4273 第20回国際エイズ会議メルボルン宣言 エイズと社会ウエブ版133


《弱い立場の人たちのHIVに対する脆弱性をより深刻化させるような政策や行為につながる差別的な法執行が続いていること、差別的で有害な立法が続いていることに対し、私たちは重大な懸念を共有しています》
 (第20回国際会議メルボルン宣言より)

 厳罰化みたいな流れには至っていないにせよ、日本でも「どうして同性愛者のために予算を使うのか」などという議論が政治家から出てくるような現実はあります。「エイズ対策に力を入れる必要があるの」というそもそも論みたいなものとセットになっているので、継続してエイズ対策を重視していく必要があるということと、そのためには男性同性間の感染に焦点をあてた対策を現時点では重視する必要があるという2つの必要論エイズ対策の観点からは展開していく必要があります。

 HATプロジェクトのブログに『メルボルン宣言 誰も置き去りにはできない』およびそのプレスリリースの日本語仮訳を掲載しました。

 プレスリリース
 http://asajp.at.webry.info/201405/article_9.html

 メルボルン宣言
 http://asajp.at.webry.info/201405/article_8.html

(解説)7月20日から25日まで、オーストラリアのメルボルンで開かれる第20回国際エイズ会議に向けて、組織委員会が「メルボルン宣言」を発表染ました。その日本語仮訳です。2年に1度の国際エイズ会議では、その時点で最も重要と考えられるメッセージが宣言のかたちで発表され、広く賛同署名を募ったうえ、会議の場で公式に採択ることで、世界のエイズ対策についてある程度の共通認識を確立する努力が続けられています。今回は世界各地で性的少数者を犯罪者として扱う立法や政策、法執行がなされる事例が相次いで報告されていることへの憂慮と危機感が強く表明される宣言になりました。