エイズと社会 国際感染症関係論

こんなご時世だからこそ、楽しく続けたい 東京都エイズ通信私感

東京都福祉保健局のメルマガ『東京都エイズ通信』の第176号(2021年4月28日)が配信されました。今年に入ってから4月24日までの都内の新規HIV感染者・エイズ患者報告数は以下の通りです。 ********************************…

『境界を越え煌めく世界』 エイズと社会ウェブ版610

新宿2丁目のコミュニティセンターaktaなどでお目にかかっているジャンジさんがYouTbeの国連チャンネルで紹介されました。現代性教育研究ジャーナルの連載コラムOne side / Nosideの第60回『境界を越え煌めく世界』はそのまた紹介です。 No133の8ページに掲載…

『Unbox Me』キャンペーンを開始 UNAIDS エイズと社会ウェブ版609

辞書を調べてみると、Unboxというのは「箱から取り出す」とか「取り除く」といった意のようです。どこか否定的なニュアンスが・・・と思ったら、最近は「包みを解いて箱から取り出し、良さを確かめる」という感じで新製品の宣伝にも使われ、どちらかと言えば…

プライドセンター大阪がオープン エイズと社会ウェブ版608

ロゴには大阪府の木であるイチョウがデザインされています。メインカラーはオレンジです。公式サイトの『ロゴに込めた思い』には《「LGBTQへの支援を表すレインボーフラッグの色の中で「癒し(ヒーリング)」の意味があります》と説明されています。 参考ま…

メッセージを届けたい TOP-HAT News 第163号(2022年3月) エイズと社会ウェブ版607

いまとなっては、いささか旧聞の感もありますが、TOP-HAT News 第163号(2022年3月)の巻頭は、UNAIDSの2月25日付プレス声明を取り上げました。ウクライナに対するロシアの軍事侵攻開始の翌日に発表された声明です。 『かなり早い。「まさか」と思いつつも最…

2021年の新規HIV感染者・エイズ患者報告数 年間速報値 エイズと社会ウェブ版606

昨年(2021年)の新規HIV感染者・エイズ患者報告数の年間速報値が3月15日、厚生労働省のエイズ動向委員会から報告されました。API-Netのエイズ動向委員会報告のページに掲載されています。PDF版の委員長コメントを見ていただくと、2021年第3・第4四半期報告…

『荒波を超えて』 エイズと社会ウェブ版605

安保理で拒否権を持つロシアのウクライナ侵攻に対し、国連はあまり有効な対応策を見いだせず、元気がありません。冷戦の時代に戻ったような印象です。 したがって、タイミングはあまり良くないのかもしれませんが、あしからず。現代性教育研究ジャーナルの連…

プライドハウス東京コンソーシアムも声明を発表 エイズと社会ウェブ版601続き

ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を非難する声明をプライドハウス東京コンソーシアムが27日、発表しました。 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対する非難と、同エリアのLGBTQ+の人たちへの支援と連帯を表明する声明文/Statement of Condemnation of …

『ウクライナのHIV陽性者とHIVに影響を受けている人たちに対する保健・HIVサービスの確保と継続を』 UNAIDSがプレス声明 エイズと社会ウェブ版601

ロシアの軍事侵攻で危機にさらされているウクライナの人たちに向けて、国連合同エイズ計画(UNAIDS)が25日、プレス声明を発表しました。《医療従事者の保護と、HIV陽性者、HIVに影響を受けている人たちを含むすべての人へのHIVと保健のサービスが中断なく継…

「はじめに」で綴るエイズ対策史・その18 エイズと社会ウェッブ版600

TOP-HAT FORUM(東京都HIV/AIDS談話室)のサイトに《「はじめに」で綴るエイズ対策史》その18(2014年8月~2014年12月)を掲載しました。 www.tophat.jp 毎月発行しているTOP-HAT Newsの巻頭には「はじめに」として、その時その時の話題を取り上げ、解説とも…

