メルマガ東京都エイズ通信第149号が16日(木)、配信されました。月の終わりに出ることが多いのですが、1月はかなり早めに配信されています。
昨年1月1日から今年1月5日までの東京都への新規HIV感染者、エイズ患者報告数は以下のようになっています。
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● 平成31年1月1日から令和2年1月5日までの感染者報告数(東京都)
※( )は昨年同時期の報告数
HIV感染者 334件 (351件)
AIDS患者 72件 (72件)
合計 406件 (423件)
HIV感染者数は昨年度よりも減少し、AIDS患者は同数で報告されている。
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年末年始の休暇が入っているので、若干の時間差はありますが、2019年の年間報告の速報値の位置づけになるのでしょうね。
報告ベースでは『HIV感染者数は昨年度よりも減少し、AIDS患者は同数』です。HIV感染者・エイズ患者を合わせた新規報告数は前年より17件の減少となります。減少率は4%ちょっとですから、減ったとはいっても微減の域は出ていません。
参考までに紹介しておくと、これまでの年次別報告数は東京都福祉保健局のエイズニューズレター2019年10月号(No.171、資料編)でみることができます(今回の前年報告と比べると、1件の誤差がありますが、傾向をみる分には気にしなくてもいいでしょう)。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/aids/newsletter.files/011029siryou.pdf
最近5年間でみると、435件→464件→464件→422件、そして昨年が406件です。
もうちょっと広げて過去10年でみると、最も少なかったのが東日本大震災のあった2011年の409件ですから、昨年は直近の10年間で最も少なかったということもできます。ただし400件の大台を割るには至っていません。
報告数の増減はその時々の他の出来事の影響も受けるので、新規感染自体が減少に転じているといった即断はできません。昨年はどんな年だったでしょうか。いろいろありましたね。今年は・・・言わずと知れた東京オリンピック・パラリンピックの年です。何がどう影響するのか、微妙な状況ですね。最近の推移についても、感染経路別、年齢別など、より詳細な分析が必要でしょう。東京都福祉保健局の皆さん、よろしくお願いします。
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