鳴り物入り 2025 AIDS TARGETS してその中身は? エイズと社会ウェッブ版541

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式サイトには2025年を達成目標年とする新たなエイズターゲットの概要を説明した特設ページがあります。

 https://aidstargets2025.unaids.org/

 そのページの日本語仮訳を作成し、さらにPDF版にしてAPI-Net(エイズ予防情報ネット)に掲載していただきました。ありがとうございます。

 10ページにまとめられているので、プリントアウトして研修資料などで利用することもできそうです(どうしても紙媒体にこだわっちゃう世代なもので・・・)。こちらでご覧ください。

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api-net.jfap.or.jp

 《2020年が目標年だった90-90-90ターゲットが達成に至らなかったことを踏まえ、新ターゲットは『サービス提供を妨げる社会的、法的障壁を除去すること、そしてHIV陽性者やHIV感染のリスクにさらされている人たちが健康を保ち、生計を維持していけるようにHIVサービスを他の必要なサービスと連携または統合して提供することへと、対策の重点を大きく移しました』》


 具体的には『3つの10%未満』『6つの95%以上』『統合的アプローチ1つの90%』の3領域のターゲットが相互に関連するかたちになっています。

 数字がいろいろ並んで、なんだかややこしくなったなあという印象が無きにしもあらずですが、実はシンプルな数値目標だけではダメということも90-90-90を通して得られた一つの、大きな、そして苦い教訓でした。逆に言うと、そうした現実に肉薄するための少々、入り組んだ構造ともいえそうです。
 策定プロセスは《さまざまな分野の専門家からなる運営委員会が監督》にあたったということで、そのリストも紹介してあります。原文では名前だけのリストだったので、どんな人たちの手によるものなのかを調べるのも、けっこう苦労しました。多様な顔ぶれですね。旧知のアクティビストなどもいて、懐かしい感じでもあります。