『ラブ吉先生』 エイズと社会ウェブ版599

コロナ流行の中であまり関心が持たれていませんが、「世の中の関心が薄れる=問題が解決する」というわけではありません。 グローバルファンド日本委員会(FGFJ)が発行するFGFJレポートの最新号の特別寄稿『コロナ禍で迎えるエイズとの闘い40年』の中で、日…

グローバルファンド 20歳に TOP-HAT News 第161号(2022年1月) エイズと社会ウェブ版595

世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)は2002年1月に活動を開始しました。つまり今年の1月で創設20周年を迎えました。日本では初期の略称が「世界基金」でしたが、2014年10月に英語の略称がThe Global Fandとなったのに合わせ、カタカナ…

『HIV予防カスケードをつくる』 エイズと社会ウェブ版594

国連合同エイズ計画(UNAIDS)が昨年11月に発表した『Creating HIV prevention cascades(HIV予防カスケードをつくる)』という報告書を翻訳しました。エイズ予防情報ネット(API-Net)にPDF日本語仮訳版が掲載されています。 api-net.jfap.or.jp 最初に報告…

『トランスマーチを歩く』 エイズと社会ウェブ版593

去年の話になりますが、11月20日(土)の午後、東京・新宿でトランスマーチが行われました。現代性教育研究ジャーナル最新号(2022年1月15日発行)の連載コラムOne side / No side第59回は、そのトランスマーチの参加報告です。https://www.jase.faje.or.jp/…

『真昼の決闘を挑む』 エイズと社会ウェブ版591

フレッド・ジンネマン監督、ゲーリー・クーパー主演の映画『真昼の決闘』(1952年)は日本でもかなりヒットしたようです。私は公開当時、まだ3歳だったので、映画館に観に行くことはなかったし、どのくらい評判になったのかもよく分からないのですが、その後…

『3つのエンド』に向けて TOP HAT News第159号 エイズと社会ウェッブ版590

世界エイズデーも過ぎてしまいましたね。何かと気ぜわしい2021年の師走。ほぼ年間を通じて閑居していた私にも、なぜかあれこれとお仕事の依頼があり、気が付けば今年も余すところあと3週間であります。 大幅に紹介が遅れて恐縮ですが、TOP HAT News第159号(…

『怪物は誰なのか』 エイズと社会ウェブ版587

菊池修さんも、長谷川博史さんも、平々凡々たる私のような者にとっては、十分にモンスター的な存在感のある方でした。とりあえずコロナが下火になったように見えるいまなお、ソーシャルディスタンスと畏敬の念を抜きにして接することはできません。 しかし、…

UNAIDSの世界エイズデー2021キャンペーンテーマとメッセージ エイズと社会ウェブ版586

国連合同エイズ計画(UNAIDS)の世界エイズデー2021キャンペーンテーマとそのメッセージの日本語仮訳版がエイズ予防情報ネット(API-Net)に掲載されました。テーマについては当ブログでもお知らせしたことがありますが、 『End inequalities. End AIDS. End…

『どうするHIV対策!? COVID-19パンデミックの影響』 エイズと社会ウェブ版585

国連合同エイズ計画(UNAIDS)が発行したコミックス仕立てのパンフレット 『The effects of the COVID-19 pandemic on the HIV response』の日本語仮訳版を作成し、API-Net(エイズ予防情報ネット)に掲載しました。 日本語のタイトルはそのまま訳せば『COVI…

UNAIDS『人権ファクトシートシリーズ2021』 エイズと社会ウェブ版583

コロナ流行の不安が大きかったせいか、国内ではあまり注目されていませんが、エイズ流行40周年を迎えた今年6月、ニューヨークでエイズに関する国連総会ハイレベル会合が開かれ、新たな政治宣言が採択されました。2025年まで5年間の国際的なHIV/エイズ対策の…

