『先頭を歩く人』 エイズと社会ウェブ版393

現代性教育研究ジャーナルの連載コラム『多様な性のゆくえ One side/No side』の26回目です。No992019615日発行)に掲載されました。日本性教育協会のサイトでPDF版をダウンロードしてご覧ください。10ページに載っています。

https://www.jase.faje.or.jp/jigyo/journal/seikyoiku_journal_201906.pdf

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《「社会の中で見えなかったものを見えるようにして きたのがHIV/エイズだった。それがまた失われつつあるのではないか」と市川さんはいう。たとえば、 HIV陽性者を社会から排除するような反応が、逆説的にセクシャリティの多様なあり方を受け入れる契機にもなる。『エイズ禍への反撃』はそうして始まった。 ただし、最近は皮肉にも、治療の進歩ですべての問題 が解決するかのような発想が逆に広がりつつある》

 

428日のパレードの報告です。今年は久々にLiving Togetherのフロートが参加しました。コラムではパレード全体の先頭を歩いていた方とLiving Togetherの先頭を歩いていた方のお二人に登場していただきました。

また、ジャーナリストであり作家であり、ニューヨーク時代にはエイズ対策の盟友でもあった北丸雄二さんの必読連載エッセイ「LGBTで考える人生の練習問題」の第9回:エイズ禍への反撃 からも一行、引用させていただきました。

それにしても、このエッセイはすごいね。引用はコラムのスペースの関係もあり、一行だけにとどめていますが、もちろん他にも、ああ、そうだったのかと教えられること、そして、ああ、そうだったと思い出し、はらりと涙がこぼれそうになってしまう話がいっぱい出てきます。さすがであります。

後方を歩いてきた私などは、人生の練習に明け暮れているうちに、人生そのものが終わってしまいそうな雲行きの今日この頃ですが、考え込んでしまう問題がますます増えてきた感じもしてきました。

 

在庫不足で多数の子供が治療を開始できず パキスタンでHIV感染アウトブレーク(続き)

 パキスタンHIV感染アウトブレークに関する追加情報です。世界保健機関WHO)も公式サイトで613日付け現地報告を掲載しています。

www.emro.who.int

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 62日までの集計でアウトブレークの現場であるシンド州では26041人がHIVスクリーニング検査を受け、このうち751人がHIV陽性と判明しました。パキスタン国内の現在の抗レトロウイルス薬の備蓄では、その全員に直ちに抗レトロウイルス治療(ART)を開始することはできず、62日時点でARTを受けている人は陽性と診断された751人中324人(43%)ということです。

 今回のアウトブレークでは子供の感染が際立って多いのですが、治療を受けている子供は231人にとどまっています。また、現状の在庫では、子供240人分の治療に715日までしか対応できず、『数多くの子供が検査でHIV陽性と判明していながら治療を受けられない状態で残されている』ということです。

 WHOはこの緊急事態に対応するため、Donor Updateという冊子を作成し、寄付の要請も行っています。

http://www.emro.who.int/images/stories/pakistan/documents/who_donor_alert_pakistan_13_june_2019.pdf?ua=1

 

 以下の緊急ニーズに対応するためには、1055000米ドルが必要だということです。

・抗レトロウイルス薬

・迅速検査キット

・重感染症の治療薬

・保健医療施設における感染予防と制御策の強化

・保健医療従事者の確保・研修

・家族・コミュニティに対する心理社会的支援

 

 治療の進歩を踏まえたHIV/エイズ対策を進めるうえでも、社会・保健基盤の強化が必要となることは改めて強調するまでもなく、従来から指摘されてきました。今回のアウトブレークはそれを再確認せざるを得ない事態でもあります。同時にHIV/エイズの流行という現在進行中の現象に対応する過程で得られてきた教訓は、社会・保健基盤の強化を進めるうえでも重要な経験知として活用できるのではないかと思います。

ただし、この点については緊急対応と結び付けて「だから言ったじゃないの」といった話をし始めると誤解を生じることにもなりかねません。機会を改めて考えていくことにしましょう。

 WHO公式サイトの613日の報告、および世界保健機関WHO)の国際専門家チームがパキスタ入りした際の報告(528日付け)の私家版日本語仮訳を以下に紹介しておきます。

 

   ◇

 

パキスタン:シンド州のHIVアウトブレーク

http://www.emro.who.int/pak/pakistan-news/pakistan-hiv-outbreak-in-sindh-province.html

 2019613日-パキスタン保健当局は2019425日、シンド州ラルカナ市でヒト免疫不全ウイルス(HIV)のアウトブレークが起きていることを発表した。

 201961日には251人がHIVのスクリーン検査を受け、9人がHIV陽性と分かっている。

 アウトブレーク発生以来の合計では26041人がHIVのスクリーン検査を受け、751人が陽性だった。

 751人の陽性例のうち、パキスタン国内の治療薬備蓄が不足しているため、抗レトロウイルス治療(ART)を開始した人は324人(43%)にとどまっている。現状の備蓄で子供の陽性者240人に必要な治療薬が確保できているのは2019715日までで、すでにこのうちの231人は治療薬を開始している。つまり、現在の備蓄ではあと9人分の治療にしか対応できず、数多くの子供が検査でHIV陽性と判明していながら治療を受けられない状態で残されている。

 WHOHIV治療ガイドラインでは、test-and-treat(検査して治療)戦略が推奨されている。現在のアウトブレークでは、HIVステージの3および4の人が治療の対象となっている。しかし、スクリーニング検査キャンプによっては、必要となる検査キットが利用できないためWHOの推奨基準通りには検査が実施できていないところもある。

 アウトブレークの拡大要因については調査を進めている段階だが、安全性が確保されていない輸血や注射器、注射針の再使用などが可能性として考えられる。

 

 

Pakistan: HIV outbreak in Sindh province

 

13 June 2019 - Authorities announced the current outbreak of Human Immunodeficiency Virus (HIV) in Larkana, Sindh Province in Pakistan on 25 April 2019.

