2022-01-01から1年間の記事一覧

『大きくつなぐ力』 エイズと社会ウェブ版617

いまだに欠落感が消えません。日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラス(JaNP+)の創設者、長谷川博史さんが3月7日に亡くなりました。遅ればせながら現代性教育研究ジャーナルの連載コラム One side / No side 第62回『大きくつなぐ力』は、100人以上の方…

AIDS2022でモントリオール・プライドが3つの文化イベント エイズと社会ウェブ版616

ぷれいす東京の生島さんがFaceBookでシェアしていたので知りました。モントリオールでこの夏、開催される第24回国際エイズ会議(AIDS2022)の文化イベントです。 《AIDS2022に向けてモントリオール・プライドが3つの文化イベントを発表》 aids2022.org バッ…

『不平等に終止符を打ち、2030年エイズ終結の軌道に』 TOP-HAT News第165号から エイズと社会ウェブ版615

昨年6月のHIVとエイズに関する国連総会ハイレベル会合で採択された2021年政治宣言には『不平等に終止符を打ち、2030年エイズ終結の軌道に』というサブタイトルが付いています。 「エイズ終結」は持続可能な開発目標(SDGs)にも盛り込まれている国際社会の共…

短期的にみると感染報告は横ばい状況? 東京都エイズ通信私感 

東京都福祉保健局のメルマガ『東京都エイズ通信』の第177号が昨日、配信されました。今年に入ってから5月24日までの都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。報告の減少傾向は依然、続いているようです。 ****************…

『サル痘に関する用語がスティグマを強め、公衆衛生の危機をもたらす UNAIDSが警告』

欧米各国で、天然痘によく似たサル痘の症例報告が相次いでいます。これまでの発生はアフリカ中心でしたが、今回はいままで感染症例が報告されていなかった国で報告されているので、どこまで感染が拡大するのか・・・。日本国内での感染報告はまだありません…

『グラデーションの中の1人』 エイズと社会ウェブ版614

前回に続き、マダムボンジュール・ジャンジに登場していただきました。連載コラムOne side / Nosideの第61回『グラデーションの中の1人』。現代性教育研究ジャーナルの第134号(2022年5月15日発行)の12ページに掲載されています。 https://www.jase.faje.or…

PEPFAR責任者にアフリカ出身のジョン・ヌケンガソン博士 米上院が承認 エイズと社会ウェブ版613

空席になっていた米国の地球規模エイズ調整官(HIV/エイズ担当大使)にアフリカCDC所長のジョン・ヌケンガソン博士の就任が決まりました。調べてみると、バイデン政権は昨年9月にヌケンガソン博士を候補として発表しているのですが、議会の承認を得られずに…

速報値の持つ意味は? TOP HAT News 第164号(2022年4月) エイズと社会ウェブ版612

何回も書いているので、またかと言われそうですね。でもまあ、しつこく・・・TOP-HAT News第164号(2022年4月)の巻頭はエイズ動向委員会の年間速報値をめぐる話題です。2021年分の速報値が2022年3月15日に発表されました。新規HIV感染者・エイズ患者報告の…

『HIV対策とメンタルヘルスの統合 主要な論点』 エイズと社会ウェブ版611

たびたび指摘されてきたことではありますが、HIVとメンタルヘルスの対策を統合して進めることの重要性を強調した冊子を国連合同エイズ計画(UNAIDS)と世界保健機関(WHO)が共同で発行しました。Publicationをどう訳したものか、あれこれ考えて『冊子』とし…

こんなご時世だからこそ、楽しく続けたい 東京都エイズ通信私感

東京都福祉保健局のメルマガ『東京都エイズ通信』の第176号(2021年4月28日)が配信されました。今年に入ってから4月24日までの都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。 ********************************…

『境界を越え煌めく世界』 エイズと社会ウェブ版610

新宿2丁目のコミュニティセンターaktaなどでお目にかかっているジャンジさんがYouTbeの国連チャンネルで紹介されました。現代性教育研究ジャーナルの連載コラムOne side / Nosideの第60回『境界を越え煌めく世界』はそのまた紹介です。 No133の8ページに掲載…

『Unbox Me』キャンペーンを開始 UNAIDS エイズと社会ウェブ版609

辞書を調べてみると、Unboxというのは「箱から取り出す」とか「取り除く」といった意のようです。どこか否定的なニュアンスが・・・と思ったら、最近は「包みを解いて箱から取り出し、良さを確かめる」という感じで新製品の宣伝にも使われ、どちらかと言えば…

プライドセンター大阪がオープン エイズと社会ウェブ版608

ロゴには大阪府の木であるイチョウがデザインされています。メインカラーはオレンジです。公式サイトの『ロゴに込めた思い』には《「LGBTQへの支援を表すレインボーフラッグの色の中で「癒し(ヒーリング)」の意味があります》と説明されています。 参考ま…

メッセージを届けたい TOP-HAT News 第163号(2022年3月) エイズと社会ウェブ版607

いまとなっては、いささか旧聞の感もありますが、TOP-HAT News 第163号(2022年3月)の巻頭は、UNAIDSの2月25日付プレス声明を取り上げました。ウクライナに対するロシアの軍事侵攻開始の翌日に発表された声明です。 『かなり早い。「まさか」と思いつつも最…

報告ベースの減少傾向続く 東京都エイズ通信 

東京都福祉保健局のメルマガ『東京都エイズ通信』の第175号(20212年3月31日)が配信されました。今年に入ってから3月27日までの都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。 *******************************…

