4238 【鎌倉海びより】68 この雲が晴れれば

 

 寒いしねえ~ということで、今年も始まりました。

 

【鎌倉海びより】68 この雲が晴れれば
 
http://www.sankeibiz.jp/express/news/140107/exg1401071532002-n1.htm

 

 お正月の長い休暇も終わり、いよいよ世の中が動き出してきた。今年はどんな年なのか。課題をひとつひとつあげていけば、日本の前途はますます多難…。とはいえ、どこか長い停滞を抜け出してきたような明るい気分も一方にはある。

 いたずらに悲観論に傾くことなく、希望を持っていきたいですね。

 鎌倉の由比ガ浜相模湾に面して大きく湾曲しているので、私の住まいに近い滑川河口付近からだと、富士山は稲村ケ崎の影に隠れて見えない。

 世界遺産の雄姿を撮るには、関東の富士見百景のひとつである稲村ケ崎の西側に出るか。材木座海岸の砂浜を東に向かい、逗子市との市境近くまで行くか。

 どちらも徒歩20分圏内。距離的には少し余分に歩くことになるが、年の瀬の一日、富士山にはより近づける稲村ケ崎に繰り出した=写真。

 

  

 

 雪をいただく富士山と抜けるような青空、そして手前には海…。う~ん、なかなか注文通りにはいきませんね。もうちょっと粘って雲が切れるのを待つか、あるいは別の日に出直して、雲ひとつない青空に再チャレンジするか。そういう考え方も、もちろんある。それが王道だろう。

 でも、寒いしなあ…とついつい考えてしまうのが、言葉で現実をごまかしたがる二流の記者の悲しいところ。むしろ雲のある富士山の方がいまの日本には必要なのではないか。せっかくここまで来たのだから、油断を戒めるためにも、いまはあえて小さな雲を残しておくべきであろう…。

 どうもご都合主義といいますか。こんな屁理屈を並べ立て、解釈でごまかしていると、日本の前途はともかく、個人的にはまた、労を惜しんでさえない1年に終始しそうな予感もある。