On 1 June 2019, 251 people were screened for HIV, of which 9 people were found to be HIV positive.

In total, 26,041 people have been screened for HIV since the beginning of the outbreak and 751 people have tested positive for HIV.

Of the 751 positive cases, only 324 (43%) are receiving Anti-Retroviral Treatment (ART) due to insufficient stocks in-country. Current stocks are enough to meet the needs of 240 children until 15 July 2019, of which 231 are already receiving treatment. This means that only 9 more children can be enrolled for treatment using available stocks, leaving many other children who have tested positive without treatment.

WHO guidelines on HIV treatment recommend a test-and-treat strategy. In this current outbreak, people with HIV stage III and IV are the targets for treatment. However, in some screening camps, WHO-recommended standards for testing are not being implemented due to unavailability of the recommended test kits.

Possible drivers of the outbreak seem to indicate unsafe practices of blood transfusion and re-use of injection needles and syringes, although this is being further investigated.

 

   ◇

 

WHOパキスタンのシンド州におけるHIVアウトブレークへの対応を支援

http://www.emro.who.int/pak/pakistan-news/who-supports-response-to-hiv-outbreak-in-sindh-pakistan.html

 

2019528 イスラマバード- パキスタン国家保健サービス省の要請を受け、シンド州ラルカナ市で発生しているHIVアウトブレークに対応する世界保健機関WHO)の国際専門家チームがパキスタに到着した。

 アウトブレークが最初に報告にされたのは2019425日で、大規模なHIVスクリーニング検査は428日にスタートしている。58日には保健従事者の追加配置を行い、検査プログラムを拡大している。検査はいまも続けられている。

 これまでに600件を超えるHIV感染症例が確認されている。その多くは子供および若年層で;半数以上が5歳以下で占められている。この事態は極めて重大である。このアウトブレーク以前には、HIV感染が分かり、抗レトロウイルス治療を受けている子供の数はパキスタン全体で1200人強だった。

 パキスタン保健当局は516日、ラルカナ市の小児向けに新たな抗レトロウイルス治療クリニックを開設した。

 WHO主導チームの主な任務は;アウトブレーク発生源の確認とそのコントロールHIV検査、小児HIV治療、家族へのカウンセリングに関する専門技術の提供;迅速診断検査、成人向け・小児向けの両方の抗レトロウイルス薬、使い捨て注射器・注射針の供給確保などが含まれる。

 WHOのミッションには今後、WHOと地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク(GOAEN)による緊急対応マネージメント、疫学、HIVケア、感染予防とコントロールなどの専門家が含まれることになる。このチームは国家保健サービス省、およびアガ・カーン大学、パキスタン現地疫学調査・臨床検査研修プログラム(FELTP)、UNAIDSUNICEFなどと緊密な連携のもとで活動にあたる。

 

 

WHO supports response to HIV outbreak in Sindh, Pakistan

 

28 May 2019, Islamabad – An international team of experts from the World Health Organization (WHO) has arrived in Pakistan to support the response to an outbreak of HIV in Larkana in Sindh province, Pakistan, at the request of the Ministry of National Health Services, Regulation and Coordination.

The outbreak was first reported on 25 April 2019, and a major HIV screening programme started on 28 April. It was expanded on 8 May, with additional health workers being deployed. Testing is ongoing.

So far more than 600 HIV cases have been identified. The majority are among children and young people: more than half those affected are children under the age of 5. This poses a particular challenge. Prior to this outbreak, there were just over 1200 children diagnosed with HIV and receiving antiretroviral treatment in the whole of Pakistan.

On 16 May local authorities established a new antiretroviral treatment clinic for children in Larkana.

Key tasks for the WHO-led team will include: ascertaining the source of the outbreak and controlling it; providing technical expertise, particularly in the areas of HIV testing, paediatric HIV treatment and family counselling; and ensuring adequate supplies of rapid diagnostic tests and antiretroviral medicines for both adults and children, as well as single-use needles and syringes.

The WHO mission will include experts in emergency response management, epidemiology, HIV clinical care, and infection prevention and control from WHO as well as the Global Outbreak Alert and Response Network (GOARN). The team will work closely with the Ministry and partners, including the Aga Khan University, Pakistan’s Field Epidemiology & Laboratory Training Program (FELTP), UNAIDS and UNICEF in Larkana.

 

 

パキスタンでHIV感染アウトブレーク

5月の下旬から日本国内でもニュースで報じられていますが、パキスタンの地方の街で4月にHIV感染のアウトブレークが確認され、わずか6週間余りの間に検査で750人以上の感染が判明しています。その大半は子供だということです。

国連機関とパキスタン政府、地元を州政府が対応に乗り出し、検査を進めるとともに、原因の調査や感染した人たちへの抗レトロウイルス治療の提供など中長期の対策にも取り組んでいます。

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式サイトに611日付で掲載されている報告(Feature Story)によると『アウトブレークの原因を解明するために、調査はさらに続けられているが、専門家は、注射や点滴の器具を消毒せず再使用していたことを含め、感染制御策の不備がその要因だと推定している』ということです。

パキスタンでは医療体制の不備から無資格の偽医者がもぐりで治療にあたることも多く、今回のアウトブレークに対する緊急の対策をとる中で『シンド州保健局は無資格の医師による治療をやめさせるための監視を強化し、その結果として900カ所のクリニックと無資格血液銀行が閉鎖されている』とUNAIDSは報告しています。

