あ、そうそう。繰り返しになりますが、昨日のエイズ動向委員会の委員長コメントも最後に《自治体におかれては、エイズ予防指針を踏まえ、引き続き利便性に配慮した検査相談体制を推進していただきたい》と呼びかけていましたね。
この「エイズ予防指針」というのは何だろうと疑問に思った方も多いのではないかと思います。えっ、多くない? エイズ予防指針なんて知らない人は多いけれど、何だろうと関心を示す人はごく少数・・・そうかあ、そうかもしれませんね(おっと、納得しちゃあダメでしょう)。
一応、説明しておきます。エイズ予防指針は感染症に基づく厚生労働大臣告示というので定められている日本のエイズ対策のいわば基本方針ですね。1999年に制定され、5年をメドに流行の変化を踏まえて見直しが行われています。現在は2度の見直しを経て、3代目指針が2012年1月に告示されています。手前ミソで恐縮ですが、どんな内容の指針なのかを知るには『新エイズ予防指針と私たち』が参考になります。
http://homepage1.nifty.com/rengo/bunyabetu/bunka/bunkashokai/shineizu.html
3代目指針からすでに3年が経過しています。来年あたりから再び指針改定に向けた検討が始まりそうですね。エイズ対策の現場にいる人にとっては政策的な関与の機会にもなります。さまざまなフェイズで議論の場を作っていきたいですね。ここで大いに宣伝をしておくと、『新エイズ予防指針と私たち』はそのための必読文献でもあります。