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『UNAIDSのHIVデータと推計について』 エイズと社会ウェブ版249

エイズと社会 国際感染症関係論

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)は毎年、HIV/エイズに関する推計を公表しています。世界中で(日本国内でも)、エイズ対策の専門家が流行の現状や対策課題などを検討する際には、必ずその議論のベースとなる資料です。

 それではその資料はどのような手順でまとめられ、公表に至るのか、現在の推計の課題は何か、といったことがUNAIDSの公式サイトに紹介されています。その日本語仮訳です。

 原文(英語)はこちらで。

www.unaids.org

 かなり長文ですが、以下の各項目の質問に答えるかたちで説明があります。

HIVデータの収集と推計はどのように行うのか?

なぜ実数ではなく推計値をまとめるのか?

HIV推計はどのように算出されるのか?

どうしてHIV推計に幅を持たせるのか?

最新推計と以前に発表された推計は比較できるのか?

UNAIDS推計が2016年7月発行のLancet HIVの推計と異なるのはどうしてか?

抗レトロウイルス治療を受けている人の数はどのように判断するのか?

抗レトロウイルス治療のデータ収集に関する課題は何か?

抗レトロウイルス治療カバー率はどう測定するのか?

UNAIDSのAIDSinfoや出版物に推計値が載っていない国があるのはなぜか?

 

 データ収集や推計に関する(マニアックとまではいいませんが)かなり専門的な記述もあり全部読み通すのは大変かもしれませんね。疑問があったら必要に応じて確認していくと、推計をどう読めばいいのか、大いに参考になりそうです。

 

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 UNAIDSHIVデータと推計について

 

HIVデータの収集と推計はどのように行うのか?

 UNAIDSが定期的に公表するデータは二通りの方法で集められる:世界エイズ対策進捗報告(GARPR)では抗レトロウイルス治療、HIV関連の行動学的データ、政策や支出、その他世界規模の約束実現に向けた動きがどこまで進んでいるかを測る指標が集められる。二番目はHIV推計モデルに基づく新規HIV感染件数、HIV陽性者数、エイズ関連死者数などの推計値である。各国は毎年3月末に両方のデータを作成し、UNAIDSに報告する。

 

なぜ実数ではなく推計値をまとめるのか?

 推計モデルに基づく推計値が必要なのは、どんな国であってもHIV陽性者数や新規HIV感染者数、HIV関連の死者数などの実数把握は、定期的にすべての人のHIV検査を行い、すべての死因を調査しない限りできないからだ。そんな体制をとること自体、不可能だし、倫理的にも問題がある。推計モデルによる推計値と上位、下位推計を示すことが、科学的にHIVの流行の程度と傾向を把握するための適切な方法となる。

 UNAIDSは毎年、世界全体と地域別、国別のモデル推計を更新している。

 

 

HIV推計はどのように算出されるのか?

 各国の専門家チームが毎年、UNAIDSに支持されたソフトウェアで推計を行っている。各国のチームは主に疫学者、人口統計学者、モニタリングと評価の専門家、技術協力者らで構成される。

 推計には、Avenir Health( www.avenirhealth.org )が開発したSpectrum(スペクトラム)というソフトウェア、および東西センター( www.eastwestcenter.org )が開発した推計と予測パッケージが使われる。推計・モデリング・予測に関するUNAIDS参照グループはソフトウェア( www.epidem.org )のHIV関連部分で専門的な作成協力を行った。

 HIV感染が一般人口層にまで広がっている国では、産科クリニックに通う妊婦を対象にした調査のHIV陽性率、および国勢調査データが利用できる。産科クリニックのサーベイランスは定期的に行われ、データはHIV陽性率の全国的傾向を反映していると考えられるからだ。国勢調査の実施頻度はもっと低いが、地理的に広い範囲をカバーし男性も含まれるため、国全体のHIV陽性率のレベルを判断するうえでより有効なデータが期待できる。サハラ以南のアフリカには国勢調査を実施できない国もいくつかあり、その場合は、産科クリニックのデータに加え、同じサハラ以南の他国の国勢調査結果を参考にしている。さらに、HIV陽性率の推移と年ごとの抗レトロウイルス治療を受けられる人の数は、HIV感染率年次別推移の推計にも使われる。