 以下、Feature Storyの日本語仮訳です。

 

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ラルカナのHIVアウトブレークへの対応

 2019611日 UNAIDS Feature Story

 

 https://www.unaids.org/en/resources/presscentre/featurestories/2019/june/20190611_larnaka_outbreak

 アーメド(仮名)は不安な表情で話す:5歳の息子ムフタルがHIV感染の診断を受けた。彼はパキスタン南東部のロタデロ市にある病院の医療従事者で、シンド州で子供のHIV感染が増加しているという地元メディアの警告報道を受けて、ムフタルにHIV検査を受けさせた。

 多数の子供の患者が短期間にHIV検査で陽性となっていることがロタデロの医師から報告され、パキスタン保健当局は4月の終わりにラルカナ地区でHIVスクリーニング検査を拡大した。その結果、6週間余りの間に750人以上がHIV感染の診断を受け、アーメドの息子も含めた確認症例の80%は子供だった。このアウトブレーク以前の段階で、パキスタン全体の子供のHIV陽性者数は1000人を少し超える程度だった。アウトブレークの原因を解明するために、調査はさらに続けられているが、専門家は、注射や点滴の器具を消毒せず再使用していたことを含め、感染制御策の不備がその要因だと推定している。

 アーメドが話をしている間、ムフタルは父親の膝の上で静かに座っていた。

 「妻に話したら、いろいろ聞かれました。どこから感染したの、どうしてこの子が感染しなければいけないの、この子は生きていけるの」。アーメド一家は不安と恐怖でいっぱいになった。その不安と恐怖は州全体にも広がっている。スクリーニング検査のサイトには毎日、何百人もの子供の親が列を作り、病院やクリニックにも子供に検査を受けさせるために集まっている。HIVに対する知識はほとんどない人が多い。

 アウトブレークに即応するため、シンド州エイズ対策プログラム(SACP)は、HIV検査ハブを拡大し、ロタデロのタルカ中央病院に新たな検査施設を開設するなど、検査キャンペーンを展開している。こうした対策により26000人以上が検査を受け、そのほとんどが子供だった。シンド州保健局は無資格の医師による治療をやめさせるための監視を強化し、その結果として900カ所のクリニックと無資格血液銀行が閉鎖されている。

 感染が分かったらHIV治療を直ちに受けられるようにするため、子供向けの新たな抗レトロウイルス治療のクリニックがラルカナに開設され、医療従事者も追加派遣されている。こうした対策が命を救うことになる。アーメドの息子を含む356人がすでにHIVケアサービスを受け、抗レトロウイルス治療を開始している。「怖かった。でも、息子は必要な治療を受けています」とアーメドはいう。「いま必要なのは、この地区でARV治療が確実に続けられるようにすることです」

 パキスタンの国連機関は、現場で技術支援を提供し、地元のパートナーがHIVのアウトブレークに効果的に対応して危機の影響を軽減するために、連邦政府および州政府と緊密に連絡をとって対応している。世界保健機関WHO)、国連児童基金UNICEF)、UNAIDS国連人口基金UNFPA)、その他の国連機関の全面的参加により、国連は「シンドHIVアウトブレーク対応計画20195月-20204月」の遂行を支援している。計画にはHIVアウトブレークの原因を解明し、対応策を打ち出し、HIV予防、治療、ケア、支援のサービスを切れ目なく提供していくための短期、長期の段階的な対応策が含まれている。

 SACPUNAIDSの支援を受けた国家機関などからなるチームが一義的に責任を負う役割を担っている。さらに連邦政府の要請に応じて発生源とHIV感染の規模、連鎖を調べる疫学的調査を実施し、勧告を行うために国際社会の支援と専門的能力が提供される。調査はアガ・カーン大学(AKU)、パキスタン現地疫学調査・臨床検査研修プログラム(FELTP)、UNAIDSUNICEF、カラチのダウ医科大学パキスタン感染症微生物学会の支援のもとで、WHOが主導して進められ、予備的な調査の結果については614日に明らかにされる予定だ。

 国連は同時に、パキスタン国内でスティグマと差別が広がることを防ぎ、保健教育を促進するためのコミュニティプランの策定を進め、すべてのレベルでコミュニティが関与できるようにするための国内パートナーの支援も行っている。SACPは保健医療従事者に対し小児患者のケースマネージメントと啓発のための研修を行う。また、コミュニティ組織や宗教指導者も加わる保健教育会議が組織される予定だ。責任あるHIV報道のために、地元メディアを対象にした研修も実施されることになる。「このアウトブレークの根にあるものは何かを突き止め、それに対応し、こうした悲劇が再び起きないようにしなければなりません」とアーメドはいう。

 パキスタンでは、2017年の新規HIV感染が2万件に達し、アジア太平洋地域では2番目にエイズの流行が拡大している国となっている。社会的に弱い立場に置かれ、排除されがちな人口集団、とりわけキーポピュレーションが流行から極端に大きな影響を受けている。UNAIDSは対応の強化を引き続き支援していく。

 「誰も取り残すことなくパキスタンエイズ終結を目指していくには、国内および国際パートナーと協力して、HIV新規感染予防における大きなギャップを解消し、すべてのHIV陽性者の健康と福祉が保障できるような対策に取り組まなければなりません」とUNAIDSパキスタン事務所のマリア・エレナ・F・ボロメオ所長は語っている。

 

  

 

Feature story

Responding to the HIV outbreak in Larkana

11 June 2019

 

Ahmed (not his real name) is worried as he tells his story: his five-year old son Mukhtar has been newly diagnosed with HIV. Ahmed, a medical officer working in a local hospital in the city of Rotadero in southeast Pakistan, had taken Mukhtar to be tested for HIV when the local media began warning of an increase in HIV cases among children living in his area of Sindh Province.