レッドリボン30周年 TOP-HAT News156号(2021年8月) エイズと社会ウェブ版582

12月1日の世界エイズデーを中心にした国内啓発キャンペーンのテーマが発表されました。今年はエイズ流行40周年であると同時に、レッドリボンが登場してから30年の節目でもあるので『レッドリボン30周年 ~Think Together Again~』です。 コロナの流行で社会…

読初感想文『愛と差別と友情とLGBTQ+』  エイズと社会ウェブ版581  

新聞記者時代のよきライバルであり、同時に友人でもある北丸雄二さんの新著『愛と差別と友情とLGBTQ+』を読み始めています。・・・とはいえ、450ページ近い大著です。しかも、個人的に読書のスピードが遅いという事情もあります。さらに付け加えれば、小さい…

データが伝えるひそかな危機 エイズ動向委員会報告確定値から エイズと社会ウェブ版580

厚生労働省のエイズ動向委員会が8月24日、新規HIV感染者報告数と新規エイズ患者報告数について発表しました。API-Net(エイズ予防情報ネット)にその概要が載っています。 api-net.jfap.or.jp あいまいな書き方ですいません。現役の新聞記者ではなくなり、な…

『長谷川さん、大いに語る』 エイズと社会ウェブ版579

日本HIV陽性者ネットワークJaNP+の前代表である長谷川博史さんが、コミュニティセンターaktaのYoutubeチャンネルに登場したトークショー『長谷川さんが語る「HIVとゲイコミュニティ」』を観ました。聞き手のインタビュー陣が充実していることもあって、長谷…

2つのパンデミック経験をどう生かすのか TOP-HAT NEWS第154号 エイズと社会ウェブ版577

エイズ40周年が過ぎ、エイズに関する国連総会ハイレベル会合も終わり・・・と思ったら、国内ではまたCOVID-19の感染が広がり始め、7月に入ると東京は再び緊急事態宣言下の日常に逆戻りですね。 『40年後の2021年6月を迎え、世界は(そして日本も)、COVID-19…

HIV予防連合が報告書『新たなパンデミック期におけるHIV感染予防』 エイズと社会ウェブ版576  

HIV予防連合は2017年10月、国連合同エイズ計画(UNAIDS)と国連人口基金(UNFPA)が中心になって結成し、国連加盟国やHIV予防関連の市民社会組織、国際組織などがパートナーとして参加しています。HIVの流行が深刻な28カ国に焦点を当てて、2020年までに高速…

『世界の対策、それぞれの活動』 エイズと社会ウェブ版575

エイズに関する国連総会ハイレベル会合の期日は6月8-10日だったので、もうとっくの昔に閉幕しちゃいましたね。周回遅れではありますが、その直前に出された国連合同エイズ計画(UNAIDS)報告書の日本語仮訳作成がようやく終わり、API-Net(エイズ予防情報ネ…

『40年の節目に発表されたUNAIDS報告書で、エイズ終結が可能なエビデンスを提示』 エイズと社会ウェブ版572  

今日はエイズの最初の症例報告が米疾病管理予防センター(CDC)の死亡疾病週報(MMWR)に掲載されてから40周年の節目になります。国連合同エイズ計画(UNAIDS)はその2日前の6月3日に報告書を発表し、エイズ流行40年の歴史を振り返るとともに、コロナという…

『HIV検査相談マップ』リニューアル TOP-HAT News 第153号(2021年5月) エイズと社会ウェブ版571

あまり目立ちませんが6月の最初の1週間はHIV検査普及週間であり、6月1日から30日までは、東京都のHIV検査・相談月間です。 コロナが流行っているから、HIVは感染するのを遠慮しておこうという考えは、おそらくウイルスの側にはないでしょうから、コロナの流…

AIDS2022はモントリオールでハイブリッド開催 エイズと社会ウェブ版570

1996年以降、隔年開催となっている国際エイズ会議。今年はお休みの年ですが、早くも来年のAIDS2022(第24回国際エイズ会議)の開催日と開催都市が国際エイズ学会(IAS)から発表されました。 期間は2022年7月29日から8月2日まで。開催都市はカナダのモントリ…