縛られ、サルグツワをはめられ・・・拡大版『グローバルギャグルール』の影響 エイズと社会ウェブ版345

 米国のトランプ政権が採用しているグローバルギャグルールは、妊娠中絶を支援する組織に対しては、米国の政府の国際援助資金は提供しないという政策です。1980年代のレーガン政権時代に登場し、共和党政権では代々、受け継がれてきました。つまり、民主党政権になると廃止され、共和党が政権を取ると復活するという迷惑な政策変更を繰り返してきました。

 トランプ政権の場合、迷惑など数えだしたらきりがないのかもしれませんが、グローバルギャグルールについていえば、過去の政権に輪をかけてひどいことになりそうだという懸念が発足当時からありました。これまでなら対象が家族計画の援助資金に限定されていたのに対し、トランプさんは米国の看板政策である米大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)も含め、グローバルヘルス分野における二国間援助のほとんどすべてに広げてしまったからです。

 トランプ政権のグローバルギャグルールが拡大版と呼ばれるのはこのためであり、アムステルダムの第22回国際エイズ会議(AIDS2018)でも、最終日の7月27日にBound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy(縛られ、サルグツワをはめられ:拡大版メキシコシティ政策の影響をあばく)というセッションが開かれました。メキシコシティ政策というのが、グローバルギャグルールのことです。

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 ところで、このセッションのタイトルはどう訳したらいいのかと思い、試みにBound and gaggedをネットで調べてみたら、エロ動画のタイトルというのが出てきました。あらら、品行方正なおじさんとしては、ひとり当惑するばかりですが、そこまで激しい言葉で表現しないと気が済まないほど、HIV/エイズ対策の現場は怒っているのでしょうね。

 日本にいるので、セッションには出られなかったのですが(え、言わなくてもわかっている?)、セッションの直前に出されたプレスリリースがAIDS2018の公式サイトに掲載されていました。その日本語仮訳です。

 『記者会見で発表したサマリーはアブストラクトをもとにしている:セッションでの報告は最終データに差し替えられることもある』という断り書き付きなので、データ的には靴下の上からブーツをはいて、その上からしもやけを掻くような感じではありますが、それでも影響がじわじわ広がっている様子は伝わってきます。

 リリースでは4本のアブストラクトが紹介され、それぞれに以下の小見出しがついています。

 

 ・PEPFARに支援されている数百単位の組織がグローバルギャグルールの影響を受ける

 ・各組織はすでに何千万ドルもの資金を失っている

 ・ルールの適用除外事例もある

 ・拡大版グローバルギャグルールはすでにHIV対策の現場に大きな影響を与えている

 

 3番目のルールの適用除外事例としては、各国の国内法で、保健医療提供者が妊娠中絶に関するカウンセリングや照会を積極的に行うよう定めている場合には、適用が除外される傾向があるようです。これは私の想像ですが、米国のPEPFAR担当者もさすがに寝覚めが悪く、親分の言っていることに面と向かって逆らうことはできないけれど、できることなら資金援助を打ち切らずに済ませたいと心を砕いている。そんな側面もあるのではないかと思います。日本でも面従何とか・・・とおっしゃっていた方がいましたね。

 リリースにはカリフォルニア州選出のバーバラ・リー米下院議員のコメントも紹介されています。

「トランプ-ペンス(正副大統領)のグローバルギャグルールはイデオロギー色の強い十字軍的政策です」

「極右主義者をなだめるために、女性と子供の保健医療ケアを人質にとるなどということは許されません」

 さすがに歯切れがいいですね。2001年9月14日、米連邦議会が当時のブッシュ大統領に同時テロへの報復のために「必要で適切なあらゆる軍事力」を行使する権限を与える決議を採択した際、上下両院を通じ、ただ一人、反対票を投じた議員さんです。こちらは民主党の議員なので、面従など考える必要もありません。