 HIVの流行度が低い国で、感染リスクの高いキーポピュレーション(注射薬物使用者、セックスワーカー、ゲイ男性および他の男性とセックスをする男性など)に感染が集中している場合は、継続的なHIV陽性率調査 ― 主にキーポピュレーション対象 ― のデータをもとに全国的な推計とその傾向を判断することが多い。キーポピュレーションの規模に関しては推計の根拠となる経験的な蓄積が次第に増しており、調査が困難な場合には地域ごとの推定と専門家の見解をもとに推計している。他のデータ ― 人口調査、妊婦のサーベイランス、HIV症例報告データなど ― は社会全体や感染リスクの低い層を対象にしたHIV陽性率の推計に利用される。そのうえで、HIV陽性率の推移と抗レトロウイルス治療を受けている人の数を参考にして、HIV感染率の全国的傾向を推計していく。

 西欧、中欧、北米、中南米諸国は、HIVサーベイランスが不十分でデータも不完全だが、人口動態調査や疾病報告システムは整っている場合が多く、HIV症例報告、エイズ関連の死亡報告から直接、国のHIV陽性率や感染率の程度と傾向を推計することもある。こうした手法では、把握できない感染、症例報告の遅れ、エイズ関連死亡例の未報告などの可能性も考慮する必要がある。

 HIV感染のパターンや病状の進行に関するモデルを想定することは、年齢や性別ごとのHIV陽性者数や新規HIV感染者数、エイズ関連死亡者数などの推計の助けになる。仮説の想定は科学の専門家による体系的な文献レビューと調査データの分析に基づくものだ。出生を含む人口動態調査は国連人口部の最新世界人口推計によっている。

 推計モデルに基づく各国からの最終報告は、UNAIDSの戦略情報・モニタリング部で結果の当性や他国との比較、時系列比較の可能性などを確認する。

 

 

どうしてHIV推計に幅を持たせるのか?

 ソフトウェアはそれぞれの推計の信頼度を含めて計算の結果を示している。実際の数字が(測定可能だとしたら)どの範囲におさまるのかを表わすのだ。幅が狭ければ、それだけ推計は正確であり、広ければ不確実性が高いことになる。

 HIVサーベイランスのデータを使用している国では、データの量と情報源が推計の精度を左右する:HIVサーベイランスのデータが多い国は、少なかったり、サンプルのサイズが小さかったりする国より推計幅は小さい。国勢調査を行っている国は、行っていない国よりも概して推計幅が小さい。HIV症例報告とエイズ関連の死亡報告がある国では、その実施年数、および症例報告、死亡報告の大きさが推計の確度に影響する。

 仮定がどれだけ含まれているかも、推計の幅に影響を及ぼす:仮定が多ければ推計の不確実性は増すことが多い。仮定ごとに不確実性が伴うためだ。たとえば、成人のHIV陽性率は、子供のHIV感染率の推計(HIV母子感染の可能性に関するデータが追加で必要になる)よりも幅が小さい。後者は妊婦のHIV陽性率と母子感染確率を基に推計が行われる。

 実際のHIV陽性者数、新規感染者数、エイズ関連の死者数は、推計の幅の範囲内にあることをUNAIDSは確信している。時間の経過に従い、各国はより多くかつ良質なデータを集められるようになっていることから、不確実性は小さくなっている。

 

 

最新推計と以前に発表された推計は比較できるのか?

 最新の推計を前年の推計と比較することはできない。各国チームは毎年、新しいSpectrumファイルを作っており、前年とはファイルが異なる。第一に新たなサーベイランスやプログラムのデータが打ち込まれている;したがって、陽性率や感染率の推移は異なってくる。第二に最新の科学の進歩や流行に対する知見をもとに推計モデルの改善もはかられている。モデルの改善や新規データの追加によって推計値は毎年、更新されるので、今年の結果を去年の結果との比較はできない。毎年、過去にさかのぼった推計をまとめ、より正確なトレンドの把握に努めているのもこのためだ。

 

 

UNAIDS推計が2016年7月発行のLancet HIVの推計と異なるのはどうしてか?

