アジサイもまだまだnot over

 雨が上がりましたね。本日は午後1時半から鎌倉の世界遺産登録をめざす市民の会の総会がありました。 

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 その会場である扇ガ谷の鎌倉風致保存会に向かう途中といいますか、敷地周辺のアジサイも雨上がりで鮮やかでした。右手の柵の向こうにはJR横須賀線の線路が走っています。 

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 入り口から庭へ向かう小道。そこを抜けると・・・。

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 一段と鮮やかに咲いていました。色がいいね。風致保存会の建物は国の登録有形文化財となっている旧坂井家住宅です。お住まいになっていた方が亡くなり、日本のナショナルトラスト運動の草分けである風致保存会がご遺族から敷地と建物の寄贈を受けたそうです。

建物は現在、補修を進めているので非公開ですが、来年あたりはこの見事なアジサイとともに見学を希望される方にもご覧いただけるようになるかもしれませんね。

 というわけで世界遺産をめざす市民の会の総会ですが、はっきり言って苦難の日々です。鎌倉の世界遺産登録の再チャレンジは前途多難。鎌倉市民の皆さんの中にも「あんなもの、もういいんじゃね」といった気分が広がっています。鎌倉市の、とりわけ市長さんの意欲にも疑問符が十個ぐらい付いている印象です。

 しかし、終わったわけではありません。どうすれば再チャレンジに向けたモメンタム(勢い)を生み出すことができるのか。熱い議論が交わされています。

私の大きな関心領域であるHIV/エイズ対策では、過去3年間、国内啓発キャンペーンのテーマの中心コンセプトとして AIDS is not over. が使われてきました。正確に言えば、AIDS is not over を基軸にして、毎年、もうワンフレーズがつく構成です。

それにならえば、鎌倉の世界遺産もまた、not overですね。まだ終わっていない。これからですということを強調したい。なんだか、よく似ためぐりあわせといいますか・・・。

I am not overということかな(いやoverでしょう)。いよいよ明日退職。お後がよろしいようで・・・。

 

 

 

エイズ予防指針改正案参考 JASAフォーラム(2017.3.21)から

 エイズ予防指針・性感染症予防指針の改正案に対する意見募集(パブリック)が行われているので、参考までに3月21日(火)に開催されたエイズソサエティ研究会議第125回フォーラム「エイズ予防指針見直し傍聴報告」のスライド資料を掲載します。

 第3回小委員会開催終了時点での報告です。 
 なお、4月11日の第4回小委員会については、当ブログで3回にわたって傍聴報告を掲載しましたので、そちらを紹介しておきます。 
 第4回エイズ性感染症に関する小委員会傍聴記
 http://miyatak.hatenablog.com/entry/2017/04/11/233213
 郵送検査をどう考えるか 第4回エイズ性感染症に関する小委員会の傍聴記その2 
 http://miyatak.hatenablog.com/entry/2017/04/15/103845
 個別施策層の表記をどうするか 第4回エイズ性感染症に関する小委員会傍聴記その3
 http://miyatak.hatenablog.com/entry/2017/04/16/224542

 「参考まで」と書きましたが、あくまで報告者の傍聴に基づく感想です。報告者自身の性格に起因する問題もあるのか、思い込みの色彩が強く、論点見逃しの項目も多いので(例えば教育に関する議論など)、かなりバイアスがかかった内容になているかもしれません。その点は取り扱い注意ですね。

 パブコメどうしようかなあ・・・と思っている人は、あくまで「世の中にはこういうひねくれた受け止め方をする輩もいる」程度に考えた方が(つまり読まない方が)いいかもしれません。

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あらら、パブコメ募集が始まっていました エイズ予防指針改正案

 感染症法に基づくエイズ予防指針と性感染症予防指針の改正案について、厚生労働省パブリックコメントを募集しています。

 

 エイズ予防指針 

 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495170067&Mode=0

 

 性感染症予防指針

 http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=495170068&Mode=0

 

 よく見ると、意見募集開始日は616日になっています。アチャ~、もう一週間も前に始まっていたんだ。退職を控え、何かと気ぜわしかったもので、見逃してしまいました。でも、締め切りは715日なので、まだ十分、意見は言えますね・・・ということで、ここから先は主にエイズ予防指針に関する言及です。

先ほどのエイズ予防指針の意見募集のページから改正案の概要をPDF版でダウンロードできます。まずはそれを見て・・・といっても簡略すぎて何がどう変わるのか、わかりにくいですね。