2021年の新規HIV感染者・エイズ患者報告数 年間速報値 エイズと社会ウェブ版606

昨年(2021年)の新規HIV感染者・エイズ患者報告数の年間速報値が3月15日、厚生労働省のエイズ動向委員会から報告されました。API-Netのエイズ動向委員会報告のページに掲載されています。PDF版の委員長コメントを見ていただくと、2021年第3・第4四半期報告…

『荒波を超えて』 エイズと社会ウェブ版605

安保理で拒否権を持つロシアのウクライナ侵攻に対し、国連はあまり有効な対応策を見いだせず、元気がありません。冷戦の時代に戻ったような印象です。 したがって、タイミングはあまり良くないのかもしれませんが、あしからず。現代性教育研究ジャーナルの連…

『有害な法律を取り除き、力になれる法律を作ろう』 エイズと社会ウェブ版604

国連合同エイズ計画(UNAIDS)による差別ゼロデー(3月1日)の2022年キャンペーン冊子『REMOVE LAWS THAT HARM, CREATE LAWS THAT EMPOWER』を日本語に訳しました。タイトルはいろいろと迷い、最終的に『有害な法律を取り除き、力になれる法律を作ろう』とし…

改めて『HIV予防カスケードをつくる』 TOP-HAT News 第162号 エイズと社会ウェブ版603

2月の下旬から3月上旬にかけて、いろいろなことがあって掲載が遅れました。TOP-HAT Newsの第162号(2022年2月)です。巻頭の文章『HIV予防カスケードをつくる』は、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が昨年11月に発表した『Creating HIV prevention cascades』の…

差別ゼロデー2022 UNAIDSキャンペーンサイトから エイズと社会ウェブ版602

3月1日は国連合同エイズ計画(UNAIDS)が提唱する差別ゼロデーです。今年は法律がテーマに取り上げられています。人びとを苦しめる差別的な法律が多数の国で残されたままになっているからです。UNAIDSの公式サイトには、1日から始まるキャンペーンの冊子がPD…

プライドハウス東京コンソーシアムも声明を発表 エイズと社会ウェブ版601続き

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を非難する声明をプライドハウス東京コンソーシアムが27日、発表しました。 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対する非難と、同エリアのLGBTQ+の人たちへの支援と連帯を表明する声明文/Statement of Condemnation of …

『ウクライナのHIV陽性者とHIVに影響を受けている人たちに対する保健・HIVサービスの確保と継続を』 UNAIDSがプレス声明 エイズと社会ウェブ版601

ロシアの軍事侵攻で危機にさらされているウクライナの人たちに向けて、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が25日、プレス声明を発表しました。《医療従事者の保護と、HIV陽性者、HIVに影響を受けている人たちを含むすべての人へのHIVと保健のサービスが中断なく継…

気になるエイズ患者報告減少 東京都エイズ通信

メルマガ東京都エイズ通信第174号(2022年2月25日)が配信されました。2月20日時点での東京都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。 ************************************* 令和4年1月1日から令和4…

「はじめに」で綴るエイズ対策史・その18 エイズと社会ウェッブ版600

TOP-HAT FORUM(東京都HIV/AIDS談話室)のサイトに《「はじめに」で綴るエイズ対策史》その18(2014年8月~2014年12月)を掲載しました。 www.tophat.jp 毎月発行しているTOP-HAT Newsの巻頭には「はじめに」として、その時その時の話題を取り上げ、解説とも…

『ラブ吉先生』 エイズと社会ウェブ版599

コロナ流行の中であまり関心が持たれていませんが、「世の中の関心が薄れる=問題が解決する」というわけではありません。 グローバルファンド日本委員会(FGFJ)が発行するFGFJレポートの最新号の特別寄稿『コロナ禍で迎えるエイズとの闘い40年』の中で、日…

HIV発見者、モンタニエ博士が死去 エイズと社会ウェブ版598

エイズの病原ウイルスであるHIVの発見者の一人、フランスのリュック・モンタニエ博士が亡くなりました。報道によると、2月8日、パリ近郊の病院で息を引き取ったということです。モンタニエ博士は2008年にフランソワーズ・バレシヌシ博士とともにHIV発見者と…

HIV変異株も出てきたぞ エイズと社会ウェブ版597

新型コロナウイルス感染症COVID-19の流行は、感染力が強いオミクロン株の登場で新たな局面を迎えています。病気の原因となるウイルスがどう変化するのか。変異株に対する世の中の関心もにわかに高まりました。 個人的には、医学やウイルスの性質に詳しいわけ…

HIV/エイズ対策はCOVID-19の混乱をどのように克服してきたのか エイズと社会ウェブ版596

コロナの流行が続く中で、世界のエイズ対策はどのように予防や治療、支援の対策を継続してきたか。各国政府やコミュニティ組織、国際機関などの2年にわたる経験を踏まえたバーチャル会合(国際協議)が2月1・2日の2日間、国連合同エイズ計画(UNAIDS)、世界…

グローバルファンド 20歳に TOP-HAT News 第161号(2022年1月) エイズと社会ウェブ版595

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)は2002年1月に活動を開始しました。つまり今年の1月で創設20周年を迎えました。日本では初期の略称が「世界基金」でしたが、2014年10月に英語の略称がThe Global Fandとなったのに合わせ、カタカナ…

『HIV予防カスケードをつくる』 エイズと社会ウェブ版594

国連合同エイズ計画(UNAIDS)が昨年11月に発表した『Creating HIV prevention cascades(HIV予防カスケードをつくる)』という報告書を翻訳しました。エイズ予防情報ネット(API-Net)にPDF日本語仮訳版が掲載されています。 api-net.jfap.or.jp 最初に報告…