 アムステルダムの次の2020年の国際エイズ会議はそのバーバラ・リー議員の地元、米カリフォルニア州のサンフランシスコとオークランドで開催される予定です。現政権の移民政策に対する懸念から、トランプさんのアメリカでは国際エイズ会議は開けないと反対する声が早くも上がっています。

 ただし、だからこそ、ここでしっかりと筋を通し、トランプさんの思い通りにはいかないことを示しておきたいと開催を支持する声も強くあります。バーバラ・リー議員は有力な推進者の一人です。

 2020年の7月と言えば、日本では東京五輪の直前でてんやわんやの時期でしょうが、米国では次期大統領選のキャンペーンの真っ最中です。どう考えたって会議が政治的な意味を持たないわけにはいきません。

 そこから逆算していくと、この秋の米上下院の中間選挙の持つ意味もまた、HIV/エイズ関係者にとって決して小さくはないぞということも自ずと分かってきそうですね。エイズ対策秋の陣、けっこう波乱含みです。

 

 

米国の拡大版『グローバルギャグルール』の広範な影響を示す新たなエビデンス

  HIV対策への潜在的脅威を研究報告で描く

  2018年7月27日、AIDS2018公式プレスリリース

http://www.aids2018.org/Media-Centre/The-latest/Press-releases/ArticleID/194/New-evidence-shows-far-reaching-impact-of-expanded-US-“global-gag-rule

 

2018年7月27日(オランダ・アムステルダム) 「グローバルギャグルール」とも呼ばれる米国政府の「メキシコシティ政策」が及ぼす影響について、研究者らは本日、第22回国際エイズ会議(AIDS2018)で警戒すべきエビデンスを共有した。

 

カリフォルニア選出のバーバラ・リー下院議員もこう語った:

「トランプ-ペンス(正副大統領)のグローバルギャグルールはイデオロギー色の強い十字軍的政策です。世界中の女性の生死にかかわるケアを否定し、世界のHIV対策が長い時間をかけて成し遂げてきた成果を脅かしています」

「極右主義者をなだめるために、女性と子供の保健医療ケアを人質にとるなどということは許されません」

 

米国のドナルド・トランプ大統領は昨年、合法的な妊娠中絶および妊娠中絶の擁護活動に関する情報提供や委託、サービス提供を行っている組織に対しては、その活動に自己資金を当てている組織であっても、米国からの資金は提供しないとするロナルド・レーガン時代の政策を復活させた。

 こうした政策はレーガン政権以降も、共和党が政権を握ると、繰り返し実施されてきたが、これまでは対象が家族計画の援助資金に限定されていた。ところが今回は、トランプ政権により、米大統領エイズ救済緊急計画(PEPFAR)を含め、米国のグローバルヘルス分野における二国間援助のほとんどすべてが対象となっている。

 「グローバルギャグルールの適用範囲は大きく拡大しており、このままではHIV対策の成果も台無しにしてしまう恐れがあります」と国際エイズ学会(IAS)の次期理事長で、英チェルシー・ウェストミニスター病院のアントン・ポズニアクHIV研究所長兼HIVサービス部長はいう。「エビデンスははっきりしています:私たちに必要なのは、性と生殖に関する健康およびHIVを統合したサービスをさらに広げていくことであり、保健医療サービスを利用しにくくする政策ではありません」

 本日の記者会見では、この政策の影響について異なる観点から報告した4本の研究成果が取り上げられた。

(注)記者会見で発表したサマリーはアブストラクトをもとにしている:セッションでの報告は最終データに差し替えられることもある。

 

 

PEPFARに支援されている数百単位の組織がグローバルギャグルールの影響を受ける

 最初の研究は、拡大版メキシコシティ政策のHIVプログラムとサービスへの影響範囲の把握を試みた。著者らはPEPFARの資金を受け、政策対象となり得る非政府組織(NGO)の数と支援額を推定するため、ForeignAssistance.gov(米国政府のウェブサイト)で入手可能な直近3年間 (FY2013-2015) のデータを分析した。