2つの予防指針改正案は昨年12月から今年4月にかけて4回にわたって開催されたエイズ性感染症に関する小委員会で検討されてきました。

619日には厚生科学審議会の感染症部会が開かれ、その結果が報告されています。

面目ない。私はその感染症部会も「え? もう開かれちゃったの・・・」と後で気が付いた次第でありまして、どんな様子だったのか、報告はできません。ただし、資料はネットで見ることができるので、それを参考にしてください。

http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000168236.html

いっぱい報告があったようで、ほかの感染症の資料もおずらっと並んでいますが、エイズ関係は

 

資料1 後天性免疫不全症候群及び性感染症に関する特定感染症予防指針の改定について(案)

参考資料4  後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針(改正案)

 

の2つですね。と、ここまで書いてきて、ちょっと読むのがしんどくなってきました。夜も遅いし、明日にしようかな。

バイアスがかかるといけないので、あまり積極的にはおすすめしませんが、当ブログでも小委員会開催時にはその都度、傍聴の感想を書いています。お暇な方はさがしてください。でも、まあ、その前に寝よう。

 

 

 

「レガシー」を生み出す変化

 現代性教育研究ジャーナルNo75(2017年6月15日)が発行されました。不肖私の連載コラム・多様な性のゆくえ One side/No side(3)《「レガシー」を生み出す変化》も掲載されています。日本性教育協会の公式サイトでpdf版がダウンロードできます。

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www.jase.faje.or.jp

 三日坊主といいますが、腰が引けっぱなしの私のコラムも何とか3回目を迎えました。いやあ、もう青息吐息。今回は東京五輪を取り上げました。1964年と2020年のどっちの五輪かというと、両方です。
《オリンピックで女性が参加できる競技は男性より圧倒的に少なかった。逆の言い方をすれば、「男の」とか「紳士の」といった冠がつくスポーツがそれだけ多かった。1964年東京五輪では、サッカーもバスケットボールもレスリングもウェートリフティングも男子種目のみで、女性が参加するのはずっと後のことだ》
 世情騒然とした折に、のんびりしたコラムで恐縮ですが、ご関心がお有りの方はお読みください。

名前だけではありません:AIDS.govがHIV.govに移行 エイズと社会ウェブ版273

 米国政府のHIV/エイズ啓発サイトAIDS.govの名称が、6月5日付でHIV.govに変わりました。あわせてサイトのリニューアルも行われています。

 http:// https://www.hiv.gov/

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  どうして名前を変更したのか、その理由については6月5日付のプレスリリース「名前だけではありません:AIDS.govがHIV.govに移行」に短い説明があります。それをさらに要約して言えば、

 ・治療の進歩でエイズを発症していないHIV陽性者の方が、エイズを発症している人より多くなっている。

 ・サイト検索のサーチは「AIDS」よりも「HIV」で行う人の方が圧倒的に多い

という2つの理由に集約できそうです。

 確かに「AIDS」より「HIV」の方が一文字、少ないので、検索には便利かもしれませんね。日本の場合はどうなのか、HIVがどこまで浸透しているかということを考えると、検索はカタカナで「エイズ」の方が多いかなあ。

 米国サイトのHIV.govへの名称変更は昨年秋に発表され、そのときは「今年春に変えます」ということでした。ところが4月になっても5月になっても変わらないので、いったいアメリカはいつまで春なんだと思ったり、ひょっとしてこれもトランプ政権発足に伴う混乱の一つ?などと変な邪推をしたくなったりもしましたが、実はエイズの最初の公式症例の日である6月5日まで引っ張っていたということですね。

 あざといというか、このぐらいの広報センスは最低限、必要と言いますか。

 このあたりのお手並みは、人手が足りず、何でも後手、後手の感が最近、とみに顕著になっている日本のエイズ対策とは大分違いますね・・・といいたいところだけれど、HIVの感染に関しては、日本の方がはるかに低く抑えているという現実もあります。

 ただし、日本のエイズ政策はお世辞にも立派とは言えず、HIV陽性者のグループやエイズ関連のNGO/NPO、研究者、医療従事者の皆さんのがんばりで、政府の手抜きを許してしまったかなあという反省も個人的にはあります。ただし、ここでそっちに話がそれていくと、ついつい愚痴も多くなり、いたずらに混乱を招くばかりなのでで、そのあたりの話題はいずれ・・・。