 保健指標評価研究所(IHME)は、世界の疾病負担研究(GBD)の一環として2015年現在のHIV推計を発表している。2016年7月発行のランセットHIVジャーナルに掲載されたのはその推計だ。GBD研究のHIV推計は各国の全死亡原因別データを使っており、研究チームは2015年発表のUNAIDSのSpectrumファイルを使用している。これは2014年12月までに得られたサーベイランスおよび抗レトロウイルス治療のデータに基づいているので、2015年にIHMEが出した推計は予測ということになる。

 UNAIDSの推計は、各国が2016年に作成した推計ファイルに基づき、各国政府機関、パートナー機関、その他関係者による共同作業の結果として2015年12月までのデータを含めている。その意味でUNAIDS推計はおおむね各国の公式推計ということができる。各国およびパートナー機関はUNAIDS推計こそがエイズの流行をモニタリングするうえで入手可能な範囲の最も正確なデータであると確信すべきである。

 

 

抗レトロウイルス治療を受けている人の数はどのように判断するのか?

 抗レトロウイルス治療(ART)を開始した人を記録するシステムは国によって異なる。ほとんどの国では、保健医療施設が治療を開始した人、治療を止めた人、現在ARTを受けている人などの数を記録している。コンピューターに入れていることも、紙で記録していることもある。こうした記録は集約され、地方、全国レベルで定期的に報告される。

 UNAIDSはこれらのデータを年齢や性別ごと分類し、GARPRというオンライン報告ツールを使って毎年3月31日までに提出するよう各国に求めている。GARPR報告ツールでデータを送信する役割を担うのは各国保健省やエイズ調整機関の専門家だ。各国チームがこのツールにデータを入力し、政府の許可を得て送信すると、UNAIDSにはデータの送信完了が伝えられる。ツールは入力エラーを避けるために多数のチェックがなされている。

 世界保健機関(WHO)やUNICEFその他の関係機関と協力し、UNAIDSは各国からGARPRオンラインツールで送られてきたデータの検証を行う。データ確認は3段階のプロセスで進められる。最初は以前のデータと比較し、年齢層や性別、国内地域別などの変化を調べる。二番目にGARPRで送られたARTデータを米国政府やグローバルファンドの報告システムなどの他の情報と比較する。最後に疑問があれば各国に照会し、必要な訂正を行う。こうした方法は、ARTのカバー率を把握するための子供(15歳未満)のデータや成人(15歳以上)の性別データでも同じである。

 

 

抗レトロウイルス治療のデータ収集に関する課題は何か?

 ARTデータの収集はいくつか課題を抱えている。例えば、報告の締切りを守らない機関がある。また、西ヨーロッパや北米の国々のように、ARTを受けている人の数を数年に一度しか集計せず、直近のデータが報告できない国もある。

 ARTおよびHIV母子感染予防のためのART提供プログラムに関する送信データは、

各国の保健情報システムに負うところが大きい。こうしたシステムに十分な予算をかけている国もあるし、医療施設が変わっても二重カウントにならないよう対応している国(たとえば、病院を移っても特定可能な登録システムや個人特定のための独自コードの採用など)もある。しかし、体制が弱く、医療施設を移った人、ドロップアウトした人、死亡した人などを正確に把握できない国もある。

 UNAIDSとパートナー機関は各国と協力して、保健情報システムの改善とデータの活用に積極的に取り組んでいる。

 

 

抗レトロウイルス治療カバー率はどう測定するのか?

UNAIDSは2013年から、(国内および国際的ガイドラインのもとで抗レトロウイルスを受ける資格がある人の割合ではなく)抗レトロウイルス治療を受けているHIV陽性の成人および子供の割合を推計するようになった。新方式は、HIV陽性と判明した人すべてが抗レトロウイルス治療を開始すべきであるとするWHOの勧告を反映している。

 HIV陽性者数は推計モデルに基づいて計算し、上記推計プロセスで集約している。

 

 

UNAIDSのAIDSinfoや出版物に推計値が載っていない国があるのはなぜか?

 UNAIDSはすべての国のデータと推計の公表を目指している。ただし、推計は人口25万以上の国が対象となる。人口25万以上で報告がない国に関しては、UNAIDSがSpectrumソフトウェアを使い、公表データまたは利用可能なデータで推計を行う。その推計値は地域全体および世界全体の推計には使われるが、UNAIDSの報告書やウェブサイトには公表されない。

 HIV陽性の妊婦の数で推計を行うことは、低流行国では難しい。こうした国におけるHIV陽性の女性は、セックスワーカーや薬物使用者、ゲイ男性など男性とセックスをする男性のセックスパートナーであることが多く、一般人口とは妊娠率が異なる可能性があるからだ。集中流行期にあるいくつかの国のHIV母子感染率や母子感染による子供のHIV陽性者数については、UNAIDSは推計の有効性が確認できるデータが示されない限り明らかにしない。

