カラフルで悩み多き世界 

 

 ニューヨーク・マンハッタンのイーストリバーに面した国連本部ビルが激しいことになっています。 

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 写真は国連合同エイズ計画(UNAIDS)の公式サイトに掲載されている国連70周年総会の特集ページから。
 http://www.unaids.org/en/resources/campaigns/2015_UNGA70

 持続可能な開発サミットが9月25日から27日まで開かれ、初日の25日に持続可能な開発目標(SDGs)を含む目標文書「我々の世界を変革する=持続可能な開発の為の2030年アジェンダ」が採択されました。

 SDGsは今年いっぱいで終了するミレニアム開発目標MDGs)の後継目標です。MDGsが7項目だったのに対し、SDGsは17目標で169項目のターゲットがあり、間口がぐ~んと広がっています。総花的といえば総花的ですが、どれも解決に向けて努力が必要な課題ばかりです。

 各目標のカラーロゴを集めると17色。国連本部ビルの華やかな彩りは、実は前途多難な現在の世界を象徴しているということにもなり、その意味ではあまりにも皮肉な華やかさでもあります。しかし、ここで冷笑的になっている場合ではありませんね。2016年から2030年まで、この17の目標達成に向けて新たな努力が始まります。
 https://sustainabledevelopment.un.org/topics

 ちなみにHIV/エイズに関しては、目標3 健康と福祉(すべての年齢のすべての人に健康な生活を保障し、福祉を増進する)の中の3番目のターゲットとなっています。

 3.3 2030年までにエイズ結核マラリア、および顧みられない熱帯病の流行を終結させ、肝炎、水系感染症、および他の感染症と闘う。 
3.3  By 2030, end the epidemics of AIDS, tuberculosis, malaria and neglected tropical diseases and combat hepatitis, water-borne diseases and other communicable diseases

 17項目の目標のそのまた1つのターゲットに感染症が押し込められてしまった感がないこともありませんが、引き続き大変な努力が必要になります。あっちよりもこっちといった綱引きをしている時期は過ぎました。他の分野はともかく、エイズはまかせろと言えるようにHIV/エイズ分野の関係者も引き続きがんばっていきましょう。