『COVID-19ワクチンとHIV』(UNAIDS資料から) エイズと社会ウェブ版542

 国内臨床試験が進行中でまだ承認はされていないのですが、新型コロナウイルス感染症COVID-19に対するワクチン接種の準備が国内でも着々と進められています。最初は医療従事者、次いで4月以降は高齢者を対象にした接種も始められる見通しです。

 でも、安全なの? という疑問と心配も残る・・・これは日本国内だけでなく、世界中の関心事項ですね。HIV陽性者にとってはどうなんでしょうか。

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)が1月12日、「COVID-19ワクチンとHIV」という1ページの文書を公表しました。API-Netに日本語仮訳版を掲載したので、ご覧ください。
 

api-net.jfap.or.jp


 その文書によると、COVID-19ワクチンの安全性は高く、HIV陽性者にとってもその安全性は他の多くの人と変わらないということです。したがってUNAIDSは「HIV陽性だからということでワクチンを受けてはならないという理由はありません」と結論付けています。 

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 『また、深刻なアレルギー反応に対する備えとして、接種後15~30分間、経過観察の時間を確保することも、ワクチンを受けた人全員に対する一般的な注意事項として付け加えています』

 この点は国内で接種が開始される時には、対応がなされるようです。ごくまれにしか起きないことのようではあっても、大切な留意点ですね。