 感染率の推移が示されていない国もある。過去のデータが不十分で、感染率が下がっているかどうか確信が持てない場合、UNAIDSは以前のデータの公表を控えている。ユーザーが感染動向に関して誤った推測を行うことを避けるためだ。キーポピュレーションについてはデータポイントが4未満の場合、または過去4年間のサーベイランスデータがない場合には感染率のトレンドは公表できない。

 最後に、推計の妥当性を確保するにはデータ収集や分析がさらに必要だと判断すれば、各国からの推計を公表しないこともある。UNAIDS推計および大方の国のSpectrumファイルは、UNAIDSの公式サイト( www.unaids.org )で見ることができる。

 

詳しくは:

 指標に関する説明と世界のエイズ対策進捗報告のプロセス

 https://aidsreportingtool.unaids.org/static/docs/GARPR_Guidelines_2016_EN.pdf

 HIV推計方法要約説明

http://www.unaids.org/sites/default/files/media_asset/2016_methods-for-deriving-UNAIDS-estimates_en.pdf

 HIV推計の技術的説明と出版物

 www.epidem.org

 

 

 

 

Understanding UNAIDS HIV data and estimates

 

How does UNAIDS compile the HIV data and estimates used in its publications?

The data that UNAIDS routinely publishes are compiled through two processes: the Global AIDS Response Progress Reports (GARPR) in which data are compiled on antiretroviral therapy, HIV-related behaviours, policies, expenditure data, and other indicators measuring progress toward global commitments. The second process is the HIV modelled estimates which produces the estimated number of new infections, people living with HIV and AIDS-related deaths among other variables.  For both processes the data is produced by countries and submitted to UNAIDS at the end of March every year.

 

Why does UNAIDS produce HIV estimates instead of actual numbers?

Modelled estimates are required because it is impossible to count the exact number of people living with HIV, people who are newly infected with HIV or people who have died from AIDS-related causes in any country. Knowing this for certain requires testing every person for HIV regularly and investigating all deaths, which is logistically impossible and ethically challenging. Modelled estimates and the lower and upper bounds around these estimates provide a scientifically appropriate way to describe HIV epidemic levels and trends.

UNAIDS publishes revised global, regional and country-specific modelled estimates to track the HIV epidemic annually.

 

How are the HIV estimates calculated?

Country teams use UNAIDS-supported software to develop estimates annually. The country teams comprise primarily epidemiologists, demographers, monitoring and evaluation specialists and technical partners.

 

The software used to produce the estimates is Spectrum—developed by Avenir Health (www.avenirhealth.org)—and the Estimates and Projections Package, which is developed by the East-West Center (www.eastwestcenter.org). The UNAIDS Reference Group on Estimates, Modelling and Projections provides technical guidance on the development of the HIV component of the software (www.epidem.org).

 

For countries where HIV transmission is high and HIV has spread among the general population, available epidemiological data typically consist of HIV prevalence results from surveillance among pregnant women attending antenatal care clinics and from nationally representative population-based surveys. Because antenatal clinic surveillance is performed regularly, these data can be used to inform national prevalence trends, whereas data from population-based surveys—which are conducted less frequently but have broader geographical coverage and also include men—are more useful for informing national HIV prevalence levels. For a few countries in sub-Saharan Africa that have not conducted population-based surveys, HIV prevalence levels are adjusted based on comparisons of antenatal clinic surveillance and population-based survey data from other countries in the region. The HIV prevalence curves and annual numbers of people on antiretroviral therapy are then used to derive an estimate of HIV incidence trends.

 

In countries with low-level HIV epidemics where HIV transmission occurs largely among key populations at higher risk of HIV infection (such as people who inject drugs, sex workers or gay men and other men who have sex with men), the data from repeated HIV prevalence studies—usually focused on key populations—are most often used to inform national estimates and trends. Estimates of the size of key populations are increasingly derived empirically in each country or, when studies are not available, based on regional values and consensus among experts. Other data sources—including population-based surveys, surveillance among pregnant women and HIV case reporting data—are used to estimate the HIV prevalence in the general, low-risk population. The HIV prevalence curves and numbers of people on antiretroviral therapy are then used to derive national HIV incidence trends.

