国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式サイトに2024年差別ゼロデーのキャンペーン特設ページが公開されました。
テーマは'“To protect everyone’s health, protect everyone’s rights”。日本語だと「みんなの健康を守るには、みんなの権利を守ろう」あたりでしょうか。
《今年3月1日で差別ゼロデーは10周年を迎えます。すべての人の人権を守る責任は、私たちすべてにあります。差別をなくすために、誰もがその役割を果たすことができるのです。3月1日には、そして3月全体を通じて、この大切な教訓を思い起こし、行動を呼びかけるためのイベントや様々な活動、そして「みんなの健康を守るには、みんなの権利を守ろう」というメッセージが世界に向けて発信されます》
UNAIDSは2013年12月1日、オーストラリアのメルボルンで開かれた世界エイズデー式典で、3月1日を差別ゼロデーとすることを発表し、翌2014年3月1日が第1回差別ゼロデーとなりました。
大急ぎで趣旨説明の日本語仮訳も作成したので、参考までに最後に載せておきます。
ソーシャルメディア向けのキャンペーン素材もダウンロードできます。
https://trello.com/b/HuRZd7og/zero-discrimination-day-2024
2024年差別ゼロデー UNAIDS
みんなの健康を守るには、みんなの権利を守ろう
https://www.unaids.org/en/2024-zero-discrimination-day
「公衆衛生上の脅威としてのエイズ終結」の2030年達成に向けて、世界は大きく前進してきました。人権をまもることでもたらされた成果です。
しかし、女性や少女、キーポピュレーションをはじめ、疎外されがちなコミュニティに対して懲罰を科し、差別し、スティグマを生み出す法律や政策、慣行が人権を侵害し、HIVの予防、検査、治療、ケアへのアクセスを妨げている現実もあります。
人びとの権利を侵害する法律を撤廃し、すべての人の権利を擁護する法律を導入することが緊急に必要です。エイズ終結への道は権利擁護の道です。
最近は、女性の権利、LGBTQの人たちの人権、性と生殖に関する健康と権利、民主主義、市民の空間などを脅かす動きが、世界中で、巧妙に組織化され、多額の資金を獲得しています。このことがすべての人にとって、自由への脅威となり、同時にすべての人の健康に対する脅威にもなっています。
こうした脅威に対し、エイズ運動とそれに賛同する人たちは「後退(pushback)を押し戻し(pushing back)」、すべての人の人権を守るという決意を示して、世界の指導者らに自らの約束を思い出すよう求めて活動しています。世界のコミュニティが人権擁護に立ち上がる中で、国連はその味方(on their side)というだけではなく、推進役(by their side)なのです。
今年3月1日で差別ゼロデーは10周年を迎えます。すべての人の人権を守る責任は、私たちすべてにあります。差別をなくすために、誰もがその役割を果たすことができるのです。3月1日には、そして3月全体を通じて、この大切な教訓を思い起こし、行動を呼びかけるためのイベントや様々な活動、そして「みんなの健康を守るには、みんなの権利を守ろう」というメッセージが世界に向けて発信されます。
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ソーシャルメディア向けキャンペーン素材
https://trello.com/b/HuRZd7og/zero-discrimination-day-2024
ZERO DISCRIMINATION DAY 2024
To protect everyone’s health, protect everyone’s rights
We can end AIDS – if everyone’s rights are protected.
The world has made great progress towards the goal of ending AIDS as a public health threat by 2030. That progress has been powered by progress in protecting human rights.
But laws, policies and practices that punish, discriminate against and stigmatize women and girls, key populations, and other marginalized communities violate human rights and obstruct access to HIV prevention, testing, treatment and care.
There is an urgent need to remove laws which harm people’s rights and to bring in laws which uphold the rights of every person. The path that ends AIDS is a rights path.
The recent, well-coordinated and well-funded global pushback against women’s rights, against the human rights of LGBTQ people, against sexual and reproductive health and rights, against democracy and against civic space is not only a threat to everyone’s freedom, it is a threat to everyone’s health.
In response to this threat, the AIDS movement and allies are “pushing back against the pushback,” reminding world leaders of their commitments to uphold all human rights for all people. As communities across the world stand up for rights, the United Nations is not only on their side but by their side.
1 March this year is the tenth anniversary of Zero Discrimination Day. Upholding everyone’s rights is the responsibility of us all. Everyone can play a part in ending discrimination. On 1 March, and across the whole month of March, events, activities and messages will remind the world of this vital lesson and call to action: to protect everyone’s health, protect everyone’s rights.