At the end of April, following warnings from a medical practitioner in Ratodero that a number of children under his care had tested positive for HIV in a short span of time, health officials expanded HIV screening in Larkana District. After more than six weeks of testing, more than 750 people have been newly diagnosed with HIV, with children accounting for 80% of the confirmed cases. Amhed’s son is one of them. Before the outbreak, just over 1000 children were living with HIV in the entire country. Although further investigations are being conducted to uncover the cause of the outbreak, experts say that poor infection control practices including a lack of sterilization and the re-use of syringes and drips, could be a factor.  

Mukhtar sits quietly in his father’s lap, as Ahmed continues to tell his story.

 When I told my wife, she started to ask me questions, where did this come from, why has this happened to my child and will my child survive.” Anxiety and fear have grown in Ahmed’s family and across the province.  Every day, hundreds of parents line up outside the screening sites and pour into hospitals and clinics to get their children tested. Many of them have little understanding of HIV.

As an immediate response to the outbreak, the Sindh AIDS Control Programme (SACP) has been carrying out a major testing campaign by expanding HIV testing hubs and establishing a new HIV testing facility at the Taluka Headquarter Hospital in Rotadero. These measures have enabled more than 26 000 people to be tested, mostly children.  Sindh’s Ministry of Health has also strengthened its efforts to prevent unlicensed and informal medical practices from operating and, as a result, 900 health clinics and unlicensed blood banks have been closed.

To ensure immediate access to HIV treatment, a new antiretroviral treatment clinic for children has been established in Larkana and additional health care providers have been deployed. These efforts are saving lives, as 356 people, including Ahmed’s son, have already been enrolled in HIV care services and started antiretroviral therapy. “I was scared but then my child got the treatment he needed,” says Ahmed. “Now we need to ensure that ARV treatment will continue to be available in our district”.

The United Nations in Pakistan is working closely with the federal and provincial governments to provide on-site technical support to help local partners effectively respond to the HIV outbreak and reduce the impact of the crisis. With the full participation of the World Health Organization, UNICEF, UNAIDS, UNFPA and other UN agencies, the United Nations is providing support for the implementation of the “Sindh HIV Outbreak Response Plan, May 2019-Apr 2020”, which includes short-term and long-term steps to identify the causes of the HIV outbreak, address them and strengthen the continuum of HIV prevention, treatment, care and support services.

A team comprised of SACP and other national partners with support from the United Nations acted as first responders. Subsequently, international support and expertise was brought in at the request of the federal government, to carry out an epidemiological investigation to understand the source, extent and chain of HIV transmission and provide recommendations. The investigation, whose preliminary findings will be presented on June 14, is led by the WHO with support from the Aga Khan University (AKU), the Field Epidemiology and Laboratory Training (FELTP) Programme, UNAIDS, UNICEF, the Dow Medical University in Karachi, Microbiology Society of Infectious Disease in Pakistan.

The United Nations is also supporting national partners to develop a community response plan which will engage communities at all levels to reduce prevailing stigma and discrimination and promote health education. SACP will train health workers on paediatric case management and awareness and health education sessions will be organized with the involvement of community led organizations and religious leaders. Training sessions for local media on responsible HIV reporting and coverage will also be carried out. “We need to make sure that the root causes of this outbreak are tackled to prevent such tragedies from happening again,” says Ahmed.

With 20 000 new HIV infections in 2017, Pakistan has the second fastest growing AIDS epidemic in the Asia Pacific region, with the virus disproportionately affecting the most vulnerable and marginalized, especially key populations. UNAIDS continues to advocate for a strengthened response to the epidemic.

We need ongoing work with national and international stakeholders to effectively address the critical gaps in preventing new HIV infections and to guarantee the health and well-being of all people living with HIV in Pakistan, so that the country is not left behind in the effort to end AIDS,” says Maria Elena F. Borromeo, UNAIDS Country Director in Pakistan. 

 

アジサイに人も潤う切通し

 梅雨に入ると人の集中度がますます高くなる。これが観光都市としての鎌倉の魅力であり、住民にとっては少々、つらいところでもあります。この季節は、どこへ行っても人とアジサイですね。雨上がりの午後、久々に食パンの買い出しに出かけた帰り道。北鎌倉と鎌倉旧市街をワープのように結ぶ亀ヶ谷坂切通です。北鎌倉側から長寿寺の角を曲がり、切通に入ると、あれあれ、いつの間にか・・・。 

 

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 ここにもアジサイ新名所がありました。たくさんの人が写真を撮っています。

 

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 鎌倉と言えばアジサイというイメージが再帰的にアジサイの数を増やしているのではないか。最近はそんな印象も受けます。ま、悪くはないけど。

 

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 花の坂道を過ぎると、いつもの光景、若葉も苔も緑が深くなってきました。年寄りはちょっと温度が下がると、すぐに鼻とのどの粘膜が乾いて痛くなるので、この湿り気がありがたい。どういうわけか最近は優柔不断で湿度の高い日本的社会風土もあまり気にならなくなり・・・それとこれとは話が別・・・とも言えなくなってきました(どっちやねん)。

《HIVとオリンピック・パラリンピック》 第128回エイズ &ソサエティ研究会議フォーラムのお知らせ

 ちょっとさぼり気味で間隔があいてしまいましたが、私が事務局長をおおせつかっております特定非営利活動法人エイズ &ソサエティ研究会議(JASA)の第128回フォーラムを開催します。テーマは《HIVとオリンピック・パラリンピック》です。

