4350 蚊に刺され体験記


 本日もまた、いつもと同じさえない日常だったのですが、それなりに波乱はあるものですね。蚊に刺されました。え? 波乱といえるほどのことかどうかはともかく、おじさんとしては自分がこれほど不安や心配に弱い存在だとは思いませんでした。情けないね・・・といいますか、その情けなさも含めて、感染症対策だとか、感染症流行時の社会的対応を考えて行かないと、いたずらにあおり立てるようなメッセージを広げることになってしまうのかもしれません。

 東京都心は午後の一時期、妙に蒸し暑く、それがおそらくは夕方の大雨の伏線でもあったのでしょうね。その蒸し暑さの中、取材帰りにJR四谷駅ホームで電車を待っていたら、これまた妙に頼りなくふらふらと飛ぶ蚊が目の前を通り過ぎていく。その一瞬か二瞬後に何げなくあごの脇あたりを手でかくと、指先で蚊がつぶれています。あちゃ~刺されちゃったよ。つぶれているのでヒトスジシマカなのかどうかは分かりません。赤いから血を吸った後でしょうね、これは。

 しかし、こんなときよりによって蚊に刺されるかなあと思う一方、ふだんは蚊に刺されることなど気にもとめなかったし、それで日常に何の支障もなかった。そのことにも改めて思いを致し、情報と情報がもたらす現実、そして人の心理との微妙な関係といったものをついつい考えてしまいます。

 もちろん、感染症への対策は重要ですという前提の上での感想です。デング熱を報じるにしても、いちいち蚊を大写しにし、荘重な音楽を流して、深刻感を増幅させなくてもいいのではないでしょうか(これはたまたまテレビでデング熱の特集をやっていたので、その感想)。蚊に刺されないようにしようと言われても、もう刺されちゃったんだし・・・。

 予防には蚊に刺されないこと、そのリスクを減らすには蚊を減らすこと。蚊を減らせる環境を整えること。それはまあ、そうなんだし、日本は戦後、それにかなり成功もしてきたんだけど、それでも刺されることはあります。また、最近は蚊に刺されてデング熱のウイルスに感染することもあるし、発症することもあり得る。それも明らかになりました。

 ただし、そのそれぞれが、あってはいけないことではなく、なるべく避けたいけれども、そういうこともあると思って、病気になった人には暖かい目で接しましょう。また、病気になるリスク、重症化するリスクが高い人にはとくに、社会的雰囲気も含めて、安心して医療を受けられる環境を整えておきましょう。

 そんなことも改めて思いました。立場が変わると言ってることも変わる典型的なサラリーマンおじさんタイプの感想で申し訳ありません。でも、そうなのよ。そのくらいの鷹揚さは留保をしつつ臨みたい。

 ということで、帰宅後、蚊にさされちゃったよ、てへへと家人に告げると、なんでそんなところに行くの、と厳しい叱責。そんなところと言われても、駅のホームなんだけど・・・。ま、何日か後に熱が出たり、目の裏が痛くなったりするかどうか。あまりその確率は高くないような気はしますが、確たる根拠があって確率などというものを持ち出している訳ではありません。

 そういうことがあったら、デング熱体験記みたいなものも書かなければいけないのかなあ。ま、そのときはそのときなので、改めて報告しましょう。

 (追加)蚊に刺されてから1時間後、今度は水道橋駅周辺で大雨に遭遇し、ずぶ濡れになりました。今日はなんだか・・・。