さすがに今日はもう、コートはいらないかな。暖かくなりましたね。江ノ電和田塚駅のホームも、すっかり春の日射し。
ん? 電線と木の枝の交差するあたりで何かが動いています。さすがに暖かくなると・・・。
リスでした。新芽を食べているのか。のどかですね。でも、立場が変わると評価は害獣になるかもしれません。微妙です。
電車が来ました。残りわずか。害獣と言われないよう、控えめに働くぞ・・・と、おじさんは春のリスにいたく共感しつつ乗車し、リスは我関せずと電車をやり過ごしていました。
TOP-HAT FORUM(東京都HIV/AIDS談話室)の公式サイトの資料室欄に《「はじめに」で綴るエイズ対策史 その6(2010年8月~2010年11月)》を掲載しました。
《「続けよう」》(第24号 2010年8月)
《シディベ氏、東京を走る》(第25号 2010年9月)
《デフレに負けないキャンペーンを》(第26号 2010年10月)
《メッセージをどう受け止めるのか》(第27号 2010年11月)
前口上の部分だけ当ブログに再掲しておきます。
12月1日の世界エイズデーを中心にした国内キャンペーンのテーマはどのようにして決まるのか。2010年はそのプロセスを明確にする試みが開始された年です。そのプロセスの最初の成果として生まれた2010年のメッセージが『続けよう』でした。
試行錯誤のプロセスはいまも続いています。当時と比べても、最近はHIV/エイズに対する社会的な関心の低下が一段と進んでいる印象を受けます。ただし、何度も繰り返しますが、社会が関心を持たなくなれば、HIV/エイズの流行はおさまるとか、HIVの感染はなくなるというわけではありません。むしろその逆です。
それでもなお、わが国の新規HIV感染が横ばいの状態を何とか維持し、微減ではありますが、減少の傾向を見せ始めているように感じられます。それはHIV/エイズ対策の現場でたくさんの方が(社会全体から見れば少数だけれど、全国のたくさんの方が)持続的な活動を続けてこられたからです。
皆さんのそうしたご苦労は、9月に来日した国連合同エイズ計画(UNAIDS)のミシェル・シディベ事務局長にも理解していただけたように思います。
ひたひたと迫り来る無力感に抗しつつ、今年もまた、テーマ策定に向けた作業が始まります。
詳しくはこちらで。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式サイトに90-90-90治療ターゲットの特集ページがあります。ただし、90-90-90は、2020年までにHIVに感染している人の73%が抗レトロウイルス治療継続の結果として、体内のHIV量を検出限界以下の状態に保てるようにすることが目標です。
ただし、UNAIDSによると、現状は38%にとどまっています。図の一番右にある未完のレッドリボンの状態ということですね。予防指針の議論の参考にもなると思うので、説明部分の日本語仮訳を図の下に付けておきます。
90-90-90:すべての人に治療を
世界のHIV陽性者は3670万人
しかし、自分の感染を知っている人はそのうち60%。
残りの人は自らの感染を知らない。
治療を受けているHIV陽性者は全体の半数以下。
体内のHIVが検出限界以下のレベルにある人は38%にとどまっている。
90-90-90 治療ターゲット
2020年までに3000万人に治療を提供する。
感染を知った人の90%が治療を受ける。
治療を受けている人の90%がウイルス量を検出限界以下に抑える。
厚生科学審議会感染症部会の第4回エイズ・性感染症に関する小委員会が4月11日(火)午後、厚生労働省で開催されました。エイズ予防指針と性感染症予防指針の改正に向けた議論も4回目となり、厚労省からは改正案のたたき台が示されました。
今回の小委員会は委員の他に参考人として、はばたき福祉事業団の大平勝美理事長、大阪薬害訴訟原告団の森戸克則理事、日本HIV陽性者ネットワーク・ジャンププラスの長谷川博史理事が出席しました。大平さんと森戸さんは第1回小委員会に続き、2回目の参考人出席。また長谷川さんも第1回の高久陽介代表理事に続きジャンププラスからの参加となりました。
(かなり意欲的な某参考人)
