4279 昨年は過去最多、では今年は・・・ 東京都エイズ通信から エイズと社会ウエブ版136

 

 東京都発行のメルマガ「東京都エイズ通信」の第81号が30日、配信されました。このメルマガはエイズ&ソサエティ研究会議が編集するTOP-HAT News(トップ・ハット・ニュース)もコンテンツとして掲載されているので、ぜひたくさんの皆さんにお読みいただきたいと思います。こちらでご覧いただけますので、よろしく。
 
http://archive.mag2.com/0001002629/index.html

 このメルマガのもう一つの目玉といいますか、注目アイテムは、昨年12月30日から発行時点直近までの東京都の新規HIV感染者、AIDS患者報告が掲載されていいることです。今回は5月25日までの報告分ですが、以下のようになっています。()内は昨年同時期の報告数です。

  HIV感染者  154件 ( 125件)

  AIDS患者    24件 (  49件)

  合計       178件 ( 174件)

 厚労省エイズ動向委員会が23日にまとめた国内の2013年新規HIV感染者・エイズ患者報告の確定値では、HIV感染者報告(1106件)が過去2位、エイズ患者報告(484件)と感染者・患者報告の合計(1590件)は過去最多でした。

 ただし、その後(つまり、2014年第1四半期)の報告は前年同時期(2013年第1四半期)と比べると、HIV感染報告が増加、エイズ患者報告が大幅減、感染者・患者報告の合計は微減という感じでした。どうでしょうか。東京都の5月25日までの上記報告とほぼ同じ傾向ですね。おおづかみにいうと、東京都の報告はおおむね動向委員会報告の3分の1弱を占めており、全体の動向をつかむうえでもかなり参考にできそうです。

 ・・・ということで改めて数値を見てみると、東京都の5月25日時点までの報告は178件でわずかながら昨年を上回っています。今年もまた動向委員会報告が過去最高を更新するのかどうか、それはまだ、まったく分かりませんが、少なくとも最近の高止まりのまま横ばいというトレンドは続いているようです。

 その中で今年はいまのところ新規HIV感染者報告が増え、AIDS患者方向は逆に減少傾向にある。これはどうしてなのか。今後もこうした傾向が続くのか、あるいは何らかの変化が出てくるのか。

 こうした背景分析も含め、HIV/エイズ対策関係者は、流行および対策に対する社会的な関心が高まるよう、ますます力を入れていく必要があると思うのですが、いかがでしょうか。

 6月1日(日)~7日(土)は厚労省と公益財団法人エイズ予防財団が主唱するHIV検査普及週間です。

 

 また、東京都はこの1週間を含む6月全体を東京都HIV検査・相談月間としています。今年の月間のテーマは『検査して安心 HIVエイズ』。月間リーフレットの画像も紹介しておきましょう。表面だけで申訳ありません。裏面には以下のウエッブサイト情報が掲載されているので、ご関心がお有りの方はネットでご覧ください。

 東京都HIV検査情報Web
 
http://tokyo-kensa.jp/

  HIV検査・相談マップ
 
http://www.hivkensa.com/