 カイザーファミリー財団のジェニファー・ケイツの報告によると、PEPFARの支援を受けている国の半数以上が合法的妊娠中絶を認めている。著者らが特定したところでは、HIV対策用にPEPFARから二国間資金の援助を受けている海外NGOは470団体で、援助額は計8億7300万ドルだった。さらに著者らは米国のNGO274団体も特定し、援助を受けた資金は55億ドルだった。したがって、影響を調べるには、さらに米国内の団体から資金を受けている海外NGOも把握する必要がある。

 研究者らは拡大版ギャグルールにより、PEPFARの支援を受けている何百ものNGOが影響を受けるとしている。[サマリーはアブストラクトをもとにしたもので、更新版データが会場で明らかにされるかもしれない]

アブストラクト: The Mexico City Policy and PEPFAR: Estimating the impact on NGOs and funding

セッション: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (7月27日金曜11:00-12:30)

 

 

各組織はすでに何千万ドルもの資金を失っている

 2番目の研究は、性と生殖に関する健康サービスと統合してHIVサービスの提供を行っているエチオピアジンバブエの組織について、ギャグルールがどのような影響を与えているかを調べた。研究は文献調査と統計予測、コミュニティ参加(フォーカスグループ、関係者ミーティング、半構造化面接)の混合研究法を採用している。

 国際HIV/エイズ連合のルイザ・オルザは、グローバルギャグルールによる資金喪失について暫定調査結果をまとめた。性と生殖に関する健康サービスとHIVサービスを統合したかたちで提供することはもはやできなくなり、キーポピュレーションや社会的に弱い立場の人たちは、これまでのようにパッケージ化したサービスが受けられないので、HIV予防、検査、治療サービスへのアクセスが縮小し、健康が危険にさらされる結果を招いている。また、中絶法の維持または緩和を求める政策提言活動は、市民社会の混乱と不安定化、分裂により行き詰まる恐れがあると著者らは予測している。

 しかし、著者らは、創造的な政策提言活動の機会を模索する動きも市民社会には生まれていると指摘している。[サマリーはアブストラクトをもとにしたもので、更新版データが会場で明らかにされるかもしれない]

アブストラクト: A model of dis-integration: Unpacking the impact of the global gag rule on HIV-SRHR linkages

セッション: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (7月27日金曜11:00-12:30)

 

 

ルールの適用除外事例もある

 3番目の研究はアフリカの数カ国におけるグローバルギャグルールへの対応状況を調べている。とりわけ、各国の法律で、保健医療提供者が妊娠中絶に関するカウンセリングや照会を積極的に行うよう求めている場合には、米国の方針が適用除外となるように見えるからだ。

 著者らはアフリカ数カ国で適用除外に向けた積極的な対応策について法的評価を行った。エイズ研究財団(amFAR)のブライアン・ホナーマンの発表では、南アフリカ憲法に基づくリプロダクティブライツの保護措置が強い力を持っていた。南アフリカは国民健康法と倫理ガイドラインインフォームドコンセントを強く求め、保健医療提供者-PEPFARのパートナーも含む-にカウンセリングと中絶サービス照会を義務付ける確固とした判例法もある。モザンビークザンビアジンバブエにも異なるレベルでの保護の仕組みがみられた。

 この研究では、南アフリカの法律が政策提言活動のひな型として活用できるとしている。[サマリーはアブストラクトをもとにしたもので、更新版データが会場で明らかにされるかもしれない]

アブストラクト: Caught by ideology: HIV providers in the era of the protecting life in global health assistance policy (AKA Mexico City Policy)

セッション: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (7月27日金曜11:00-12:30)

 

 