 前回フォーラムは昨年の9月でした。ほぼ1年のブランクはひとえに事務局長の怠慢のなせる業であります。この場を借りて、おわびするとともに、どうか皆さん、今回のフォーラムにはぜひぜひご参加いただくよう、お願い申し上げます・・・ということで、以下、お知らせです。

 

日時:79日(火)午後7時~845

場所:ねぎし内科診療所(東京都新宿区四谷三丁目9番地 光明堂ビル5階)

報告者:宮田一雄(ジャーナリスト、エイズソサエティ研究会議事務局長)

参加費:1000

問い合わせは yz235887@za3.so-net.ne.jp

 

 第32回オリンピック競技大会(東京オリンピック)の開幕まで、あと1年となりました。開会式は2020724日(金)です。その32日後の825日(火)には東京2020パラリンピック競技大会が開幕します。

 2つの大会はひとつの組織委員会のもとで「東京2020」と総称され、公式サイトには以下の大会ビジョンが掲げられています。

     ◇

 

tokyo2020.org

スポーツには世界と未来を変える力がある。

1964年の東京大会は日本を大きく変えた。2020年の東京大会は、

  「すべての人が自己ベストを目指し(全員が自己ベスト)」

  「一人ひとりが互いを認め合い(多様性と調和)」

  「そして、未来につなげよう(未来への継承)」

 3つの基本コンセプトとし、史上最もイノベ―ティブで、

世界にポジティブな改革をもたらす大会とする。

      ◇

 いささか便乗気味ではありますが、来るべき巨大スポーツイベントの季節を前に、上記テーマのフォーラムを大急ぎで企画しました。HIV/エイズの流行もまた、世界を大きく変えてきた現象であり、同時に今後を展望するうえでも、両者の関係性を改めてとらえ直す視点が必要ではないかと考えたからです。 

フォーラムでは、日本エイズ学会誌20192月号に『HIVとオリンピック・パラリンピック』を寄稿したジャーナリストが、さらに最新の情報も加え、1年後に東京でオリンピック・パラリンピックが開かれることの意味を巨視的かつ微視的に、しかも過不足ありまくりで報告します。

    ◇

(追加です)参考までに付け加えておくとHIVとオリンピック・パラリンピックについては当ブログでも何回か取り上げたたことがあります。

miyatak.hatenablog.com

こちらはその時、使用した資料の一つ。IOCの『スポーツを通じたHIV&AIDSの予防』というファクトシートから要約した3つの重要な指摘です。

 

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38年前の今月今夜・・・じゃなかった6月5日に何があったのか エイズと社会ウェッブ版392

 米国政府のHIV/エイズ啓発サイトHIV.govを久々に覗いたら、RememberingJune5th(6月5日を振り返る)と題したブログがちょうど6月5日付で掲載されていました。
 Today we recognize that, 38 years ago, the CDC published the first report of what would come to be known as the HIV/AIDS epidemic. (38年前の今日、CDCが後にHIV/エイズと知られるようになる流行の最初の報告を発表しました)ということです。

 ああ、そうでした。これがその最初の報告が掲載された米CDCのMMWR(死亡疾病週報)1981年6月5日号です。 

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 ウェッブ復刻版とでも言うのでしょうか、内容はこちらで読むことができます。
 

www.cdc.gov

 しっかり記録に残しておくということは大切ですね。残しておくだけでなく、折にふれて注意喚起も怠らない。これでこそ・・・と改めて思います。

 ただし、英文なので読むのは大変だなあ、と思いつつ、また、今日はもう眠いし、とも思いつつ、案の定、途中でギブアップしました。したがって読んだのは最初の部分だけだけど、知ったかぶりをして紹介しておきましょう。
 38年前に大きな試練として登場した流行は、いまなお私たちにとって大きな試練であり続けている・・・ということで、ブログはすぐさま、トランプ大統領が先頭になって旗を振っている(と思う、たぶん)‘Ending the HIV Epidemic: A Plan for America’の話題に移っていきます。こちらの計画ですね。 

www.hiv.gov

 

 当ブログでも2月にちょっと紹介しましたが、読んでないだろうなあ、たぶん。
miyatak.hatenablog.com

 

miyatak.hatenablog.com

 繰り返しアピールしても読まないとは思いますが、HIV/エイズ対策に関心があって、なおかつ時間を持て余している方がいらっしゃったら、お読みください(いないよなあ)。

 

『10年間の進歩を経て、エイズ終結の野心的目標に向け対応の再活性化を』 国連事務総長報告2019

20166月の『エイズ終結に関する国連総会ハイレベル会合』で国連全加盟国が一致して採択した政治宣言に基づき、国連事務総長は毎年、宣言に盛り込まれた約束(コミットメント)の履行進捗状況を報告書にして、総会に提出しています。その2019年版が63日に公表されています。報告書全文は少し長いので、とりあえず、UNAIDSの公式サイトに掲載されたプレスリリースと報告書冒頭のサマリー部分の日本語仮訳を作成しました。

プレスリリースによると、アントニオ・グテレス事務総長は報告書の中で「18年前に国連がこの流行に対する最初の特別総会を開いた当時、エイズのない社会などは、ほとんど想像もできないことだった」と述べています。

「以来、歴史上最大の保健危機の一つを克服するための世界の揺るぎない意志は、目覚ましい成果を上げ・・・持続可能な開発のための2030アジェンダにはエイズの流行を2030年までに終結させるというターゲットが盛り込まれた」

だけどいまは・・・という指摘は2年ほど前から繰り返されています。2020年といったらもう、来年なので、もう一回、ねじを締め直そうということですね。「無理です」とはまだ言っていません。

