626

毎年12月1日の世界エイズデーの前後には東京・新宿の都庁本庁舎が赤くライトアップされます。国際的なHIV/エイズ対策のシンボルとなっているレッドリボンの赤ですね。2年前の夏には、コロナの流行に対する警戒のアラームとしてライトアップされ、支援と連帯…

グローバルファンド20周年フィルム『何事も夢から始まる』特別編 エイズと社会ウェブ版625

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)の設立20周年を記念するドキュメンタリーフィルムシリーズ『何事も夢から始まる』の特別編(世界の感染症対策の「今」と「未来」)が、グローバルファンド日本委員会(FGFJ)の公式サイトで8月24日…

検査と報告の気になる関係 東京都エイズ通信第180号から

メルマガ東京都エイズ通信第180号が8月31日、配信されました。今年に入ってから8月21日までに都内で報告された新規HIV感染者・エイズ患者数の合計は181件です。前年同時期と比べると、65件少なくなっています。減少率は26%で、7月の発表時点よりさらに大きく…

『HIV対策とメンタルヘルスの統合 主要な論点』(UNAIDS) エイズと社会ウェブ版624

言い訳に過ぎませんが、夏の間は小人閑居して悩み多く、せっかく日本語に訳した資料の紹介も大幅に遅れてしまいました。コロナに関しては7月前半に高齢者として4回目のワクチン接種を済ませたおかげか、なんとか感染せずに切り抜けました。陽性になっちゃっ…

「私たちは、あなたです」 エイズと社会ウェブ版623

現代性教育研究ジャーナルNo.136が8月15日、配信されました。 www.jase.faje.or.jp 巻頭の記事は「トランスジェンダー選手をめぐるスポーツ界の現状と課題」。著者は中京大スポーツ科学部の來田敦子教授です。 『スポーツ界における取り組みは、総じて、医学…

感染報告1000件の踊り場で エイズ動向委員会確定値 エイズと社会ウェブ版622

厚生労働省のエイズ動向委員会が8月12日(金)、国内における2021年の年間報告確定値を発表しました。API-Netに今年上半期の報告とともに掲載されています。概要は委員長コメントでご覧ください。前半は2022年第1、第2四半期の報告、後ろの方に確定値の説明…

意外な出会いが嬉しい 鶴岡八幡宮ぼんぼり祭

立秋前日の8月6日、つまり昨日から鎌倉の鶴岡八幡宮境内で、ぼんぼり祭が開かれています。 https://www.hachimangu.or.jp/matsuri/index.html#tabpanel8 毎年、立秋の前日が夏越祭、その翌日が立秋祭、そして鎌倉幕府3代将軍、源実朝の誕生日の8月9日が実朝…

メルボルンからモントリオールへ  TOP-HAT News第167号(2022年7月)

7月29日からカナダのモントリオールで、第24回国際エイズ会議(AIDS2022)が開かれています。日本からもaktaの岩橋さんが参加し、Facebookに現地からの写真やレポートが掲載されています。帰国後の報告も楽しみですね。 TOP-HAT News第167号(2022年7月)で…

『In Danger(危機的状況)』 UNAIDS2022年年次報告書 エイズと社会ウェブ版621

国連合同エイズ計画(UNAIDS)の年次報告書(Global AIDS Update 2022)が7月27日、発表されました。タイトルは『In Danger(危機的状況)』です。赤い表紙はレッドリボンの赤ではなく、危険信号の赤でしょう。 プレスリリースの日本語仮訳がAPI-Netに掲載さ…

報告数は前年同時期の4分の3 東京都エイズ通信

東京都福祉保健局のメルマガ『東京都エイズ通信』の第179号が7月27日、配信されました。今年に入ってから7月17日までの都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。 ************************************…

公衆衛生上の緊急事態となったサル痘に人権を踏まえた緊急対策とワクチンへの公平なアクセスを(UNAIDS) エイズと社会ウェブ版620

(追加) 『わが国ではこれまでのところ、サル痘の症例は報告されていないので』と書いたばかりなのに、テレビに「国内で初のサル痘患者確認」といった内容のニュース速報テロップが流れました。午後7時半のちょっと前あたりでしょうか。 いま最優先すべきな…

『ピンクベア登場』 エイズと社会ウェブ版619

伝説の・・・というのは実は、私もこれまで参加したことがないもので・・・イベント「JUICY!」が7月24日午後、東京・新宿2丁目のAiSOTOPE LOUNGEで開かれます。詳細はFacebookでご覧ください。 www.facebook.com 『ジューシィー! 25th Anniversary feat. Pi…

『サル痘対策にエイズの教訓を生かす』 TOP-HAT News第166号から エイズと社会ウェブ版618

新聞やテレビのニュースでもしばしば取り上げられていますが、今年5月以降、サル痘の症例が世界各地で報告されています。今後、流行がどうなっていくのか、6月23日には世界保健機関(WHO)が、「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たるのかどうか…

『多くの都内保健所でHIV検査再開』 東京都エイズ通信

東京都福祉保健局のメルマガ『東京都エイズ通信』の第178号が6月29日、配信されました。今年に入ってから6月19日までの都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。報告の減少傾向が依然、続いています。 ******************…

セックスワーカーの生命、自由、尊厳に対する憲法上の権利の尊重を命じたインド最高裁決定を歓迎 UNAIDS

インド最高裁が5月19日、セックスワーカーの権利を尊重するよう命じる決定を明らかにしたことに対し、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が6月17日付けで歓迎のプレス声明を発表しました。 声明の中でUNAIDSのインド事務所長は「この歴史的決定は、多くの人の命を…