拡大版グローバルギャグルールはすでにHIV対策の現場に大きな影響を与えている

 第4の研究は、ギャグルールによる悪影響のエビデンスを歴史的に明らかにし、現在の環境のもとでグローバルヘルスの成果を持続的に高めていくための戦略を示している。

 著者らはグローバルギャグルールが前回、実施された2001~2009年当時の教訓を検討した。米国家族計画連盟のコール・クーニーが発表した調査結果では、グローバルギャグルールには数多くの有害な影響がある。レソトでは女性の4人に1人がHIVに感染しているというのに、コンドームの配布を主に担うレソト家族計画協会がこのルールのために米国資金を得られなくなり、米国際開発庁(USAID)はレソトへのコンドーム輸送を中止せざるを得なくなった。

 もう一つ例では、ケニア家族計画協会とメリー・ストープス・インターナショナル・ケニアが運営していた重要な活動も2002年から2006年の間、休止に追い込まれている。この2組織はケニア国内の貧困な村落コミュニティに対する主要な保健医療提供者だった。[サマリーはアブストラクトをもとにしたもので、更新版データが会場で明らかにされるかもしれない]

アブストラクト: Understanding the global gag rule: How to sustain global health progress amidst the new U.S. policy environment

セッション: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (7月27日金曜11:00-12:30)

 

マラウィのアドボケートであるAfriYAN ユースネットワーク兼世界SheDecides運動のティカハラ・イタェもセッションで、グローバルギャグルールがいかに女性の保健医療へのアクセスを阻んでいるかについて、コミュニティの立場から語った。

 

 

 

 

New evidence shows far-reaching impact of expanded US “global gag rule”

posted on 7/27/2018 12:05:00 AM

Studies lay out potential threats to HIV progress

http://www.aids2018.org/Media-Centre/The-latest/Press-releases/ArticleID/194/New-evidence-shows-far-reaching-impact-of-expanded-US-“global-gag-rule

 

27 July 2018 (Amsterdam, the Netherlands) – Researchers shared alarming evidence at the 22nd International AIDS Conference (AIDS 2018) today of negative impacts of the US Government’s “Mexico City Policy”, also known as the “global gag rule”.

US Representative Barbara Lee of California’s 13th Congressional District also spoke:

“The Trump-Pence Global Gag Rule is an ideological crusade that denies lifesaving care to women around the world and threatens decades of progress in the global HIV response,” she said. “The health care of women and children shouldn’t be used as a pawn to placate right-wing extremists.”

First put in place by President Ronald Reagan and reinstated last year by President Donald Trump, the policy denies US aid to organizations that provide information, referrals or services related to legal abortion or advocate for abortion, even with their own money.

Past iterations of the policy applied solely to US family planning assistance. Now, under the Trump Administration, it applies to almost all US global health bilateral assistance, including the President’s Emergency Plan for AIDS Relief (PEPFAR).

“The reach of the global gag rule has been greatly expanded, and has the potential to roll back progress on HIV,” Anton Pozniak, President-Elect of the International AIDS Society and Executive Director of HIV research and Director of HIV services, Chelsea and Westminster Hospital in the United Kingdom, said. “The evidence is clear: we need better integration of sexual and reproductive health and HIV services, not policies that make it harder for people to access healthcare.”

Today’s press conference highlighted four studies looking at different areas of the policy’s impact.

Note: Press summaries are based on abstracts; final data presented at the conference may change.<

 

Hundreds of organizations receiving PEPFAR support will be impacted

The first study sought to understand the effect of the expanded Mexico City Policy on HIV programmes and services. The authors analysed data from ForeignAssistance.gov over the most recent three-year period for which such data were available (FY2013-2015) to estimate the number of non-governmental organization (NGO) recipients of PEPFAR funding that could be subject to the policy, as well as the amount of funding they receive.

Results, as presented by Jennifer Kates of the Kaiser Family Foundation, were that more than half of the countries that receive PEPFAR support allow for legal abortion. The authors identified 470 foreign NGO prime recipients of PEPFAR bilateral HIV funding, which received $873 million. In addition, they identified 274 US NGO prime recipients, accounting for $5.5 billion, which would be required to ensure that any foreign NGO sub-recipients were in compliance.

