『ギャグにできない事態への対応』

 現代性教育研究ジャーナルに連載中のコラム『多様な性のゆくえ One side/No side』の18回目です。こちらのサイトでご覧ください。
 『ギャグにできない事態への対応』 

www.jase.faje.or.jp


 No91(2018年10月15日発行)のPDF版13ページに掲載されています。


 米国のトランプ政権による拡大版グローバル・ギャグ・ルールの影響は深刻なようですが、こんな指摘もあります。

『一方で、アフリカ数カ国の調査事例から、各国の国内法で保健医療提供者に対し妊娠中絶に関するカウンセリングや専門医療機関への照会を積極的に行うよう定めている場合には、拡大版ギャグ・ル ールの適用を免れることもあるという』
 以下あくまで私の感想です。
 『さすがに米国政府も大統領の息のかかった職員ばかりで構成されているわけではなく、現場レベルでは何とか適用除外を正当化できる理由を探している職員も多いのではないか』
 日本は援助対象国というわけではないので、少々話を広げ過ぎではありますが、危機管理対策として次のようなことは共通して言えるのではないでしょうか。
 『そうなると、援助対象国の国内法をその理由にすることも十分に考えられる。逆に言えば、人権や人の生死に関わる健康問題について、理屈の通った制度や法律を整えておくことが、国の危機管理対策として極めて重要かつ有効だということでもあるだろう』