24年ぶりに300件を下回るか 東京都の新規HIV感染者・エイズ患者年間報告数

 メルマガ東京都エイズ通信の第185号が12月28日、配信されました。報告数は1月1日から12月25日までのデータです。

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令和4年1月1日から令和4年12月25日までの感染者報告数(東京都)  

  ※( )は昨年同時期の報告数

HIV感染者         229件    (294件)

AIDS患者          52件    ( 63件)

 合計                281件     (357件)

HIV感染者数及びAIDS患者共に令和3年よりも減少しています。

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 HIV感染者報告数とエイズ患者報告数の合計は281件ですね。1カ月平均で24件弱。26日から31日まで、6日分残っていますが、300件の大台は下回りそうです。

 年間の新規報告数が300件以下になるとすると、1998年以来です。

 この1年、同じことばかり書いてきましたが、報告の数字は現在の感染動向をそのまま反映しているとは限りません。2020年以降はコロナの流行の影響で保健所などのHIV検査の件数も大きく減っています。報告は減っても、実際の感染は実は増加に転じているといったことも考えられないわけではありません。

 ただし、コロナの流行に影響を受けてきた2020年以降の3年間でも、報告の減少傾向が続いています。推計の専門家ではないので、漠然とした感想に過ぎませんが、コロナ時代においても、実際のHIV感染は少しずつ減っているのかもしれません。そうだとすれば、この3年間の厳しい状況下においても、HIV感染の予防対策やHIV陽性者への支援を途切れることのないよう支え続けてきたNPOの関係者や行政の担当者の努力には敬意を表したいと思います。

 来年はどんな年になるのか。個人的には体力的にも急坂を駆け下りている感覚ですが、きっと悪いことばかりじゃないさ。せめてその程度の希望は失わずにやっていきましょう。

 

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