世界エイズデーのキャンペーンテーマ案と意見を募集中 エイズと社会ウェブ版475

 世の中の関心は新型コロナウイルス感染症COVID-19に集中している印象ですが、そうだからといって他の疾病がなくなったわけではありません。コロナへの関心が高まったことで、COVID-19対策が他の疾病の拡大要因になってしまうことがあれば、それもまた困った事態であります。

 でも、逆にCOVID-19への関心の高まりがきっかけとなって、他の感染症に対する認識と関心も深まる。そんな相乗効果も期待できるかもしれません。期待したいですね。

 ・・・というような前置きが必要になること自体、やや切なくはありますが、2020年12月1日の世界エイズデーを中心にしたHIV/エイズ国内啓発キャンペーンについて、テーマ案の策定作業がこの時期、目立てないながらも進んでいる。この際、それもお伝えしておきましょう。

 API-Net(エイズ予防情報ネット)のキャンペーン特別サイトでは現在、2020年度国内啓発キャンペーンのテーマ候補案とテーマに関連した意見を募集中です。そのものずばり、テーマ案やキャッチコピーの提案でもいいし、こういうのがいいなあというふわっとした感想や意見でも差し支えありません。

 実は募集は4月24日(金)にスタートしているのですが、私もまたCOVID-19の国内自粛ムードにどっぷりつかり、それどころじゃないよ気分で、お伝えするのが遅れてしまいました。すいません。締め切りは5月29日(金)です。まだ、10日あります。どしどし投稿してください。詳細はこちらで。

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api-net.jfap.or.jp

 《厚労省と公益財団法人エイズ予防財団が主唱する全国キャンペーンで、毎年のテーマはAPI-Netに寄せられた意見を参考にしてエイズ予防財団のテーマ検討会議で候補案を作成し、厚生労働省に提案します》

 募集期間は2020年4月24日(金)~5月29日(金)。

 「テーマに関するアイデアだけでなく、HIV/エイズ対策の啓発メッセージはどのような方向性を目指すのかといったご意見も幅広くお聞かせください」ということです。

 

 世界エイズデーは1988年1月にロンドンで開かれたエイズ対策世界保健大臣会議で創設が決定し、その年の12月1日が第1回エイズデーとなりました。今年は33回目ということになります。いまなおHIV/エイズとの闘いは続いています。

 感染症に対しては普段はあまり関心がもたれません。感染症の時代は終わったなどという専門家は、HIV/エイズ前夜から世界中にいました。

ところが、終わりが訪れるとは到底思えません。

ひとたび、新興感染症の流行が始まると、にわかに世の中の関心は高まり、あれも必要、これをすべき、政府は何をやっているんだ、WHOもうちょっとしっかりしろ・・・とあちらこちらから、手のひらを返したように、様々な立場の方のご意見が噴出します。

 そしてまたまた、ところが・・・ということで、いったん流行が収まると、何かとご意見を述べていた皆さんも、喫緊の課題だとか、重大局面だとかおっしゃっていた政治家の皆さんも、あっさりと忘れて「もういいだろう」といった残念なご意見にシフトしてしまう傾向も、今回は違うと思いますが、過去にはありました。

 そういうことを繰り返すことがないように・・・とまではあえて言いません。ただし、その中でも、ずっと対策に関わり続けている人たちはいる。せめてそのくらいのことは忘れないでいたいという意味も込めて、今年はCOVID-19対策との相乗効果を生かせるようなテーマになるといいなあと個人的には思っています。

 皆さんも、どしどし応募してください。