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TOP-HAT News 第98号(2016年10月)

  世界エイズデーが近づいてくると、エイズ関係のイベントやキャンペーンも増えてきます。巻頭では今年のUNAIDSのキャンペーンについて紹介しました。

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TOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)

        第98号(2016年10月)

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TOP-HAT Newsは特定非営利活動法人エイズソサエティ研究会議が東京都の委託を受けて発行するHIV/エイズ啓発メールマガジンです。企業、教育機関(大学、専門学校の事務局部門)をはじめ、HIV/エイズ対策や保健分野の社会貢献事業に関心をお持ちの方にエイズに関する情報を幅広く提供することを目指しています。

なお、東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」にもTOP-HAT Newsのコンテンツが掲載されています。購読登録手続きは http://www.mag2.com/m/0001002629.html  で。

エイズ&ソサエティ研究会議 TOP-HAT News編集部

 

 

◆◇◆ 目次 ◇◆◇◆

 

1 はじめに  手のひらの予防メッセージ

 

2 新サイト『LASHーLove Life and Sexual Health』

 

3 ケニア医療キャンプレポート

 

4 『HIV感染症~もう一つの闘い~』から 

 

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1 はじめに 手のひらの予防メッセージ

今年の世界エイズデー(12月1日)に向けた国連合同エイズ計画(UNAIDS)の啓発キャンペーンが10月3日にスタートしました。キャンペーンのテーマは『Hands up for #HIVprevention(HIV予防に手を上げよう)』。UNAIDSのキャンペーン特設サイトはこちらです。

 http://www.unaids.org/en/resources/campaigns/WAD2016

 

 簡単に説明すると、手のひらにCodom(コンドーム)とかTesting(検査を受けよう)といった短いメッセージ(単語かフレーズ)を書いて、写真を撮り、それをキャンペーンのFacebookに投稿する。世界中のメッセージをFacebookで共有しようというわけですね。その特設Facebookはこちら。

 https://www.facebook.com/events/1068475979937290/?active_tab=discussion

 

 すでにたくさんの投稿が寄せられています。よ~く探すと、日本からの投稿もありました。今年のキャンペーンの特長は、コンビネーション予防の重要性を強調していることです。予防には様々な選択肢があります。最近は抗レトロウイルス治療の進歩に伴う『T as P(予防としての治療)』が注目されていますが、それがすべてではありません。もちろん治療は新たな予防のツールとしても重要です。ただし、それがすべてではないこと、様々な予防手段を組み合わせたコンビネーション予防こそが重要であることは、今年6月のエイズ流行終結に向けた国連総会ハイレベル会合で採択された政治宣言でも繰り返し強調されていました。

 それではそのコンビネーション予防の選択肢にはどのようなものがあるのでしょうか。UNAIDSのキャンペーンサイトには週替わりで、以下の9つの選択肢が紹介されています。

 

Week9  10月 3~ 9日 コンドーム

Week8       10~16日 ハームリダクション

Week7       17~23日 VMMC(自発的男性器包皮切除)

Week6       24~30日 EMTCT(母子感染予防)

Week5  10月31~11月6日 PrEP(曝露前予防)

Week4  11月  7~13日 若い女性・少女のエンパワメント

Week3    14~20日 検査と治療普及によるウイルス抑制 

Week2        21~27日 キーポピュレーション

Week1        28~30日 HIV予防への投資

 

 HIV/エイズの流行は国によって広がり方に違いがあるので、予防対策もこれらの選択肢の中からそれぞれの国、あるいは地方が最適の組み合わせを考えていく必要があります。日本の場合はどうでしょうか。

最後のWeek1は3日間だけですが、しっかりとお金が必要ですよということが入っています。UNAIDSのキャンペーンのパンフレットは日本語仮訳(PDF)版がエイズ予防情報ネット(API-Net)でダウンロードできるので、ご覧下さい。

 http://api-net.jfap.or.jp/status/pdf/WAD2016-brochure.pdf

『成人の新規HIV感染の減少傾向は止まっています。国連合同エイズ計画(UNAIDS)の予防ギャップ報告によると、世界全体で少なくとも過去5年間は推計で毎年、190万人の成人がHIVに感染し、地域によっては新規感染者が増加しているところもあります。世界が2030年のエイズ流行終結に向けた高速対応を果たすには、HIV予防対策にいま力を入れなければならないと報告書は指摘しています』

 現状は到底、「エイズはもういいだろう」などといえる状態ではないという認識も改めて強調されています。

 

 

2 新サイト『LASHーLove Life and Sexual Health』

 『困ったことがあるあなたへ』というメッセージとともに新しいウェブサイト『LASHーLove Life and Sexual Health』が開設されました。主にゲイ、バイセクシュアル男性(MSM)を対象に、LOVEライフ、セクシュアルヘルス(性の健康)、メンタルヘルス(こころの健康、薬物使用など)に関する情報を発信しています。

 http://lash.online/

 《このサイトは平成27-29年度厚生労働科学研究費補助金エイズ対策政策研究事業)「地域においてHIV陽性者と薬物使用者を支援する研究」(研究代表者:樽井正義/ぷれいす東京・慶應義塾大学)の研究成果や関連した研究データを紹介することで、性やこころの健康づくりに資することを目的としています》

 

 研究の成果が具体的に還元されることになります。サイトは以下のようなコンテンツで構成されています。

―国内、海外NEWS

―専門家、当事者のインタビューなど

―僕らのリアルなセックスライフ

HIV陽性後の生活

―職場とHIV/エイズ

―身近な人から薬物使用について相談されたら

―リンク集 

 

 

3 ケニア医療キャンプレポート

 ケニアにおけるAIDS医療モデル体制構築活動の一環として行われている日本の医療関係者らの「ケニア医療キャンプ」について、特定非営利活動法人イルファー釧路の宮城島拓人代表が、今年9月16日から25日まで行われた2016年キャンプレポートをイルファー釧路公式サイトに掲載しています。今年は釧路、東京、大阪、神戸、山口から内科医4人、小児科医3人、歯科医1人、歯科衛生士1人、看護師3人、薬剤師1人、鍼灸師1人の14人が参加しました。

 http://bsystem-jp.com/ilfar946/kenya2016miyataku.html

 

 

4 『HIV感染症~もう一つの闘い~』から

 エイズソサエティ研究会議の根岸昌功代表が作成した『HIV/AIDS年表 一臨床医の立場から』をTOP-HAT FORUM(東京都HIV/AIDS談話室)の資料室欄に掲載しました。9月28日(火)夜、東京・信濃町慶應義塾大学病院で開催された東京都HIV/AIDS症例懇話会「HIV感染症~もうひとつの闘い~」で、根岸代表が配布した講演資料です。

 http://www.tophat.jp/material/c.html

 年表には根岸代表の臨床医としての経験だけでなく、社会的な観点からわが国のHIV/AIDSの流行に対応しようとした様々な動きが取り上げられ、詳細な注が付けられています。HIV/AIDS対策の流れを把握できる貴重な資料としてご覧下さい。