「熱狂をこえて」 エイズと社会ウェブ版728

 現代性教育研究ジャーナルの連載コラム「多様な性のゆくえ」第114回(10月号)は、松岡弘明監督の映画「熱狂をこえて」の紹介です。
https://jase.faje.or.jp/jigyo/kyoiku_journal
 No.187(2026年10月15日発行)の13ページに掲載されています。

「気付いた者がとにかく行動する。それが必要だった時代は確実にあったし、いまがそうではないということもできないだろう。時代と個人との関係に、一足飛びの結論は出せない」

   

メルマガ東京都エイズ通信第230号(2026年9月)発行

メルマガ東京都エイズ通信の第230号が9月30日、発行されました。東京都内の今年1月1日から9月20日までの新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。昨年の同時期と比べると、微増ながら依然として増加の傾向が続いています。

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● 令和8年第1~38週(1月1日から9月20日まで)の感染者等報告数(東京都)
※厚生労働省 感染症サーベイランスシステムより抽出
※( )は昨年同時期の報告数

HIV感染者           157件      (150 件)

AIDS患者            45件        (44件)

合計                202件         (194件)

現時点でHIV感染者数とAIDS患者数は令和7年より多い。

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東京iCDCリスクコミュニケーションチームによる「都民1万人アンケート調査(2026年2月実施)」の調査結果も公表されています。

 HIVの流行情報に関心がある人は約22%。「何らか知っている」との回答が約54%。「名前は聞いたことがあるが、詳しくは知らない」との回答が約30%。一応、知名度は高いけれど、関心はいま一つといった感じでしょうか。
調査結果の詳細はこちら
https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/hokeniryo/20260904_chosa

 

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エイズ動向委員会報告の2つの数字 エイズと社会ウェッブ版727

 厚生労働省のエイズ動向委員会が9月16日に開かれました。国内における2025年新規HIV感染者・エイズ患者報告数の年間確定値と、2026年上半期(第1・第2四半期)の報告数がまとまり、API-Netで公表されています。

 2025年確定値

 https://api-net.jfap.or.jp/status/japan/nenpo.html

 2026年上半期報告数

 https://api-net.jfap.or.jp/status/japan/index.html

 2本立てになっているので、ちょっとややこしくてすみません。どちらも概要は『委員長コメント』をご覧ください。

 

 昨年の年間確定値は、今年3月26日に発表された速報値と変わりありません。

 新規HIV感染者報告  624件

 新規エイズ患者報告   266件

    合計       890件

 新規HIV感染者報告は過去20年間で最も少なく、新規エイズ患者報告を合わせた合計数でも2022年の884件に次いで過去20年間で2番目に少なくなっています。

 速報値の数字を精査して発表される確定値は、必ず速報値を上回るものだと思っていましたが、速報段階における把握の精度が上がったのでしょうか。そうだとすれば、動向委員会の努力と合わせ、全国の自治体や医療機関の貢献も大きいですね。

 合計の報告数が最も多かったのは、2013年の1590件でした。その後は減少傾向が続き、年によって多少の増減はありましたが、2022年に1000件の大台を割って884件となっています。2023、24年は小幅な増加に転じましたが、昨年は再び900件を下回っています。

 あくまで報告レベルの数字であり、増減にはエイズ対策への社会的関心度も影響しそうなので必ずしも楽観は許しませんが、速報値と同数だったことは、ひとまず歓迎すべき結果ではないかと思います。

 ただし、今年上半期の報告数を見ると、それで安心している場合ではないぞ!と改めて警告されている印象です。動向委員会の委員長コメントを見ると、上半期報告は第1四半期(1~3月)と第2四半期(4~6月)に分けて報告されていますが、数字に弱い私は混乱するばかりなので、合計して上半期で考えていきましょう(最近は足し算も間違えそうですが、悪しからず)。

 今年上半期の報告数は以下の通りです。()内は昨年上半期の数字です。

 新規HIV感染者報告数  338件(304件)

 新規エイズ患者報告数   139件(119件)

   合計       477件(423件)

 

 昨年と比べると合計数は上半期だけで54件も増えています。新規HIV感染者報告数、新規エイズ患者報告数、そして合計数と、いずれも1割以上増えています。仮定の話で恐縮ですが、再び報告が増加傾向に転じていくのだとすると、その背景には何があるのでしょうか。他のデータもあわせて分析する必要がありそうです。私には到底歯が立ちません。予防対策の現場はどこにあるのかという問題も含め、できれば現場の状況にも詳しい公衆衛生分野の専門家に分析をお聞きしたいところです。

 

