COVID-19は新型コロナウイルス感染症という病気につけられた名前です。昔だったら、スペイン風邪の流行・・・みたいに、もうちょっと通りのよさそうな名前がついていましたね。最近は特定の地名や集団と容易に結びついてしまうような名称は避けるのが最低限の条件になっています。アルファベットと数字の羅列になってしまうのもそのためですね。
おまけにアルファ型だとか、デルタ型だとか、ますます不気味感が増していくような印象も受けますが、致し方ないか。
では、COVID-19の原因となるウイルスの名前は・・・SARS-CoV2です。つまりSARSコロナウイルス第2号という位置づけですね。じゃあ、第1号はというと、2003年に流行したSARS(重症急性呼吸器症候群)の原因ウイルスです。ただし、SARSの流行は2003年の前半でおさまり、原因ウイルスもなぜか消えてしまいました。(このあたりは素人の聞きかじりなので、正確さに欠けるかもしれません。間違っていたらごめんなさい)
医学的な根拠があって言っているわけではないのですが、個人的には「今回もそうならないかな」という淡い期待もないことはなかったのですが、COVID-19はそういうわけにはいかなかった。じっくり対応していくしかありません。
現代性教育研究ジャーナル(2021年9月15日発行)の連載コラム One side / No side 第53回『SARSで延期された会議』は、その2003年当時のお話です。10ページに掲載されています。
https://www.jase.faje.or.jp/jigyo/journal/seikyoiku_journal_202109.pdf
《会場を出て、東京に帰ろうとすると、シトシトと雨が降り出した。それほど寒くはない。これならウイルスは広がりにくいだろうし、会議も開けたのではないか。そんなことを思うと、お天気までもが恨めしくなってくる》
いまにして思えば、流行が消えてしまったので、基本的にはよかったのだけど、それでも、けっこう悲しかったなあ、あの時は。