 

For many countries in western and central Europe and North America and in Latin America and the Caribbean that have insufficient HIV surveillance or survey data—but have strong vital registration and disease reporting systems—HIV case reporting and AIDS-related mortality data are used to directly inform trends and levels in national HIV prevalence and incidence. These methods also allow countries to take into account evidence of underreporting or reporting delays in HIV case report data, as well as the misclassification of deaths from AIDS-related causes.

 

The assumptions in the models about patterns of HIV transmission and disease progression are used to obtain age- and sex-specific estimates of the number of people living with HIV, the number of people newly infected with HIV and the number of people dying from AIDS-related causes as well as other important indicators. These assumptions are based on systematic literature reviews and analyses of raw study data by scientific experts. Demographic population data, including fertility estimates, are derived from the latest revision of the United Nations Population Division’s World Population Prospects.

 

Final country-submitted files containing the modelled outputs are reviewed at UNAIDS by the Strategic Information and Monitoring Division to ensure that the results are sound and comparable across regions and countries and over time.

 

 

Why does UNAIDS include ranges of HIV estimates?

 

The software calculates uncertainty bounds around each estimate that define the range within which the true value (if it could be measured) lies. Narrow bounds indicate that an estimate is precise, and wide bounds indicate greater uncertainty regarding the estimate.

 

In countries using HIV surveillance data, the quantity and source of the data available partly determine the precision of the estimates; countries with more HIV surveillance data have smaller ranges than countries with less surveillance data or smaller sample sizes. Countries in which a national population-based survey has been conducted generally have smaller ranges around estimates than countries where such surveys have not been conducted. In countries using HIV case reporting and AIDS-related mortality data, the number of years of data and the magnitude of the cases reported or AIDS-related deaths observed will contribute to determining the precision of the estimate.

 

The number of assumptions required to arrive at the estimate also contributes to the extent of the ranges around the estimates: in brief, the more assumptions, the wider the uncertainty range, since each assumption introduces additional uncertainties. For example, the ranges around the estimates of adult HIV prevalence are smaller than those around the estimates of HIV incidence among children (which require additional data on the probability of mother-to-child HIV transmission). The latter are based on prevalence among pregnant women and the probability of mother-to-child HIV transmission.

 

UNAIDS is confident that the actual numbers of people living with HIV, people who are newly infected with HIV or people who have died from AIDS-related causes lie within the reported ranges. Over time, more and better data from countries steadily reduces uncertainty.

 

 

Can the latest estimates be compared with previously published estimates?

 

The latest estimates cannot be compared with previous year’s estimates. Country teams create new Spectrum files every year. The files may differ from one year to the next for two reasons. First, new surveillance and programme data are entered into the model; this can change HIV prevalence and incidence trends over time, including for past years. Second, improvements are incorporated into the model based on the latest available science and understanding of the epidemic.  Because of these improvements to the model and the addition of new data to create the estimates for each year, the results from previous years cannot be compared with the results from this year. This is why a new full historical set of estimates is created each year, enabling a more accurate description of trends over time.

 

 

Why do UNAIDS estimates differ to those published in the Lancet HIV in July 2016?

 

The Institute of Health Metrics and Evaluation (IHME) released a set of 2015 HIV estimates as part of the Global Burden of Disease (GBD) Study. These estimates were published in The Lancet HIV journal in July 2016. The GBD study used all-cause mortality data in countries to inform the HIV estimates. The GBD study team also used the publicly available UNAIDS Spectrum files released in 2015 which rely on surveillance and antiretroviral data available through December 2014. The 2015 estimates published by IHME are therefore projections.

 

UNAIDS estimates are based on the estimation files developed by countries in 2016 and include data through December 2015. The UNAIDS estimates are the result of a collaborative process with engagement of the national authorities, partners and other stakeholders in countries.  As such, UNAIDS estimates are typically the official government estimate. Countries and partners should feel confident UNAIDS estimates are the most accurate data available for monitoring the AIDS epidemic.

 

 

How does UNAIDS determine the number of people receiving antiretroviral therapy?

 

Systems for registering people starting antiretroviral therapy (ART) vary by country.  In most countries facilities have registries that record the number of people starting on antiretroviral therapy, those who have stopped and those currently receiving ART.  These registries are either computer based or paper based.  In either case, the results are compiled and sent to provincial and national level on a routine basis.