 ともあれ、HIV.govは名前を変えただけではなく、中身も一層充実させますということなので、取りあえずプレスリリースの日本語仮訳を紹介しておきましょう。

   ◇

名前だけではありません:AIDS.govがHIV.govに移行

 HIV.govプレスリリース 2017.6.5

https://www.hhs.gov/about/news/2017/06/05/more-name-change-aidsgov-becomes-hivgov.html

 米保健福祉省は本日、連邦政府の主要なHIV情報源であるAIDS.govの名称をHIV.govに正式変更した。この発表は、米疾病管理予防センター(CDC)が後にエイズと命名される疾病の最初の公式報告を行ってから36周年の記念日に行われた。名称変更は、ほとんど「死の病」とされていた疾病が、早期の診断と治療開始・継続により、感染を管理しエイズ発症を防ぐことが可能になるという大きな科学的成果を反映したものだ。米国内では実際、エイズを発症した人よりも、発症していないHIV陽性者の方が多くなっている。

 「1981年にこの病気が初めて認識されて以来、HIV/エイズ研究は大きな成果をあげてきました。今日では延命効果の高い抗レトロウイルス治療により、HIV陽性者はより長く、より健康的な人生を送れるようになっています。かつては不可能と思われていた成果です」と国立アレルギー・感染症研究所のアンソニー・ファウチ所長は語る。「AIDS.govのウェブサイトはこれまでも、HIV/エイズに関する情報を知りたい人にとっては価値ある情報源だった。HIV終結に向けて、なすべきことはまだまだ残されているとはいえ、HIV.govへの名称変更は、このパンデミック(世界的大流行)の形を変えてきた私たちの成果を反映するものである」

 2016年には800万人以上が、HIVに関する情報、およびHIV検査・ケア・治療を含むHIV関連のプログラムやサービスに関する情報を求めてAIDS.govウェブサイトとそのソーシャルメディアを利用している。名称変更は、この病気に関してオンライン情報を求める人たちのサーチの動向を踏まえたものでもある。ネットサーチ用語としては「HIV」の方が「AIDS」よりもはかに多く使われているのだ。

 「HIV.govへの移行は今後を見据え、より多くの人が使いやすくなるようにするものです。全米110万人のHIV陽性者を支える力強いメッセージを伝えます」とCDCのHIV/エイズ・ウイルス性肝炎・性感染症および結核予防センター所長、ジョナサン・マーミン博士はいう。「2014年の年間新規HIV感染者数は、2008年当時より18%も減っています。しかし、すべてのコミュニティで同じように成果が上がっているというわけではありません。HIV.govは科学的かつ正確な最新情報を提供し、そうした情報を最も必要とする人たちにとって有効な情報源となるようにしていきます」

 保健福祉省HIV/エイズ感染症対策事務所のリチャード・ウォリツキ―所長は「私たちは米国内のHIV/エイズとの闘いに大きな成果をあげてきました。アドボケート(活動家)や保健医療従事者、研究者、その他たくさんの人たちの30年を超える困難な努力の積み重ねがもたらした成果です。しかし、その仕事はまだ終わったわけではありません」と述べている。「新名称のウェブサイトは、たくさんの人の努力を支え、その成果を持続させてさらに前に進んで行けるよう役に立つ情報をタイムリーに提供します」

 HIV.govのサイトを訪れ、関連ソーシャルメディア・チャンネルをフォローするようお願いします。

 

 

 

 

More than a name change: AIDS.gov becomes HIV.gov

 

The U.S. Department of Health and Human Services today officially changed the name of AIDS.gov, the federal government’s leading source for information about HIV, to HIV.gov. The announcement coincides with the 36th anniversary of the Centers for Disease Control and Prevention’s first report of the initial cases of what would become known as AIDS. The name change reflects major scientific advances that have transformed an almost universally fatal disease to a condition that, if diagnosed and treated early and continuously, can be controlled and prevented from progressing to AIDS. In fact, there are more people living with HIV in the United States now than people living with AIDS.

 

“Much progress has been made in HIV/AIDS research since the disease was first recognized in 1981. Today, lifesaving antiretroviral therapies allow those living with HIV to enjoy longer, healthier lives—an outcome that once seemed unattainable,” said Anthony S. Fauci, M.D., director, National Institute of Allergy and Infectious Diseases. “The website AIDS.gov has been a valuable resource for those seeking information about HIV/AIDS, and its name change to HIV.gov appropriately reflects our evolution in transforming the pandemic, even as work remains to bring about an end to HIV.”