2020年ターゲットの達成に向けた政治の意思を再び強く持ち、行動を強化し、必要な勢いを生み出すために、加盟国は以下の勧告の採択を求められている:(aHIV感染の一次予防に力を入れる;(b90-90-90ターゲット達成に向けたHIV検査の多様化と患者に合わせた保健医療ケアの提供 ;(c)社会から疎外され弱い立場の人たちの権利を尊重する法的、政策的環境の確立;(d)追加的資金の確保、および最も必要なところへのその資金の配分;(e)コミュニティが重要な役割を担えるようにするための支援;(f)包括的なHIV対策のユニバーサル・ヘルス・カバレッジへの合流』(報告書サマリーから)

当然と言えば当然なんだけど、リリースとサマリーには重複部分もかなりあります。掛け声はともかく、世界の動きは、HIV/エイズとの闘いに関し、あまり盛り上がっているようにも思えません。この「ま、エイズはもういんじゃね」気分の克服が当面の最大の課題です。せっかく訳したことでもあるし、以下、両方とも掲載しておきます。

 

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10年間の進歩を経て、エイズ終結の野心的目標に向け対応の再活性化を

プレスリリース

https://www.unaids.org/en/resources/presscentre/pressreleaseandstatementarchive/2019/june/20190603_sg-report

ニューヨーク/ジュネーブ 201963日- 国連事務総長は加盟国に対し、国連総会第73会期の新たな報告書『10年間の進歩を経て、エイズ終結の野心的目標に向け対応の再活性化を』を公表した。加盟国は米国ニューヨークの国連本部に集まり、成果と課題について検証した。

18年前に国連がこの流行に対する最初の特別総会を開いた当時、エイズのない社会などは、ほとんど想像もできないことだった」とアントニオ・グテレス事務総長は報告書で述べている。「以来、歴史上最大の保健危機の一つを克服するための世界の揺るぎない意志は、目覚ましい成果を上げ・・・持続可能な開発のための2030アジェンダにはエイズの流行を2030年までに終結させるというターゲットが盛り込まれた」

事務総長報告は かつて低所得状態では不可能とされてきた成果が、過去10年のHIV対策により達成されてきたことを示している。2008年から2017年の間にエイズ関連の年間の死者数は世界全体で43%減少した。子供の新規HIV感染は45%減少し、成人の新規感染も19%減っている。HIV治療を受けている人の数は5.5倍に増え、2017年推計では全HIV陽性者3690万人のうち2170万人が治療につながっている。

UNAIDSの強いリーダーシップの下でHIV対策はこの20年ほど、極めて大きな成果をあげてきました。多国間の協調的行動による成果の最も素晴らしい実例の一つです」とマリア・フェルナンダ・エスピノサ国連総会議長はいう。「共通の課題に協力して取り組めば大きな成果をあげられることを最も明確に示しています」

報告書によると、最も大きな成果があがったのは東部・南部アフリカで、エイズ関連の死亡は53%、新規HIV感染は36%減少している。この地域ではかつて、エイズの流行により年間100万人以上が死亡していたが、現在は40万人以下となっている。

ラテンアメリカ・カリブ地域、アジア太平洋地域、西欧・中欧および北米など他の地域でもHIV検査と治療の普及拡大により、過去10年でエイズ関連の死亡が大きく減少した。また、これらの地域の多くで新規HIV感染も減少している 

注意すべき例外は東欧・中央アジア地域で、年間の新規HIV感染は2010年当時より30%も増加し、この間に96万人が新たにHIVに感染している。また、中東・北アフリカ地域では、同時期にエイズ関連の疾病による死者が11%増加し、推定14万人が新たにHIVに感染している。

こうした地域ではキーポピュレーションに焦点を当てたサービスがめったにないことを報告書は指摘している。また、同性間の性関係や薬物使用、セックスワークに対する厳しい罰則がこうした地域に限らず、どこでも、恐怖感をあたえることで少ないサービスの利用をさらに妨げているとしている。

西部・中部アフリカでは、国内資金の不足や保健システムの脆弱性、正規・非正規の保健医療費、人道状況、根強いスティグマや差別などがHIV検査と治療を拡大しようとする努力を妨げている。

HIV陽性者が直面するスティグマと差別、有害なジェンダー規範など多くの課題が残っている。若者、女性、キーポピュレーション(ゲイ男性など男性とセックスをする男性、セックスワーカートランスジェンダーの人たち、注射薬物使用者、受刑者その他の収監された人たち)、先住民、移住者と難民らのHIVサービスの利用が法律と政策で妨げられている国も多い。

低・中所得国のHIV対策への資金もこの5年間、世界的に横ばい状態にとどまっている。2017年には、ドナーおよび国内資金による低・中所得国への投資は年間206億ドルで2020年ターゲットの80%となっている。

「事務総長報告がはっきりと指摘しているように、これまでの成果を守り、2030年のエイズ終結という約束の前に立ちはだかる課題に挑むには、しっかりと決意を固め、パートナーシップを強め、自己満足にはノーと言わなければなりません」とグニラ・カールソン事務局長代理は語る。「世界エイズ結核マラリア対策基金(グローバルファンド)の増資会議を成功させ、必要額を確保することから始めましょう。そうすればグローバルファンドは、UNAIDSを含む幅広いパートナーと協力し、最も助けを必要としている人たちに対してエビデンスを踏まえ、人を中心に据え、人権を基本にした支援を続けることが可能になります」

報告書は、誰も置き去りにしないことを基本概念とするユニバーサル・ヘルス・カバレッジを実現しようとする動きが広がっていることは重要な機会となると説明している。保健システムとコミュニティグループの協力が、スティグマと差別を減らし、必要なサービスを最も必要とする人たちに届ける助けになることが示されてきたからであり-エイズ対策の中でコミュニティグループが重要な役割を担えるようにすることは報告書の主要な勧告のひとつとなっている。