 

UNAIDS requests countries to submit these data by age and by sex on 31 March every year, through an online reporting tool called GARPR.  Specialists within the ministry of health or national AIDS coordinating agency in each country are responsible for submitting the data through the GARPR reporting tool.  The country team enters data into the tool and, once agreed by country authorities, these data are officially submitted through the online tool alerting UNAIDS that the country has completed the entry process.  The tool has a number of quality checks to avoid data entry errors.

 

In collaboration with the World Health Organization and UNICEF and other stakeholder partners, UNAIDS reviews the data submitted by countries through the GARPR online tool. These data are validated in a three step process in which the data are first compared to previously reported data to identify any anomalies by age group, sex or sub-national area. Second, ART data submitted in GARPR are compared to the results submitted by countries with other sources of information such as data submitted to the US Government or the Global Fund reporting systems. Finally, any queries are sent back to the country for clarification and revisions if necessary. These results are the same data which are entered into Spectrum for children (less than 15 years of age) and by sex for adults (15 years of age or older) to derive ART coverage.

 

Are there any challenges in collecting antiretroviral therapy data?

 

There are some challenges in collecting ART data. In some instances for example, some facilities may not have been able to meet the submission deadline.  In other instances, such as Western European and North American countries, the data on the number on ART are only collected once every few years and so the countries are typically unable to report the latest year’s data.

 

The data submitted on ART and programmes providing ART to prevent mother to child transmission of HIV are only as good as the health information systems available in the country.  In some countries these systems are well-resourced and include the ability to avoid double-counting people who have changed facilities (for example in countries with registries that identify people who have transferred facilities or where individuals have unique identifying codes).  In other countries the systems are weaker and do not have the ability to accurately remove people who might have changed facilities, dropped out of facilities or died.

 

UNAIDS and partners are working actively with countries to improve these systems through the development of improved health information systems and improved use of the data produced in those systems.

 

 

How is antiretroviral therapy coverage measured?

 

Since 2013, UNAIDS has provided the number and estimates of the proportion of adults and children living with HIV who are on antiretroviral therapy (rather than estimates of the proportion of adults and children eligible according to national or international guidelines who are on antiretroviral therapy). This coverage reflects the recent WHO recommendations of starting antiretroviral therapy among everyone diagnosed as HIV-positive.

 

The number of people living with HIV is calculated based on models and compiled through the HIV estimates process described above.

 

Why are estimates for some countries missing from UNAIDS’ AIDSinfo or the publications?

 

UNAIDS aims to publish data and estimates for all countries.  Estimates are only created for countries with populations of 250,000 or greater.  For the countries with populations of 250 000 or more that did not submit estimates, UNAIDS developed estimates using the Spectrum software that were based on published or otherwise available information. These estimates contributed to regional and global totals but were not included in UNAIDS’ reports or website.

 

In countries with low-level epidemics, the number of pregnant women living with HIV is difficult to estimate. Many women living with HIV in these countries are sex workers, people who use drugs or sexual partners of people who use drugs or gay men or other men who have sex with men, and thus they are likely to have different fertility levels than the general population. UNAIDS does not present estimates of mother-to-child HIV transmission or estimates related to children infected with HIV through mother-to-child transmission in some countries with concentrated epidemics unless adequate data are available to validate these estimates.

 

Incidence trends are also not available for some countries.  If there are not enough historical data to confidently state whether a decline in incidence has occurred, UNAIDS will not publish earlier data to avoid users making inaccurate inferences about trends. Specifically, incidence trends are not published if there are fewer than four data points for the key population or if there have been no surveillance data for the past four years.

 

Finally, in a few instances, UNAIDS will not publish country estimates when further data or analyses are needed to produce valid estimates. More information on the UNAIDS estimates and the individual Spectrum files for most countries can be found on the UNAIDS website (www.unaids.org)

 

Additional sources of information:

 

For a description of the indicators and Global AIDS Response Progress Reporting process please go to:

https://aidsreportingtool.unaids.org/static/docs/GARPR_Guidelines_2016_EN.pdf

 

For a summary description of the HIV estimates methods and processes please go to: http://www.unaids.org/sites/default/files/media_asset/2016_methods-for-deriving-UNAIDS-estimates_en.pdf

 

For a full technical description and journal publications on the HIV estimates please go to: www.epidem.org