1点差、価値ある勝利。サンウルブズ 21 - 20 ブルズ

 やりましたねえ。今季初勝利。善戦はしても勝ちきれない。その壁を破る貴重な1点差です。

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 ホームでの試合。しかも相手のブルズは強豪とはいえ、今季はいまひとつ波に乗れていないし、負傷や疲労で必ずしもベストのメンバーを組めているわけでもない。サンウルブズにとって、そうした有利な条件はあった。それでも苦しんだ。世界の世界最高峰リーグと呼ばれるスーパーラグビーで勝利を手にすることがいかに難しいか。それをまざまざと見せつける試合でもありました。
 それだけにこの1勝は大きい。勝利の経験値は次のパフォーマンスへの布石でもあります。
 サンウルブズにしてもここまで、必ずしもベストの布陣で試合に臨めてきたわけではありません。この試合も、キャプテン2人制のチームにあって、その2人、FLエドワード・カーク、CTB立川理道は不在でした。
 ただし、徐々に陣容は整いつつある。もっともっと強くなる。ブルズ戦は勝利の喜びとともに、そんな希望を感じさせる試合でもありました。SH田中史朗とFB松島幸太朗が先発出場。SO田村優とプロップの稲垣啓太も後半に登場して存在感を発揮しました。若手の台頭と合わせ、チームとしての層の厚さ、懐の深さは格段に増しています。これまで試行錯誤の成果が着実に現れている。そんな手応えを感じさせる試合でもありました。
 サンウルブズは来週からNZで3試合、アルゼンチンで1試合、計4試合の遠征に出る。その後、準ホームのシンガポールで1試合し、再び秩父宮ラグビー場に戻ってくるのは5月27日(土)のチーターズ戦です。3月12日に南アのブルームフォンテーンで対戦した時には31-38で惜敗しているものの、勝点1は確保しています。ホームで勝てない相手ではありません。
 だが、欲を言えばその前にもう一つ、少なくとも遠征中にアウェー勝利を飾って欲しい。手強い相手ばかりですが、サンウルブズのこれからのノビシロを考えれば過剰な期待ではないと思います。