あくまで私の受けた印象ですが、今回の小委は委員のほとんどが医師であり、HIV陽性者やHIV/エイズ分野のNPOのメンバーなどは含まれていません。HIV/エイズ分野では国際的な共通原則のGIPA(HIV陽性者のより積極的な参加)の観点からしても異常な構成と言わざるを得ず、さすがにこれではまずいという反省が、岩本愛吉委員長および事務局を担当する厚労省の結核感染症課にもあったのではないかと思います。なんの資格も影響力もありませんが、外野席にいる私のような者でも、さすがにこれはまずいでしょうと感じていたくらいですから・・・。
前回は3人の参考人がそれぞれまとまったかたちで意見陳述の時間をもっていたのとは対照的に今回は、そうした特別な時間はとらず、参考人も委員と同じ立場で議論に参加する形式をとっていました。この点から考えても、的外れな感想ではないように思います。ま。あくまで推測ですけど。
たたき台については厚労省の公式サイトに近く資料としてアップされるでしょうから、それをご覧いただくとして、ここでは傍聴した範囲での私の感想をお伝えします。
まず、大枠を押さえて起きましょう。すでにお伝えしているように現行の2つの予防指針は、以下のような章立てになっています。
これに対し、2月21日(火)の前回(第3回)会合では、夏季のような新たな章立てが示されました。
今回のたたき台もこの章立てで構成されています。性感染症予防指針の方は前と大きく変わってはいません。エイズ予防指針は現行の9章立てから7章立てに移行し、それに伴ってあちらにあった記述をこちらに移し・・・といった構成の組み直しも行われています。基本的に考え方の方向性は大きく変えていないように個人的には受け取りましたが、そうした中で重視すべき変更ポイントはふたつあるように思います。
一つは個別施策層の対象、もう一つは治療の進歩に伴うT as Pがどのように反映されるか。具体的には検査普及の名のもとに医療機関でのOPT-Out検査に踏み込むのか、PrEPを予防手段の選択肢として組み込むのかといった点です。
あくまで、私の現在の関心がそのあたりにあるという範囲でのポイントで、実は他の方にとってはもっと別の受け止め方があるかもしれません。そのあたりは割り引いてお読みください。
現行指針の個別施策層は以下の5集団です。
・性に関する意思決定や行動選択に係る能力の形成過程にある「青少年」
・言語的障壁や文化的障壁のある「外国人」
・性的指向の側面で配慮の必要な「MSM(男性間で性行為を行う者をいう)」
・「性風俗産業の従事者及び利用者」
・静注薬物使用者を含む「薬物乱用者」
新指針のたたき台では、このうち「青少年」と「外国人」は個別施策層の対象から外す考え方が示されています。
青少年に対しては、対象となる範囲が広く、ひとくくりに「個別施策層」とすることが妥当かどうかという議論が以前からありました。したがって、個別施策層からは外す一方、前文で「性感染症の一つとして、HIVに関する知識の普及啓発を行うことが特に重要である」と明記することが示されています。これは妥当な判断ではないかと思います。
「外国人」に関しては、「医療の提供」「人権の尊重」のところで配慮すべきではないかという考え方に基づくものなのですが、個人的な意見を言えばこれには異論があります。外国人のコミュニティへの医療および予防情報の提供を含めた支援と予防のアプローチは全国の各自治体およびHIV/エイズ分野のNGO/NPOが必要性を痛感し、実際に苦労して取り組んでいる課題であり、そのための施策や行動の根拠としての個別施策層の位置づけがなくなることは負の影響が大きいのではないかと考えるからです。
この他、個別施策層に関しては「MSM」を含めた「性的指向のマイノリティ」という表現が使われていますが、そのような表記が妥当なのかどうか。HIV/エイズの流行の現状を踏まえればMSMの強調が必要ではないか、トランスジェンダーの人たちをあわせて記載すべきではないかといった意見が参考人を含め、委員の側から示され、引き続き論点となっています。
また、現行指針の「薬物乱用者」については、たたき台では「違法な薬物使用者」と表記されており、委員からは「違法な」という善悪の判断を含めたニュアンスへの違和感から「薬物依存者」の方がいいのではないかという指摘もありました。
一方、治療の進歩に伴う新たな予防の選択肢の重視や検査の普及の重要性は明記されているもののOPT-Out検査の導入にまでは踏み込んでいない印象です。また、PrEPに関しては、「研究開発の推進」の中で、「HIV感染のリスクの高い人に対する抗HIV薬の曝露前予防投与が有用であるとする海外報告」に言及しつつも、国内での対応は「これらの人々に対する曝露前予防投与を行うことが適当かどうかに関して研究を進める必要がある」という指摘にとどめています。個人的にはこの程度が妥当な判断ではないかと思います。
