この部屋の片隅に星を エイズと社会ウェッブ版316

 関西を中心に活動を続けるCHARM(Center for Health and Rights of Migrants)の公式サイトに《女性HIV陽性者交流会交通費のためのパロル販売と寄附のお願い》が掲載されています。

女性HIV陽性者交流会交通費のためのパロル販売と寄附のお願い – CHARM

 受け売りですが、パロルとは『昔からフィリピンで作られている、星の形のクリスマスランタン』だそうです。ついさっきまで知りませんでした。勝手に紹介してすいません。 

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(CHARM公式サイトから) 

『CHARMでは日本全国にいる女性HIV陽性者たちが1年に1度、関西に集まり、交流するプログラムを実施しています。
 とくに外国籍の女性HIV陽性者の場合は誰にも相談できず、ひとりで悩みを抱えていることが多いので、他の女性HIV陽性者との出会いは、大きな勇気と希望につながります』

 

 厚労省エイズ動向委員会報告を見ると、新規HIV感染者・エイズ患者報告は男性同性間の性感染が圧倒的多数を占めています。ただし、これは他の感染経路によるHIV感染がないということでも、女性のHIV陽性者はいないということでもありません。
 もちろんHIV感染の予防は大切です。国際的にも国内でも「2030年のエイズ流行終結」という大目標達成に向けた最優先事項として強調されることがしばしばあります。それを否定するつもりはさらさらありません。
 ただし、予防だけに関心が行ってしまうと、ごく平明な事実に対する想像力があっさりと失われてしまう。そのようなことも、悲しいかな、これまた、しばしば経験してきました(過去形であってほしい)。
 予防と支援の両方が、ともに大切であること、互いに支えあって成り立っていることはあまりにも当然なので、うっかりすると忘れてしまうことがあります。したがって、うっかりしないように、日常の生活の中でも忘れがちなことに気が付く機会が折に触れてあってほしいとも思う。今年の冬はどうも、ことのほか寒くなっています。風邪ひくなよと言っても、ひくことはある。そうでしょ。

 寒波を運ぶ北風に震えながら、あるいはお家で暖かくしながら、その寒さをやり過ごすホリデーシーズンは、きっとそんなことを思う(つまり、忘れがちなことを思い返す)季節でもあるのでしょうね。