We are Positive 復活パレードにHIVフロート エイズと社会ウェブ版646

 東京レインボープライド(TRP)2023のパレードが4月23日(日)午後、東京都渋谷区の代々木公園を出発して、渋谷→原宿→再び代々木公園というコースで行われました。TRP公式サイトには早速、イベントレポートが掲載されています。

tokyorainbowpride.com

《【イベントレポート】 「“性”と“生”の多様性」を祝福する祭典 「東京レインボープライド2023」開催 延べ動員数は約240,000人、さらに10,000人と39のグループが 「変わるまで、続ける」をテーマに渋谷を大行進》

 見出しに必要な情報をしっかり盛り込んでいるところはさすが。全体像はこのレポートで把握していただくとして、私は2019年以来4年ぶりのパレード登場となったHIV/エイズのフロートに加わって歩いたので、その感想を少しだけ。

 今年のフロートのテーマは『#UPDATE HIV』でした。「“性”と“生”の多様性」を祝福するためにも、HIV/エイズの流行と対峙してきた歴史とその成果を忘れてはならないし、同時にエイズパンデミックは、もう忘れてもいい過去の課題というわけでもない。そのためにも、これまでの成果を踏まえ、HIV/エイズに関する知識のUPDATEが必要だし、過去の経験を生かしつつ、UPDATEされた知識と技術を現実の中でどうつなげていくか、それが大切になるのではないか。

 エイズの取材を続けてきたオールドファッションの記者としては、そんなことを感じつつ、途中でトイレに行きたくなったらどうしようと高齢化に伴う不安も抱えながら、参加しました。

 結論から言うと、フロートに先導されて歩く皆さんの熱気と沿道の声援に尿意も忘れ、歩いてよかったと思います。

 パレードには全体で39ものグループが参加し、『#UPDATE HIV』フロートはその21番目でした。出走順を待つ時間が2時間近く、歩いている時間は1時間ちょっとという感じですが、アクシデントや交通渋滞をできるだけ避けるという意味でもこれは致し方ないか。主催者の皆さんのご苦労がしのばれます。

 その待機時間のおかげというと語弊がありますが、バナーをもって先頭を歩いた人たちの写真も事前の待機中に撮らせていただきました。こちらですね。

  

   

 バナーの「WE ARE POSITIVE」が示すように先頭を歩くのは全員がHIV陽性の方でした。「写真を載せても大丈夫なの?」と確認すると、「もちろん」とポジティブな答え。それぞれの人にそれぞれの覚悟があって、自ら『#UPDATE』の先頭に立つことを決断したのでしょうねと思いつつ、シャッターを押しました。

 偶然ですが、先頭でバナーを持つ右から1人目と2人目の間に写っているのは、公益財団法人エイズ予防財団の白阪琢磨理事長です。大阪で数多くのHIV陽性者の診療を続けてきた名医でもあります。本日は2列目で歩き通しました。

 『#UPDATEフロート』は昨年の暮れごろから、akta、ぷれいす東京、JaNP+の3つのNPOが準備を進め、少し遅れてエイズ予防財団もその準備の枠組みに加わっています。ということで、エイズ予防財団からも理事長と理事1名(実は私)、そしてスタッフ2名が歩いています。