国連事務総長は報告書の中で、エイズ終結に関する2016年国連総会政治宣言で合意した2020年ターゲットの達成に向けて、政治の意思を再び強く持ち、行動を強化し、必要な勢いを生み出すために、以下の勧告を採択するよう加盟国に求めている。(aHIV感染の一次予防に力を入れる;(b90-90-90ターゲット達成に向けたHIV検査の多様化と患者に合わせた保健医療ケアの提供 ;(c)社会から疎外され弱い立場にある人たちの権利を尊重する法的、政策的な環境の確立;(d)追加的資金の確保、および最も必要なところへのその資金の配分;(e)コミュニティが重要な役割を担えるようにするための支援;(f)包括的なHIV対策のユニバーサル・ヘルス・カバレッジへの合流。

 

 

Galvanizing global ambition to end the AIDS epidemic after a decade of progress

  Press Release

NEW YORK/GENEVA, 3 June 2019—A new report from the United Nations Secretary-General, Galvanizing global ambition to end the AIDS epidemic after a decade of progress, has been presented to United Nations Member States during the 73rd session of the United Nations General Assembly. The Member States gathered at the United Nations in New York, United States of America, to review progress and share their own progress and challenges.

 “A world without AIDS was almost unimaginable when the General Assembly held its first special session on the epidemic 18 years ago,” said United Nations Secretary-General António Guterres in the report. “Since then, the global determination to defeat one of history’s greatest health crises has produced remarkable progress … and … inspired a commitment within the 2030 Agenda for Sustainable Development to end the AIDS epidemic by 2030.”

The Secretary-General’s report shows that results once derided as impossible in low-income settings have now been achieved following a decade of progress in the response to HIV. Between 2008 and 2017, there was a 43% reduction in AIDS-related deaths, a 45% reduction in new HIV infections among children and a 19% reduction in new HIV infections among adults globally. The number of people living with HIV on treatment also increased, by 5.5 times, reaching 21.7 million of the 36.9 million people living with HIV in 2017.

The enormous achievements in the response to HIV in recent decades, under the strong leadership of UNAIDS, is one of the best examples of multilateralism in action,” said María Fernanda Espinosa, President of the United Nations General Assembly. “It is most definitely an indication of what we can achieve when we work together around a common cause."

The report shows that progress has been most marked in eastern and southern Africa, where AIDS-related deaths fell by 53% and new HIV infections among adults and children fell by 36%. An epidemic that once killed more than a million people in the region per year now claims fewer than 400 000 lives per year.

In other regions of the world, including Latin America, the Caribbean, Asia and the Pacific, western and central Europe and North America, increases in the coverage of HIV testing and treatment services have achieved significant reductions in AIDS-related deaths over the past decade. Most of those regions have also experienced declines in new HIV infections.

Notable exceptions are eastern Europe and central Asia, where the annual number of new HIV infections has risen by 30% since 2010, with an estimated 960 000 people newly infected over this time, and in the Middle East and North Africa, where deaths from AIDS-related illnesses increased by 11%, an estimated 140 000 people newly infected, over the same period.

The report notes that services focused on key populations within those regions are few and far between, and harsh punishments for same-sex sexual relationships, drug use and sex work in those regions and elsewhere are proving to be formidable barriers to the few services that are available.

In western and central Africa, insufficient domestic funding, weak health systems, formal and informal user fees for health care, humanitarian situations and high levels of stigma and discrimination continue to undermine efforts to scale up HIV testing and treatment.

Many challenges remain, including stigma and discrimination faced by people living with HIV and harmful gender norms. Laws and policies in many countries prevent young people, women, key populations―gay men and other men who have sex with men, sex workers, transgender people, people who inject drugs and prisoners and other incarcerated people―indigenous people, migrants and refugees from accessing health and HIV services.

Funding for HIV responses in low- and middle-income countries globally has also remained flat for most of the past five years. In 2017, donor and domestic investments in low- and middle-income countries were US$ 20.6 billion, about 80% of the 2020 target.

As the Secretary-General’s report makes abundantly clear, to protect the gains we have made and to tackle the challenges that stand in the way of our promise to end AIDS by 2030, we need to firm up our resolve, strengthen our partnerships and say no to complacency,” said Gunilla Carlsson, UNAIDS Executive Director, a.i. “Let’s start with a successful replenishment that results in a fully funded Global Fund to Fight AIDS, Tuberculosis and Malaria that will enable it, along with its range of partners, including UNAIDS, to continue to deliver evidence-informed, people-centred and human-rights based support to the people and communities who need it the most.”

The report outlines that there is an important opportunity to seize the growing momentum to achieve universal health coverage, a core principle of which is leaving no one behind. Collaboration between health systems and community groups has been shown to reduce stigma and discrimination and to help to deliver services to the people in greatest need―a key recommendation of the report is the strengthening of the vital role that community groups play in the AIDS response.

In the report, the United Nations Secretary-General urges Member States to adopt the following recommendations to galvanize political will, accelerate action and build the momentum necessary to reach the 2020 targets agreed to by the United Nations General Assembly in the 2016 United Nations Political Declaration on Ending AIDS: (a) reinvigorate primary HIV prevention; (b) diversify HIV testing and differentiate the delivery of health care to reach the 90–90–90 targets; (c) establish enabling legal and policy environments in order to reach marginalized and vulnerable populations; (d) mobilize additional resources and allocate them where they are most needed; (e) support communities to enable them to play their critical roles; and (f) incorporate a comprehensive HIV response into universal health coverage.

