事態はますます読みにくい 東京都エイズ通信第166号

 メルマガ東京都エイズ通信の第166号(2021年6月28日発行)が配信されました。今年もほぼ半分が過ぎています。新規HIV感染者・エイズ患者の報告数は、昨年同時期と比べると、HIV感染者報告が少し増加、エイズ患者報告数は減少しています。

 

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  • 令和3年1月1日から令和3年6月20日までの感染者報告数(東京都)

  ※( )は昨年同時期の報告数

 

HIV感染者      140件     (131件)

AIDS患者        30件      (38件)

  合計           170件      (169件)

 

HIV感染者数は昨年度より増加しているが、AIDS患者は昨年度よりも減少している。

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 ただし、ここで注意しておかなければならないのは、昨年の6月時点では、新型コロナウイルス感染症COVID-19の流行が国内に広がっており、HIV検査もすでに大きく影響おw受けていることです。数字がごちゃごちゃと並んでしまい、恐縮ですが、1年前の6月(21日現在)の報告と比べてみましょう。

 

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令和2年1月1日から令和2年6月21日までの感染者報告数(東京都)

  ※( )は昨年同時期の報告数

 

HIV感染者     130件   (161件)

AIDS患者       38件    (30件)

   合計           169件   (191件)

 

HIV感染者数は昨年度よりも減少し、AIDS患者は増加している。

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 新規HIV感染報告数はすでに大きく減少しています。今年は若干、増えているとはいえ、2019年と比べるとなお、減少傾向が顕著です。これが感染を心配する人が検査を受ける機会が減っていることの表れだとすると、その影響が出てくるのは、1年後でしょうか。2年後でしょうか。私には予測できませんが、影響は確実にでてくるのではないかと思います。