『記録がなければ、ないものにされる』 エイズと社会ウェブ版726

 現代性教育研究ジャーナルNo.186(2026年9月15日発行)に掲載された連載コラム『多様な性のゆくえ』の第113回です。15ページに載っています。
 https://jase.faje.or.jp/jigyo/kyoiku_journal
 駿河台の明治大学グローバルホールで8月1日に開かれた『LGBT ヒストリーブック日本編 平等を求めて声をあげた人々の闘い』の合評会を聞きに行きました。今回はその報告です
《モデレーター(司会)をつとめた明治大学の鈴木賢教授は冒頭の趣旨説明で「待望の本」と述べ、「歴史は書かれない限り、ないものにされてしまう」と刊行の意義を語っている。/鈴木教授の指摘を受け、日本版編著者の山縣真矢さんは「欠点はあるかもしれないが、最初の歴史を書くことができました。もちろん、この本に書かれたことが唯一の歴史というわけではありません。それでも、とりあえず最初の本を書くことはできました」と述べた》

    

 

認知症を「防ぐ」その先にあるもの 佐々木敦ニュースレターから エイズと社会ウェブ版 725

認知症を「防ぐ」その先にあるもの 佐々木敦ニュースレター

 多くの人が認知症を恐れている。人生100年時代、認知症と無縁で過ごすことは誰にとっても容易ではない。認知症をどう「防ぐ」のか。香港で開催されたBrain Health Forum2026でのプレゼン内容を共有します。
佐々木 淳 2026.09.03
https://junsasaki.theletter.jp/posts/dca213e6-ba48-497f-872c-bfb79df68fa3

 

今回、香港で開催されたBrain Health Forum 2026で、私は「Dementia is Preventable: Addressing the Mid-life Brain Opportunity」というテーマで話をする機会をいただいた。

テーマは「認知症予防」。

しかし私は、医学的に「どうすれば認知症を防げるのか」だけではなく、もう少し大きな問いについて考えてみたいと思った。

そもそも私たちは、認知症予防によって何を「防ごう」としているのだろうか。

 

都内のHIV感染報告の微増をどう読むか エイズと社会ウェブ版724


メルマガ東京都エイズ通信第229号が8月31日、発行されました。今年第1~33週(1月1日から8月16日まで)の東京都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。

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● 令和8年第1~33週(1月1日から8月16日まで)の感染者等報告数(東京都)
※厚生労働省 感染症サーベイランスシステムより抽出
※( )は昨年同時期の報告数

HIV感染者           134件     (125 件)

AIDS患者            40件        (38件)

合計                174件        (163件)

現時点でHIV感染者数とAIDS患者数は令和7年より多い。

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 あくまで報告数のレべルでの比較ですが、今年に入ってから感染者・患者報告は微増の傾向が続いています。東京都内の年間の報告数は2023年の302件から2024年289件、2025年275件と300件の大台を割って減少してきたので、増減の誤差の範囲での変化かも知れません。

 報告数の評価は微妙です。HIV感染を心配する人がいても、その人たちが何らかの事情で検査を受けにくくなれば、報告数は減少します。逆に安心して検査を受けられる条件が整えば、一時的に感染報告が増えることもあります。
 コロナの流行以前には東京都内の年間報告数は400件を超えていました。ただし、コロナの流行が一段落してからも、HIV感染の報告は低いレベルで維持されています。
 したがって、現状での微増を流行再拡大とまで言うことはできないと思いますが、引き続き注視していきましょう。

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『イニシャルだけのキルト』 エイズと社会ウエブ版723

 現代性教育研究ジャーナルNo186(2026年8月15日発行)のコラム『多様な性のゆくえ』第112回。13ページに掲載されています。
https://jase.faje.or.jp/jigyo/kyoiku_journal
《1991 年に作られた日本で最初のメモリアル・キルトは「ホワイトキルト」と呼ばれている。一対のキルトには、白い布にアルファベットで『K W』『K F』としか縫い込まれていない。なぜなのか》
 ホワイトキルトは6月のTOKYO PRIDEパレード2026にも参加しました。

  

 

 ぷれいす東京の公式サイトには5月29日付けで《パレードで一緒に行進する「AIDSメモリアルキルト」ご紹介》という記事が掲載されています。こちらもご覧ください。
 https://ptokyo.org/news/19036

 AIDSメモリアルキルト
HIV感染症/ AIDSで亡くなった人々を偲んで、その家族や友達たちの手によって思いを込めて作られ、その人の人生を記録した1枚の布(キルト)のことです。90cm × 180cmの布に縫い付けられている亡くなった人々の名前や衣服、生前に愛用していた小物類、周囲の人々からのメッセージは、この病気への偏見という逆境の中で、周囲に支えられれながら精一杯いきた証しを伝えています。
 メモリアル・キルト・ジャパン