コミュニティセンターdista レベル2 エイズと社会ウェブ版502

 

 大阪で新型コロナウイルス感染症COVID-19の感染者報告が増える中で、コミュニティセンターdista(大阪市北区堂山町)が8月18日、『コミュニティの皆様へ』というお知らせを公式サイトに掲載しました。 

www.dista.osaka

f:id:miyatak:20200820103157j:plain

  『来場者の方への感染リスクを避けるため、感染リスクを6段階のレベルに分け、それぞれのレベルに応じた活動基準』を示しています。

 現在は6段階中のレベル2。1と2の間にレベル1.5があるので、ほぼ真ん中に相当し、大阪府の三段階の信号(緑・黄・赤)では黄信号の前半にあたります。

 dista自体は通常オープンを維持していますが、来場者数は1時間あたり20人未満に制限しています。通常の半分程度です。体温確認や手指消毒、開閉館時の消毒作業などの感染防止策も実施しています。詳しくは公式サイトをご覧ください。活動基準の一覧表が載っています。

 このリスクレベルは『保健師さんや医療職の専門家と相談しながら、オープンミーティングなどで地域の状況に合わせて変更していく』ということです。長年、培ってきたコミュニティと専門家との協力関係が緊急対応時に生かせる。これは大切なことだと思います。

 また、『会員制による対策』として、来場者には利用者カードを配布しています。『大阪で新型コロナウイルス感染症が流行したときに、ゲイコミュニティで団結して対策にあたるために作成しました』ということです。どのように使うのかは公式サイトをご覧ください。

 結局、使わずにすんだね・・・ということになればそれはそれでいいのですが、distaと利用者コミュニティとの長期にわたる信頼関係が有効に機能する局面が出てくるかもしれません。備えは大切です。

 同じような対応策は、全国のコミュニティセンターがそれぞれの街の状況をみながら工夫されているのではないでしょうか。HIV/エイズの流行に対する手段として生まれたコミュニティセンターが、もう一つのパンデミックであるCOVID-19にどう対応しているのか、できるのか、あるいは対応しようとしているのか。コミュニティ主導の対策と発信力は貴重です。

 『夜の街』の様々な業種とそのお客さんをコミュニティとして考え、業種ごとのコミュニティがそこで働く人、利用する人のための予防策や支援策を考える際にも、コミュニティセンターの経験は参考にしてもらえるのではないかと個人的には思います。実はそれももう、やっているかもしれませんね。