増加傾向続く 東京都の平成28年HIV感染者・エイズ患者報告

 メルマガ東京都エイズ通信第109号が発行されました。今年に入ってから9月25日までに東京都都に報告された新規HIV感染者数、エイズ患者数も紹介されています。
 

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 平成28年1月4日から平成28年9月25日までの感染者報告数(東京都)
  ※( )は昨年同時期の報告数

     HIV感染者            276件  (255件)
     AIDS患者              82件    (  56件)
      合計                358件  (311件)

 HIV感染者数、AIDS患者数ともに昨年同時期を上回るペースです。
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 昨年の年間報告素はかなり減少していたのですが、今年はまた増加に転じています。9月25日現在で、昨年同時期よりHIV感染者報告が21件、エイズ患者報告が26件、あわせると47件の増加になっています。
 増加率をみるとHIV感染者報告が8%増、エイズ患者報告は46%増ですから、エイズ患者報告の増加が目立っています。
 HIV感染者の報告については、HIV/エイズの流行に対する関心が社会的な低下すると、検査を受けるという行動へのインセンティブ(その気にさせる要因)が下がり、HIVに感染している人が自らの感染をしる機会が少なくなる可能性があります。
 個人的には最近の社会的な雰囲気はかなりHIV/エイズの流行に対しては冷淡というか、関心が低い印象があります。それでもなお、この増加傾向です。エイズ患者報告が前年のほぼ1.5倍に近い増加を示していることとあわせて、気がかりな動向と言わざるを得ません。