『DELIVERY BOYSのアンテナ機能』 エイズと社会ウェブ版664

 現代性教育研究ジャーナルの連載コラム『多様な性のゆくえ』第77回(2023年9月15日)です。タイトルは『DELIVERY BOYSのアンテナ機能』。ウェブマガジンPDF版の6ページに掲載されています。
 https://www.jase.faje.or.jp/jigyo/journal/seikyoiku_journal_202309.pdf
 《毎週金曜 20 時からおそろいのユニフォームを着て新宿二丁目に飛び出し、コンドームをはじめ、セクシュアルヘルスに関する情報を届けるボランティア活動です》

 DELIVERY BOYSは、新宿二丁目のコミュニティセンターaktaがアウトリーチプログラムとして約20年間、続けてきました。「もちろん」というか「なんと!」と申しましょうか、現在も続いています。継続は力ですね。
 《ゲイバーなどのお店を訪れ、コンドームとパンフレットのパッケージを置いてもらう》
 最初はエイズを話題にすること自体、あまり歓迎しないお店も多かったということですが、続けていくうちに、反応は少しずつ変わっていきました。
 《バーのカウンターの片隅にコンドームを置いても関心を示す人はいない。設置場所をトイレに移すと、けっこう持って帰ってくれる。そんな利用者心理に基づくノウハウを教えてくれるマスターもいた》
 なるほど、そうかそうか。情報は発信するだけでなく、受ける(つまり、教えてもらう)ことで相手の理解が深まることもある。教えた方も悪い気はしないわな。何かと説教したがる高齢者にとっても勉強になります。