 

In 2016, more than 8 million people used the AIDS.gov website and its social media channels to find information about HIV or to find HIV-related programs and services, including HIV testing, medical care and treatment. The name change also embraces the way most people now search online for information about the disease. “HIV” is a much more common Internet search term than “AIDS.”

 

“The shift to HIV.gov is proactive and inclusive, and it sends a strong, supportive message to the 1.1 million people across America who are living with HIV,” said Jonathan Mermin, M.D., M.P.H., director of CDC’s National Center for HIV/AIDS, Viral Hepatitis, STD and TB Prevention. “The number of annual HIV infections in the U.S. fell 18 percent between 2008 and 2014, but progress has not been the same for all communities. HIV.gov will deliver current science, accurate information and links to effective resources for the people who need them most.”

 

“We’ve made important progress in the fight against HIV and AIDS in the United States. These improvements are the hard-won result of decades of work on the part of advocates, healthcare providers, researchers, the federal government—and many others—but our work is not done,” said Richard Wolitski, Ph.D., director of the HHS Office of HIV/AIDS and Infectious Disease Policy. “The newly named website will bring people helpful, timely information to support our collective efforts to sustain and advance our progress in this fight.”

 

Please visit the new site at HIV.gov and follow its related social media channels.

 

 

エイズキルト・オンラインが始動 エイズと社会ウェブ版272

 年間のHIV新規感染がいまも拡大を続けている地域の一つである東欧・中央アジア地域で、メモリアルキルトをデジタル化して紹介する新たなプロジェクトが発足しました。国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式サイトに掲載されたお知らせの日本語仮訳です。

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 プロジェクトの公式サイトは、こちらをご覧ください。

aidsquiltonline.org

 

 UNAIDSのファクトシートを見ると東欧・中央アジア地域のHIV陽性者は2015年末現在の推計で150万人。2015年の年間新規HIV感染者は19万人で、これが2010年と比べると57%も増えているということです。 

 2015年のエイズ関連の死者は年間4万7000人で、こちらも2010年と比べると22%増。一方、HIV陽性者に対する治療のカバー率は21%ということで、新規感染の予防も、感染した人への治療の拡大も急務です。

 したがって、対策の強化は強調しても強調し足りないほど大切ですが、同時にこうした状況下で予防の重要性だけが強調されると、それはそれで困った事態を招きかねません。感染している人たちへの差別や偏見がかえって強まり、感染している人たちが直面する困難に対する社会的な想像力が失われてしまう懸念もあるからです。

 対策のあり方、メッセージの伝え方は、極めて微妙であり、予防、治療、支援の必要性を過不足なく伝えるという意味でも新プロジェクトの存在は重要です。メモリアルキルトのデジタルアーカイブが充実していくといいですね。

 また、HIV/エイズにまつわる差別や偏見と闘ってきたアクティビストたち(もちろんHIV陽性者も含まれています)への追悼は、エイズ対策史を把握する貴重な情報源でもあるのではないかと思います。

 以下、UNAIDSサイトのお知らせの日本語仮訳です。

 

    ◇

 

エイズキルト・オンライン 国際キャンドルライト・メモリアルデーに始動 2017.6.8

http://www.unaids.org/en/resources/presscentre/featurestories/2017/june/20170608_aids-quilt-online

 

 東欧・中央アジア市民社会グループが国際エイズ・キャンドルライト・メモリアルデーの5月21日、エイズキルト・オンラインを開設した。エイズキルト・オンラインはエイズ関連の疾病で亡くなった人、およびHIVとの闘いに取り組んできたアクティビストをネット上で追悼している。

 このサイトはUNAIDSの支援で創設され、小さな個人用テキストを使ってデジタルキルトを創れるようになっている。また、ギャラリーページでは実物キルトの画像を見ることもできる。

 エイズキルト・オンラインは、エイズ関連の疾病で亡くなった人を忘れないという思いから1987年に米国のサンフランシスコで創設されたネームズプロジェクト財団の伝統を引き継ぐものだ。亡くなった近親者の思い出にブランケットを編むという伝統が、エイズメモリアルキルトを生むもとになっている。亡くなった人の人生を象徴する様々な布や思い出の品が縫い合わせられたキルトは、エイズ対策の造形的なシンボルの一つとなった。何百万というキルトが亡くなった人の友人や恋人、家族らによって編まれている。

 

