東京・新宿二丁目のコミュニティセンターaktaが6月5日(金)、再開しました。5月29・31日の試験再開を経たうえでの慎重な再始動です。セクシャルマイノリティのためのHIV/エイズ啓発や性の健康支援に取り組む全国6カ所のコミュニティセンターは、新型コロナ感染症対策で一時的にお休みを余儀なくされていましたが、これですべて再開したことになります。
コミュニティセンター ZEL(仙台) 6月1日から再開。
http://sendai865.web.fc2.com/zel.html
コミュニティセンター akta(東京) 6月5日から再開(5月29・31日、試験的再開)
http://akta.jp/information/2773/
コミュニティセンター rise(名古屋) 6月1日から再開。
コミュニティセンター dista(大阪) 5月27日から段階的再開。
https://www.dista.osaka/info.php?id=87
コミュニティセンター HACO(福岡) 5月23日から再開。
コミュニティセンター mabui(沖縄) 5月22日から再開。
もちろん再始動といっても、お休みする前の状態に完全に戻ったわけではありません。どのセンターも開館時間を限定し、例えば以下のような対策をとったうえで、そろそろと動き始めている状態です。
・スタッフの検温、マスク着用、手洗い等の徹底
・換気のため、入口の扉と窓を常時開放
・定期的な館内の消毒
・緊急時に個人防護具(フェイスシールドなど)を着用しての対応
スタッフだけでなく、利用者にも協力を求める場面があれこれ出てきそうです。
それでも支援と啓発の拠点機能を維持するために、各センターは自らの存在をかけて再始動を決断しました。そのあたりも理解して最大限の協力をしたいですね。
いわゆる「夜の街クラスター」を感染拡大の温床のようにとらえがちな世の中の雰囲気があるとしたら、それを跳ね返し、クラスターの当事者とされる人たちが主体となって取り組めるような対策の枠組みを作る。再開を機にこの点の重要性も強調しておく必要があります。
HIV/エイズ対策では、コミュニティセンターがそうした対策の拠点機能も果たし、成果をあげてきました。場所があるということは大切です。
COVID-19対策ではどうでしょうか。感染の広がり方を考えると、コミュニティセンターがすべてを抱え込むことはもちろんできません。
それでも、これまで長い活動の中で蓄積してきた経験と教訓に照らしていえば、そうした機能を担う重要な拠点の一つになりうる(し、なってほしい)ということに、いま疑いをはさむ余地はありません。
行く手にはまだまだ困難が待ち受けていることは十分に予想できますが、あえて指摘しておけば、苦しかったのはいまだけじゃない。あの手、この手で必要なこと、重要なこと、そして楽しいことに取り組んでいきましょう。