北海道新聞にピーター・ピオット著『NO TIME TO LOSE エボラとエイズと国際政治』の書評が掲載されています。出版社の方から連絡をいただいて、どうしんウェブを拝見すると、載っていました。
http://dd.hokkaido-np.co.jp/cont/books/2-0027817.html?page=2015-07-26
評者は元小樽市保健所長の外岡立人先生です。翻訳チームの一員に過ぎない私が言うのも僭越ですが、これは感激ですね。
外岡先生はパンデミックアラートというウエブサイトを開設して鳥インフルエンザ、新型インフルエンザ、エボラ、MERSなどの海外の感染症情報をいち早く国内に紹介される作業を続けておられます。私的なサイトでこうした地道な作業を継続していくのは並大抵のことではありません。サイトはこちら。
http://pandemicinfores.com/index.html
ソースは主に海外メディアの報道を中心にした公開情報ですが、小さな報道や論評の段階から危機につながるおそれのある動きを早期警戒情報として伝えるには、感染症情報に対する相当な眼力が必要です。私なども一介の新聞記者としての目利き力不足を補う上で、勝手にサイトの愛読者となり、ずいぶん助けていただきました。この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。ありがとうございます。
というわけで、ありがとうの二乗になってしまいますが、今回はまた、ピーターの著書に対する素晴らしい書評を書いていただきました。
『エボラ出血熱の発見であるが、そこに西欧科学の光があたるまでの多くの研究者たちの活動内容が、著者を主人公にした小説のごとくつづられてゆくのは圧巻である』
いや、まさしくその通りですね。さらにUNAIDS事務局長としての活躍。
『これらの過程は詳細に書き込まれていて、エイズ対策の歴史的資料としての価値がある』
これも激しく同意。
『2013年、著者は長年の国際的エイズ対策が評価され、「野口英世アフリカ賞」を受賞した。本書は回想録としてまとめられているが、その内容の詳細さは、エボラ、エイズ、そして国際保健の資料ともなりえる』
ますます同意。まず、外岡先生の書評をお読みいただき、その後は是非・・・とまで言わなくとも、自ずと本を読みたくなるでしょうね、きっと。