コメント

 「このプロジェクトによって、がHIVの流行に対する社会の関心を高め、およびHIV陽性者の治療、ケア、支援へのアクセス拡大の必要性が認識されるようになることを期待しています。また、エイズに関連したあらゆるかたちの差別をなくすことを呼びかける緊急警報になってほしいと思います」 ステップ財団、イゴール・プシェリン議長

 

 「このプロジェクトはいまはもういない人を忘れないことを誓い、そしてエイズ流行終結に向けて新たな世代が力を合わせて取り組むことを目指すものです」

 ヴィネイ・サラダナUNAIDS東欧中央アジア地域支援チーム・ディレクター

 

 

 

AIDS Quilt Online launched on International Candlelight Memorial Day

08 June 2017

 

AIDS Quilt Online was launched on International AIDS Candlelight Memorial Day, 21 May, by civil society in eastern Europe and central Asia. An online memorial, AIDS Quilt Online pays tribute to people who have died of AIDS-related illnesses as well as to the activists who have dedicated their lives to the response to HIV

 

The site, which is supported by UNAIDS, provides an opportunity to create a digital quilt, accompanied by a small personal text. The fragments are collected into one large digital canvas. People can also share pictures of real woven quilts on a quilt gallery page.

 

AIDS Quilt Online continues the tradition of the NAMES Project Foundation, created in San Francisco, United States of America, in 1987 to remember people who have died from AIDS-related illnesses. The tradition of sewing blankets in memory of someone close was transformed into the AIDS Memorial Quilt. Stitched from a multitude of fragments, each symbolizing a person’s shortened life, the quilt became one of the iconic symbols of the AIDS response. Tens of thousands of memorial panels were sewn by friends, loved ones and family members.

 

Quotes

 

“We hope that such projects can draw public attention to the HIV epidemic, to the need of extended access to treatment, care and support for people living with HIV, as well as to the urgent call to stop any form of discrimination related to AIDS.”

Igor Pchelin Chairman, Steps Foundation

 

 “This project is a reminder of everyone who's not with us today as well as hope for a new generation as we combine our efforts to end the AIDS epidemic.”

 

Vinay P. Saldanha Director, UNAIDS Regional Support Team for Eastern Europe and Central Asia

 

大いなる不安の中で TOP-HAT News第105号(2017年5月)

 エイズソサエティ研究会議(JASA)が東京都の委託を受けて編集しているTOP-HAT Newsの第104号(2017年4月)が発行されました。HATプロジェクトのブログでもご覧いただけますが、ここでも再掲しておきます。 

 

    ◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

1 はじめに 大いなる不安の中で 『力強い科学、果敢なアクティビズム』

2  『HIVエイズ流行終息への道~コミュニティのたゆまぬ努力』

3 11月24~26日にメインイベント TOKYO AIDS WEEKS 2017

4  HIV検査普及週間(6月1~7日)

     ◇◆◇◆◇◆

 

1 はじめに 大いなる不安の中で 『力強い科学、果敢なアクティビズム』

 今年に入ってかなり早い時期に発表された国際エイズ学会(IAS)の年次書簡2017には『STRONG SCIENCE, BOLD ACTIVISM』というタイトルがつけられています。日本語に訳すと『力強い科学、果敢なアクティビズム』でしょうか。

 表紙の写真はマスクをかけた女性で、そのマスクには「SILENCE IS DEATH(沈黙は死)」と小さく書かれています。かつて「果敢なアクティビズム」の担い手としてIASの医学者から恐れられることも多かったACT UPというエイズ対策団体の有名なスローガンですね。

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 それが年次書簡の表紙になる。長くエイズ対策にかかわってきた人には感慨深いものがあるはずです。

 HIV/エイズとの闘いは、医学者とアクティビストが緊張を保ちながらも立場をこえて協力し、人類史上経験したことのない感染症の流行に立ち向かってきた歴史でもあったからです。

 ただし、今年の書簡はそうした歴史に対するIASの誇りを示すと同時に、不透明な時代、そして先行きの分からない世界に対する危機感を強く感じさせるものでもありました。いがみ合っていられる場合じゃないぞ。表紙を見ただけでも、そんなメッセージが伝わってきます。

 10ページを超えるその長文書簡の前文をIASのオーウェン・ライアン事務局長は次のように書き出しています。

 『2017年の年頭、私たちのコミュニティは心配と不安でいっぱいでした。政治的、社会的な変化は期待を裏切り続け、前途に何が待ち受けているのか、まったく予想ができなくなってしまうのではないか。人権について、難民や移民の窮状について、ジェンダーの平等について、そして人としてかわした約束の効力について、心配なことばかりです』 

