WHOがHIV自己検査推奨 Policy Brief(政策解説)

 もうひとつ資料紹介です。世界保健機関(WHO)は2016年の世界エイズデーの直前(11月29日)にHIVの自己検査の推奨とパートナー告知に関するガイドライン(Guidelines on HIV self-testing and partner notification)を発表しました。このうち自己検査推奨に関するPolicy Brief(政策解説)です。

 裏表2ページの解説なので日本語仮訳に挑戦し、エイズ予防財団を通じ、そのPDF版をAPI-Net(エイズ情報ネット)掲載してもらいました。

 http://api-net.jfap.or.jp/status/pdf/HIV_SELF-TESTING_JP.pdf

 誤解のないように大急ぎで付け加えておくと、これはあくまでWHOの政策解説であり、日本が国内エイズ政策の中で、自己検査を推奨しているというわけではありません。API-Netにも《現時点では10%近い見落としがあり得る検査です。また、日本での自己検査の導入については今後十分な検討が必要と思われます》という注釈付きで掲載されていますので、そうしたことも含めて、ああ、国際的にはこういう流れになっているのかということを知る材料の一つとしてお読みいただければ幸いです。

 予防指針の見直しの中では、郵送検査とともに検査の機会を広げる際のオプションとして導入の可能性、必要性があるのかどうかという議論が出てくるかもしれませんね。