 

 

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10年間の進歩を経て、エイズ終結の野心的目標に向け対応の再活性化を

  国連事務総長報告(サマリー)

https://www.unaids.org/sites/default/files/media_asset/A_73_824_E.pdf

 

要約

 18年前に国連がこの流行に対する最初の特別総会を開いた当時、エイズのない社会などは、ほとんど想像もできないことだった。以来、歴史上最大の保健危機の一つを克服するための世界の揺るぎない意志は、目覚ましい成果を上げてきた。過去10年にわたり、治療を受けているHIV陽性者の数は、5.5倍に増えている。行動変容のコミュニケーションとコンドーム配布のプログラムが様々な状況下におけるHIVの新規感染を減らすのに成功してきた。そしてHIV母子感染をなくすことに成功した国も増えている。エイズ関連の疾病による世界の全年齢層における死者数、および子供の新規HIV感染はほぼ半減し、成人の新規感染も19%減っている。

 この大きな成果を受けて、持続可能な開発のための2030アジェンダには、エイズの流行を2030年までに終結させることが盛り込まれた。2016年の国連総会では、このターゲットの達成に向けて、HIV予防、検査、治療のサービスの急速な拡大が必要なことが合意された。

 HIV陽性者が直面するスティグマと差別、有害なジェンダー規範など、そこには多くの課題がある。多くの国で、若者や女性、キーポピュレーション(注射薬物使用者、セックスワーカートランスジェンダーの人たち、ゲイ男性など男性とセックスをする男性)、先住民、移住者、難民といった人たちが保健とHIVのサービスを利用することを法律や政策が阻んでいる。世界全体でみると、低・中所得国のHIV対策への資金は過去5年間、ほぼ横ばいの状態で推移している。

 しかし、すべての地域で、収入のレベルに関わりなく、いまこそが多くの国にとって、国連総会で合意された2020年のターゲットへの軌道に戻る絶好の機会である。国連合同エイズ計画(UNAIDS)を含む国連機関は、国連改革のイニシアティブを通し、各国への支援をさらに高めていこうとしている。

 ユニバーサル・ヘルス・カバレッジを実現しようとする動きが広がっていることは重要な機会となる。ユニバーサル・ヘルス・カバレッジの核心となる考え方が、誰も置き去りにしないことだからだ。HIVの文脈で誰も置き去りにしないためには、保健医療施設ベースの包括的なHIVサービスを含む保健医療給付に加え、政府の資金確保と制度改革により、社会的に弱い立場に置かれ、排除されがちな人びとが必要に応じて利用できるような公衆衛生、社会保障面でのサービスの確保が求められている。

 2020年ターゲットの達成に向けた政治の意思を再び強く持ち、行動を強化し、必要な勢いを生み出すために、加盟国は以下の勧告の採択を求められている:(aHIV感染の一次予防に力を入れる;(b90-90-90ターゲット達成に向けたHIV検査の多様化と患者に合わせた保健医療ケアの提供 ;(c)社会から疎外され弱い立場にある人たちの権利を尊重する法的、政策的な環境の確立;(d)追加的資金の確保、および最も必要なところへのその資金の配分;(e)コミュニティが重要な役割を担えるようにするための支援;(f)包括的なHIV対策のユニバーサル・ヘルス・カバレッジへの合流。

 

 

Galvanizing global ambition to end the AIDS epidemic after a decade of progress 

  Report of the Secretary-General

 

Summary

 A world without AIDS was almost unimaginable when the General Assembly held its first special session on the epidemic 18 years ago. Since then, the global determination to defeat one of history’s greatest health crises has produced remarkable progress. Over the past decade, the number of people living with HIV on treatment has increased 5.5 times, behaviour change communications and condom distribution programmes have successfully reduced the incidence of HIV infection in a variety of settings and a growing number of countries have eliminated mother-to-child transmission of HIV. Globally, deaths from AIDS-related illnesses among people of all ages and HIV infections among children have been cut nearly in half, and new infections among adults have declined by 19 per cent.

  Strong gains against the epidemic inspired a commitment within the 2030 Agenda for Sustainable Development to end the AIDS epidemic by 2030. The General Assembly agreed in 2016 that achieving this target required rapid expansion of HIV prevention, testing and treatment services.

  There are many challenges, including stigma and discrimination faced by people living with HIV and harmful gender norms. Laws and policies in many countries prevent young people, women, key populations (people who inject drugs, sex workers, transgender people, prisoners, and gay men and other men who have sex with men), indigenous peoples, migrants and refugees from accessing health and HIV services. Funding for HIV responses in low- and middle-income countries globally has also been flat for most of the past five years.

However, there is a window of opportunity for more countries, across all regions and income levels, to get on track to meet the 2020 targets agreed by the General Assembly. The United Nations system, including the Joint United Nations Programme on HIV/AIDS (UNAIDS), is enhancing its support to countries through the United Nations reform initiative.

  An important opportunity is the growing movement to achieve universal health coverage. A core principle of universal health coverage is to leave no one behind. Within the context of HIV, leaving no one behind requires a health benefit package that includes a comprehensive set of health facility-based HIV services, additional public health and social protection services provided through dedicated government funding streams and structural changes to ensure that vulnerable and marginalized people can access the services they need.

  Member States are urged to adopt the following recommendations to galvanize political will, accelerate action and build the momentum necessary to reach 2020 targets: (a) reinvigorate primary HIV prevention; (b) diversify HIV testing and differentiate the delivery of health care to reach the 90–90–90 targets; (c) establish enabling legal and policy environments in order to reach marginalized and vulnerable populations; (d) mobilize additional resources and allocate them where they are most needed; (e) support communities to enable them to play their critical roles; and (f) incorporate a comprehensive HIV response into universal health coverage.