 その心配と不安の最たるものは、世界の感染症対策を主導してきたアメリカという大国の指導者が今年1月に交代したことでしょう。

 『地球上のいくつかの地域がナショナリズムと外国人嫌悪へとシフトしつつあるという懸念の中で、私たちの世界的な闘いの将来はどうなるのでしょうか。同時代における最大のパンデミックと闘い、獲得してきた成果がするりと手の内から滑り落ちてしまうのでしょうか』

 ライアン事務局長は『いいえ、そんなことはありません。少なくとも、いまはまだ、そうなっていません』とも書いています。

 微妙ですね。力強くはあるけれど、「いまはまだ」というあたりに、ぬぐいきれない懸念がにじみ出ています。

 2016年は6月のエイズ終結に関する国連総会ハイレベル会合や7月の第21回国際エイズ会議(ダーバン会議)で治療の進歩に伴うHIV/エイズ対策の大きな成果が確認された年でしたが、事務局長は『自己満足に対する警告の年』としても受け止めています。

 『UNAIDSが発表した報告書は、国際的な予防対策の成果があがっていないことを警告しています。資金動向に関する別の報告書は、国際ドナーがエイズから離れつつあるという恐るべき事態を指摘しています』

 そうした課題と不安を抱える中で、混迷の2017年に突入し、すでに5カ月が経過しました。HIV/エイズとの闘いをこれからどのように進めていくのか。書簡は世界のエイズ対策の現状を分かりやすくまとめた2017年時点の解説書として読むこともできます。API-Net(エイズ予防情報ネット)にはエイズソサエティ研究会議のメンバーが翻訳を担当した日本語仮訳のPDF版が写真や図表も含めて掲載されています。ぜひご覧ください。

 http://api-net.jfap.or.jp/status/world.html#a20170428

 

2  『HIVエイズ流行終息への道~コミュニティのたゆまぬ努力~』

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)の人権・ジェンダー・予防・コミュニティ担当上級顧問、リチャード・ブルジンスキ氏へのインタビュー『HIVエイズ流行終息への道~コミュニティのたゆまぬ努力~』がグローバルファンド日本委員会の公式サイトに掲載されています。

 http://fgfj.jcie.or.jp/topics/2017-05-16_column1

 ブルジンスキ氏は1980年代にエイズ活動家としてカナダで活動を始め、89年には国際エイズ・サービス組織評議会(ICASO)の初代事務局長に就任、国際的なHIV/エイズ対策を牽引してきました。

 UNAIDSで働くようになったのは2009年からで、ピーター・ピオット前事務局長、ミシェル・シディベ現事務局長から「エイズ活動家としての経験を活かし、UNAIDSにコミュニティの風を吹き込んで欲しい」と声をかけられたのがきっかけでした。

 IAS年次書簡にもある『力強い科学』と『果敢なアクティビズム』をつなぐキーパーソンですね。インタビューは昨年12月にブルジンスキ氏が日本を訪れた際に行われました。

 

 3 11月24~26日にメインイベント TOKYO AIDS WEEKS 2017

 世界エイズデー(12月1日)の前後に東京で展開されるTOKYO AIDS WEEKS(東京エイズウィークス)の 2017年メインイベント日程が決まりました。実行委員会が発表したプレスリリースによると、開催日は第31回日本エイズ学会学術集会・総会と同じ11月24日(金)~26日(日)、開催場所はエイズ学会会場の中野サンプラザに近い中野区産業振興センター(東京都中野区中野2-13-14)、なかのZEROホール((同2-9-7))です。

 詳細はTOKYO AIDS WEEKS 2017公式サイトを御覧ください。

 http://aidsweeks.tokyo/

 

 4  HIV検査普及週間(6月1~7日)

 毎年6月1日~7日はHIV検査普及週間です。厚生労働省と公益財団法人エイズ予防財団が主唱し、2006年に始まった全国キャンペーン。東京都はこの1週間を含む6月1カ月間を東京都HIV検査・相談月間としています。

 HIV検査普及週間の詳細はAPI-Netの特設ページを御覧ください。

 http://api-net.jfap.or.jp/

 エイズ予防財団のサイトから啓発パンフレット(pdf版)がダウンロードできます。

 http://www.jfap.or.jp/enlightenment/pdf/HIV_AIDS2017.pdf