サモア戦勝利の余韻はまださめませんが、ここはひとつ、冷静になって1次リーグの現時点での成績を見てみましょう。
南アフリカ 2勝1敗 勝点11
スコットランド 2勝1敗 勝点10
日本 2勝1敗 勝点 8
サモア 1勝2敗 勝点 4
米国 0勝2敗 勝点 0
順位は勝点で決まります。勝利は4点、引き分けは2点、敗戦は0点です。ただし、勝ち負けの他に1試合4トライ以上のチームには1点、負けても7点差以内なら1点、それぞれボーナスポイントが付きます。たとえば、南アは日本に32-34に負けていますが、7点差以内であり、なおかつ4トライをあげているので、負けているのに引き分けと同じ勝点2をゲットしました。いま南アが首位に立っているのもそのおかげですね。
残りの試合を見てみましょう。
10月 7日 南アフリカvs米国
10月10日 サモアvsスコットランド
10月11日 日本vs米国
サモアが仮に4トライ以上あげてスコットランドを下し、勝点5をあげても合計勝点は9なので、現在暫定2位のスコットランドの勝点10には届かない。したがってサモアはすでに1次リーグ敗退が決まっています。米国は2試合を残していますが、南ア戦、日本戦の両方に勝点5をあげる(つまり4トライ以上で勝つ試合を中3日で2試合続ける)必要があります。これも事実上、不可能。
となると、上位3チームで2議席を争うことになります。日本は勝点8なので、最終戦の米国に勝てば勝点12、4トライのボーナスポイントがつけば13。南アが米国に勝ち、スコットランドがサモアに勝てば、勝点で両チームに届きません。南アが米国に負ける可能性は、もちろんゼロとは言いませんが、まず考えられないので、除外しておきましょう。
そうなると、注目は日本vs米国戦に先だって行われるサモアvsスコットランド戦の帰趨です。
スコットランドがサモアに勝てば、その時点で日本の1次ラウンド通過はなくなります。引き分けたらどうなるのか、ボーナスポイントもからんで微妙なところですが、1次ラウンド通過の可能性が出てきます。日本のですね。
さらにサモアがスコットランドに勝てば、米国戦の結果次第ですが、日本の決勝ラウンド進出は非常に濃厚になってきます。少なくとも自力通過の道が開けてきます。
こうなると手のひらを返したようで恐縮ですが、サモアには何とかしてスコットランドに勝ってほしい。「もう俺たちのW杯は終わった」などという捨て鉢な気持ちにならず、最後まで全力を尽くしてほしい。日本の都合で勝手を言って申し訳ありませんが、サモアの皆さん、がんばって下さい。応援します(現金だね)。