The researchers concluded that the expanded gag rule would likely affect hundreds of NGOs that receive PEPFAR support. [Summary based on submitted abstract; updated data may be presented on site.]

Abstract: The Mexico City Policy and PEPFAR: Estimating the impact on NGOs and funding

Session: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (Friday, 27 July, 11:00-12:30)

 

Organizations have already lost tens of millions of dollars in funding

The second study looked at the impact of the gag rule on organizations in Ethiopia and Zimbabwe that provide HIV services that are integrated with sexual and reproductive health. This mixed-methods study combined desk research, statistical forecasting and community engagement (focus groups, stakeholder meetings and semi-structured interviews).

Luisa Orza of the International HIV/AIDS Alliance presented preliminary findings, which point to funding loss as a result of the global gag rule. As a result, it is likely that sexual and reproductive health and HIV services will no longer be offered in an integrated manner, resulting in reduced access to HIV prevention, testing and treatment services and jeopardized health of key and vulnerable populations by restricting the package of services they can receive. The authors also predicted that advocacy efforts to maintain or liberalize abortion laws will be stifled due to confusion, uncertainty and fragmentation of civil society.

However, they also noted evidence of civil society seeking creative opportunities for new advocacy collaborations. [Summary based on submitted abstract; updated data may be presented on site.]

Abstract: A model of dis-integration: Unpacking the impact of the global gag rule on HIV-SRHR linkages

Session: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (Friday, 27 July, 11:00-12:30)

 

 

An exception to the rule

The third study assessed the global gag rule’s applicability in several African countries. Specifically, it looked at an exception in the US policy that applies when local laws affirmatively require healthcare providers to provide counselling and referrals for abortion.

The authors conducted a legal assessment of the applicability of the affirmative defence in several African countries. Findings, presented by Brian Honermann of amFAR, were that South Africa has particularly strong Constitutional protections for reproductive rights. South Africa also has strong informed consent requirements in its National Health Act, ethical guidelines, and robust case law that compel healthcare providers – including PEPFAR partners – to continue counselling about and referring for abortion services that cannot be circumvented by the policy. Evaluations in Mozambique, Zambia and Zimbabwe have found differing levels of protections.

The study concluded that South African law provides a template for advocates to replicate. [Summary based on submitted abstract; updated data may be presented on site.]

Abstract: Caught by ideology: HIV providers in the era of the protecting life in global health assistance policy (AKA Mexico City Policy)

Session: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (Friday, 27 July, 11:00-12:30)

 

 

The expanded global gag rule is already having a major impact in the HIV arena

The fourth study provided further evidence of the gag rule’s negative impact, both now and historically, and identifies strategies for sustaining global health progress in this environment.

The authors assessed lessons learned from previous iterations of the global gag rule from 2001-2009. Findings, presented by Chloe Cooney of Planned Parenthood Federation of America, were that the policy had a number of harmful impacts. These include USAID being forced to end condom shipments to Lesotho at a time when one in four women in the country was infected with HIV because the Lesotho Planned Parenthood Association, the primary conduit for condoms in the country, could no longer receive US funding under the global gag rule.

Another example is the termination of critical activities run by the Family Planning Association of Kenya and Marie Stopes International Kenya between 2002 and 2006. These are the leading providers of healthcare to people living in poor and rural communities in the country. [Summary based on submitted abstract; updated data may be presented on site.]

Abstract: Understanding the global gag rule: How to sustain global health progress amidst the new U.S. policy environment

Session: Bound and gagged: Exposing the impact of the expanded Mexico City policy (Friday, 27 July, 11:00-12:30)

 

Malawian advocate Tikahala Itaye of the AfriYAN youth network and the Global SheDecides Movement also spoke at the session, providing a community perspective of how the global gag rule restricts women from accessing healthcare.