この日の委員、参考人からの意見については委員長あずかりとし、次回はそれらの意見も反映したうえで改正案が示されることになります。
ラグビーの世界最高峰リーグとされるスーパーラグビーが来年(2018年)から15チームのトーナメント体制に再編されることになりました。現在の18チーム体制から3チーム削減され、この再編に伴い、日本から参戦しているサンウルブズは南アフリカカンファレンスからオーストラリアカンファレンスに移行します。
主催者であるSANZAAR(南ア、ニュージーランド、オーストラリア、アルゼンチンのラグビー協会連合体)が4月9日、発表しました。
それによると南アフリカから2チーム、オーストラリアから1チームが外れるということです。現行はニュージーランド、オーストラリアの各カンファレンスが5チームずつ、南アフリカが昨年から参戦したアルゼンチン、日本の2チームを合わせて8チーム体制ですから、拡大はしてみたものの、やってみたらやっぱり南アは多すぎたという感じでしょうか。
南アカンファレンスのサンウルブズがオーストラリアカンファレンスに移行するので、来年は3カンファレンスがそれぞれ5チームの編成になります。
サンウルブズのオフィシャルサイトにも《トーナメント方式再編に関するお知らせ》 が掲載されています。
サンウルブズにとってはカンファレンスの移行により、遠征時の移動距離が短くなり、時差も解消されるので、歓迎すべき変化でしょうね。それよりも何よりも、ファンとしては残って良かったと思います。アジアにおけるラグビーマーケットの拡大はワールドラグビー全体にとっても重要なので、これまでの成績は芳しくないけれど日本のチームは外せないということでしょう。
発表の前日、サンウルブズは待望の今季初勝利をあげました。絶妙のタイミングでしたね。2019年のラグビーW杯日本開催に向けて、お楽しみはこれからです。がんがん存在感を発揮していきましょう。
やみそうでやまず、ついに夕方まで雨の日曜日になってしまいましたね。しかたがないので、部屋の窓から花見。
遅ればせながらほぼ満開でしょうか。
外から撮るとこんな感じ。雨に濡れて色鮮やかな印象もあります。
枝の先の方はまだ蕾が開きかけ状態なので、もう少し楽しめるかもしれませんね。
やりましたねえ。今季初勝利。善戦はしても勝ちきれない。その壁を破る貴重な1点差です。
ホームでの試合。しかも相手のブルズは強豪とはいえ、今季はいまひとつ波に乗れていないし、負傷や疲労で必ずしもベストのメンバーを組めているわけでもない。サンウルブズにとって、そうした有利な条件はあった。それでも苦しんだ。世界の世界最高峰リーグと呼ばれるスーパーラグビーで勝利を手にすることがいかに難しいか。それをまざまざと見せつける試合でもありました。
それだけにこの1勝は大きい。勝利の経験値は次のパフォーマンスへの布石でもあります。
サンウルブズにしてもここまで、必ずしもベストの布陣で試合に臨めてきたわけではありません。この試合も、キャプテン2人制のチームにあって、その2人、FLエドワード・カーク、CTB立川理道は不在でした。
ただし、徐々に陣容は整いつつある。もっともっと強くなる。ブルズ戦は勝利の喜びとともに、そんな希望を感じさせる試合でもありました。SH田中史朗とFB松島幸太朗が先発出場。SO田村優とプロップの稲垣啓太も後半に登場して存在感を発揮しました。若手の台頭と合わせ、チームとしての層の厚さ、懐の深さは格段に増しています。これまで試行錯誤の成果が着実に現れている。そんな手応えを感じさせる試合でもありました。
サンウルブズは来週からNZで3試合、アルゼンチンで1試合、計4試合の遠征に出る。その後、準ホームのシンガポールで1試合し、再び秩父宮ラグビー場に戻ってくるのは5月27日(土)のチーターズ戦です。3月12日に南アのブルームフォンテーンで対戦した時には31-38で惜敗しているものの、勝点1は確保しています。ホームで勝てない相手ではありません。
だが、欲を言えばその前にもう一つ、少なくとも遠征中にアウェー勝利を飾って欲しい。手強い相手ばかりですが、サンウルブズのこれからのノビシロを考えれば過剰な期待ではないと思います。