なぞなぞ列車、去りゆく夏、お正月はまだまだ先だけど・・・ 

 (注)長らく途絶えていた電車コラム久々の登板です。通勤電車の中での愚にも付かない感想文集なので、電車にまつわる蘊蓄を期待されている鉄道ファンの皆さんのご期待には、申し訳ありませんが、まったく沿えません。他の方のご期待にも沿えないだろうなあ・・・ま、とにかく)

 夏休みももうすぐ終わりですね。通勤の横須賀線からも家族連れだとか、年長者に引率された子供グループだとかの姿が消え、また、おじさん天国(というより煉獄)の日々が戻ってくるのか・・・。

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(写真と本文はまったく関係ありませんが、一応、夏の思い出ということで・・・)

 つい1週間ほど前、がらがらの通勤電車の向かい座席に親子と見られる3人。娘さんは小学校1年くらいでしょうか。一生懸命、なぞなぞの本を読んで、両親に問題を出していました。

 足から入って、肩から出るものはな~に。

 ん?意外に難しいではないか。心臓カテーテルか(肩からは出ないでしょう)。ついつい聞き耳を立ててしまう(暇だねえ)。両親もう~ん、と腕を組んで考えています。しばらくして、父親が「あっ、お風呂だ」と答える。ピンポーン。お父さん、面目を施しました。う~ん、おじさんは教養が邪魔しちゃったかな(してない、してない)。

 次の問題です。

 自分が持たないで、持ってと命令する食べ物はな~に。

 む? このなぞなぞブック、以外にレベル高いね・・・と思ったとたんに、おじさんはひらめいちゃったぞ。両親はまだ、クビをひねっています。ふふふ。こどもがなぞなぞブックの解答編を見ながら、「答えは~」

 「あ~、言っちゃダメダメ」

 お父さんがあわてて制止し、ますます考え込んでいます。

 あ~、教えたいなあ。あれですよ、あれあれ。答えたいなあ。ハイっと手を上げたら、どうかなあ・・・ダメダメ!子供の気持ちを考えなさい。なんでもありのおじさん層にも、自ずとまもるべき法といいますか、社会常識というものがあるでしょう。

 ついにおじさんは、ささやかな親子の幸福に介入することを断念し、その結果、両親は答えを得るることなく停車駅で降りていきました。まさにその次の瞬間です。ひと夏の夢を破るがごとく、どかどかとおじさん軍団が乗り込んできて・・・というのは錯覚で、一週間ほど後のことですね。ああ、世の中がまた、動き出してきたか。蒸し暑いけれど、夏休み、もう終わりですね。