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グローバルファンド第5次増資会合は9月16日、カナダ・モントリオールで開催 エイズと社会ウェブ版227

エイズと社会 国際感染症関係論

 2017年から3年間の世界エイズ結核マラリア対策基金(グローバルファンド)に対する各国の資金拠出額を決める第5次増資会合が今年9月16日、カナダのモントリオールで開催されることになりました。カナダのトルドー首相が9日、若者向けの公開フォーラムで発表したということで、グローバルファンド日本委員会のサイトに紹介記事が掲載されています。 

fgfj.jcie.or.jp

 《トルドー首相は、直前にアルバータ州でおきた大規模な森林火災からの復興支援を誓い、避難している人々への国民からの寛大な支援に謝意を述べた後、「他者への思いやりの気持は国内にとどまらない。21世紀のグローバルコミュニティにあっては、国境の向こう側で暮らす人々にも思いをはせることが重要だ。思いやりの気持を持つのは簡単だが、行動に移すのは難しい。残念ながら、世界は公平ではない。世界でもっとも弱い立場にある人々が健康に暮らせるように手助けするのは、リーダーとして我々が持つ共同責任である」と、明日のリーダである若者たちに訴えました》

 発表の際のニュース映像もあわせてアップされています。わりとゆっくり話している(それだけで好感が持てます)ので、英語が苦手の方でも、だいたい何を言っているのかは把握できるかもしれません。ご関心がある方はご覧下さい。

 トルドー首相はその中で、カナダが2017~19年に7.85億カナダ・ドル(約6億米ドル)の拠出をを誓約することも明らかにしています。第4次増資(2014~16年)のカナダの誓約額より20%増額されているということで、G7伊勢志摩サミットを前にして主要国のひとつであるカナダが示した積極的な資金貢献姿勢に注目したいですね。保健分野は伊勢志摩サミットの重要課題の一つでもあるので、日本も含め他の主要国への波及効果も期待できそうです。

 第5次増資については、昨年12月に東京で増資準備会合が開かれ、2017~19年の資金調達目標額が130億米ドルに設定されました。

 グローバルファンドによると、エイズ結核マラリアの三大感染症対策にはこの期間に970億ドルが必要で、途上国自身の国内予算の増額や2国間の援助資金による負担分をそこから差し引いても、なお大きな不足額が出る。130億ドルはその不足分の80%に相当するそうで、この思い切った金額の設定には準備会合を主催した日本政府も大いに貢献しました。

 ただし、大枠の目標が定まっても、その目標に見合った金額の拠出を各国が具体的に誓約しなければ、実質は伴いません。エイズをはじめとする三大感染症対策の勢いは失われ、世界規模の流行が再び拡大することになってしまいます。勝負はこれからですね。カナダはいいところでヒットを放ちました。さあ次は伊勢志摩サミットだということで、再びチャンスに日本の打席が回ってくる感じです。