最大の懸念はFWでもBKでもなく、協会でした トップリーグ開幕の夜は更けて (追加あり)

 ああ、そういうことでしたかと納得するような、がっかりするような。トップリーグ開幕の盛り上がりも、場外戦で一気に冷え込んでしまいました。東京・秩父宮ラグビー場で昨夜、開催されたパナソニックvsサントリーの一戦。TVKの中継では会場からのレポートで、入場券は完売、スタンドは満員ということだったのだけれど・・・。以下は昨夜遅くなってアップした不肖・私のブログの一部です。

『W杯をきっかけにしたラグビー人気でスタンドは超満員・・・かと思ったら、トップリーグ公式サイトの観客数は10792人でした。
 http://www.top-league.jp/game/2015/score11077.html
 開幕の好カードで1万人ちょっとというのは、いまいち盛り上がりきらなかった感じも受けますが、どうなんでしょうね。11月半ばのナイター、しかも霧雨の天候が影響していたのかもしれません』

 実は、これだから、もう!と自分が情けなくなってきました。マスメディアが伝えたことは鵜呑みにして疑わず、疑問に思うことがあっても深く考えない。『切符は買ったけど行かなかったという人もいたのでしょうか』などと愚かな感想を付け加えて終わりにしてしまいましたが、実際にはこういうことだったようです。

《「ラグビーが負けた日」完売なのに空席 協会大失態》
  (日刊スポーツのサイトから)
 http://www.nikkansports.com/sports/news/1565942.html

 『これまで協会は40%を企業サイドに、25%を招待券に、一般向けは35%として運営してきた。今回の開幕戦も満員を2万人として、一般を5000枚、パナソニックサントリーに合わせて9000枚、回数券など3000枚、スポンサーや各都道府県協会用に3000枚で計算していたが、それが大きく甘かった』

 完売と言っても、それはどの部分が完売されたのか、このあたりはいまいち分かりませんが、一般向けには5000枚(つまり5000人分)しか販売していなかったということでしょうか。

 記事によるとパナソニックのSH田中史朗選手は試合後の記者会見で「ラグビーが負けた日です」と語ったそうです。『試合中の殺気をみなぎらせ、報道陣の目を正面から見据えて、田中は悔しさを明確に口にした』ということなので、かなり割り引いて読んでも怒りが伝わってきます。その10分後には日本ラグビーフットボール協会の小西宏事務局長が釈明会見で『心よりおわびします。取り返しのつかないことをして、多くの皆さんを失望させてしまった。現場(選手)に比べて、(協会は)プロと呼べない状態です。深く反省しています。(W杯のある)19年に向けてマーケティングをやり直します』と述べ、ひたすらお詫びに終始したということです。

 ビジネスを語らせたら最も不適任であることを自他ともに許す私のような者でも、もうちょっと何とかできなかったの!とついつい思ってしまいますね。ただし、開幕戦からこうした事態が起きてしまったことには逆に、「膿は早く出した方がいい」と考えることもできます。

 トップリーグ、そして来年2月からはスーパーラグビーへのサンウルヴス(日本代表クラスのメンバーで編成予定)の参戦・・・。2019W杯に向けた強化の青写真はすでに描かれているはずなのですが、その点でも非常に気になる記事が一つ。サンスポのサイトに掲載されていたAP通信の記事です。

 《NZ幹部、日本の準備遅れやチーム力に懸念 スーパーラグビー参入で》
 http://www.sanspo.com/rugby/news/20151113/wld15111314570003-n1.html
 『チューCEOは、同じく新加入するアルゼンチンのチームに対して高い期待感を示した上で「日本チームはヘッドコーチもメンバーも決めていない。この二つの問題に全力で取り組まなければいけない」と指摘した』

 スーパーラグビーの新シーズン開幕は来年2月26日で、サンウルブズの初戦は翌2月27日。東京・秩父宮ラグビー場でライオンズ(南アフリカ)と対戦するそうです。あらら、もう時間はあまりありませんね。協会の皆さん、ここが正念場です。いままでとは違います。発想の転換も、意識の切り替えも必要です。競技としての魅力をアピールし、ビジネスとしてもきちんと成り立っていくようにするのは、選手の仕事ではありません。果たすべきポジションの人が果たすべき役割を果たす。これはラグビーの基本ではありませんか。しっかりしてください

 

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 以下、追加情報です・・・といっても新しい情報というわけでなく、当日、およびその前日の情報ですが、改めて確認してみると、ますますがっかり。そもそもトップリーグが参加チームの母体企業に大きくチケットセールスを頼り切っていたこと、招待券入場客を軽視していたことが分かります。

 いままでは、この程度でほどほどに運営しておけばなにも支障はなかったということでしょうか。自ら不人気を招いているようなもの。何よりも協会の体質を改めることが急務ですね。

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当日のデイリースポーツのサイトから

ラグビートップリーグ開幕戦、売り切れでもスタンドガラガラ 田中史朗は協会にイラッ》

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20151113-00000091-dal-spo

『日本協会は原因として、両チームの母体企業に割り当てた9000枚分がほぼ100%来場すると考えていたところ、推定で約半数しか来場しなかったことを挙げた。』

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 同じく当日の日本ラグビーフットボール協会の公式サイトから

《「ジャパンラグビー トップリーグ2015-2016」開幕戦のチケット販売について》

 http://www.top-league.jp/news/news33402.html

『本日、秩父宮ラグビー場で開幕しましたジャパンラグビー トップリーグ2015-2016シーズン パナソニックワイルドナイツvs.サントリーサンゴリアスの試合におきまして、当初はチケットが完売したとご案内し、ご来場をお断りしてきました。しかしながら、本日の試合におきましては多々の空席が発生し、当初のご案内と違った状況となり、ご来場をお断りしましたお客様には大変不愉快な思いを与えてしまいました。深くお詫び申し上げます。

 今後は再発防止に努め、出来るだけ多くのお客様がご来場いただけるように改善していきますので、引き続きトップリーグをはじめとする各試合、各会場でのご声援を宜しくお願い申し上げます』

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  こちらは試合前日のお知らせ 

《チケット販売予定枚数終了試合のご案内》

 http://top-league.jp/news/news33351.html

 「ジャパンラグビー トップリーグ2015-2016」の下記試合につきましては、一般販売の観戦チケットが、販売予定枚数に達したため販売終了となっております。

したがいまして、当日券の販売はございません。

また、前売にて販売予定枚数に達した試合につきましては、日付指定の無い各種招待券、及びJRFUメンバーズユース会員特典「トップリーグ無料招待」はご利用いただけません。予めご了承ください。

トップリーグ招待券

JRFUメンバーズクラブ招待券、ユース会員証

朝日新聞招待券

■11月13日(金)秩父宮ラグビー場(東京)

19:00 パナソニック ワイルドナイツ vs サントリーサンゴリアス

■11月14日(土)パロマ瑞穂ラグビー場(愛知)

11:40 豊田自動織機シャトルズ vs NECグリーンロケッツ

14:00 トヨタ自動車ヴェルブリッツ vs ヤマハ発動機ジュビロ

 ご利用いただけないチケットについて。

トップリーグ招待券

JRFUメンバーズクラブ招待券、ユース会員証

朝日新聞招待券

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 こら、あかん・・・と、ついつい怪しげな関西弁になってしまいます。もう、二度とラグビーなんか見に行かないぞと思った人もいるかもしれませんね。