短期的にみると感染報告は横ばい状況? 東京都エイズ通信私感 

 

東京都福祉保健局のメルマガ『東京都エイズ通信』の第177号が昨日、配信されました。今年に入ってから5月24日までの都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。報告の減少傾向は依然、続いているようです。

 

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  • 令和4年1月1日から令和4年5月22日までの感染者報告数(東京都)

  ※( )は昨年同時期の報告数

HIV感染者        84件    (116件)

AIDS患者         21件    ( 28件)

合計            105件     (144件)

HIV感染者数及びAIDS患者共に令和3年よりも減少しています。

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 昨年と同時期との比較では、新規感染者報告数32件減、新規エイズ患者報告数7件減、合計報告数39件減でした。

 試みに先月時点での報告数(1月1日から4月24日まで)の差も計算してみると、こちらは新規HIV感染者報告数31件減、新規エイズ患者報告数8件減、合計報告数39件減です。つまり前年比では、この1カ月間の報告数は、前年の同じ月に比べ感染者報告が1件減って、エイズ患者報告が1件増え、合計では同数ということになります。

 集計の日付も異なるので、だからどうしたと聞かれると、何も言えないと答えるしかないのですが、大型連休を挟むこの1カ月に報告動向に大きな変化はなく、ほぼ横ばいです。

 あえて根拠薄弱な個人的感想を付け加えておけば、この変化のなさは現在の国内におけるHIV/エイズの流行に対する関心状況を反映しているような気もします。関心が低下したまま安定しているのではないかという感触ですね。

 6月1日から7日までの1週間は、厚生労働省と公益財団法人エイズ予防財団が主唱するHIV検査普及週間、30日までの1カ月は東京都のHIV検査・相談月間です。関心状況に変化が生まれることを期待したいと思います。

 

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