エイズに関する国連総会ハイレベル会合スケジュール概要 エイズと社会ウェブ版569

 6月8-10日にニューヨークの国連本部で開催定の『エイズに関するハイレベル会合』のスケジュール概要が国連合同エイズ計画(UNAIDS)の特設サイトで公開されています。2016年のHIVエイズに関するハイレベル会合と国連総会で国連の全加盟国が約束した高速対応目標の達成状況を検証し、今後の対策の方向性を示す新たな政治宣言の採択を目指しています。

残念ながら2020年末までの高速対応目標(90-90-90ターゲット)を世界全体で達成することはできませんでした。それはどうしてなのか。準備の過程でその要因を探り、今回のハイレベル会合は『不平等を解消し、HIVの流行を助長する社会的決定要因をなくすための「行動の10年」の出発点』と位置付けられています。

 スケジュール概要の日本語仮訳がPDF版でAPI-Net(エイズ予防情報ネット)に掲載されているのでご覧ください。

api-net.jfap.or.jp

  3日間の日程の初日は、開会式と全体会合、2日目と3日目は以下の5つのテーマ別委員会が開かれる予定です。政治宣言の採択は常識的には会合の最終日ということになりますが、5年ごとに開かれているこれまでの会合では、初日に宣言を採択し、その後で、どうやってその宣言を実行していくかという議論に入っていったこともあります。どちらになるのか。残念ながら、日本から遠距離観戦している私には分かりません。

 

【2021年6月9日】

10:00-11:30 テーマ別委員会1エイズ終結に向けた不平等への対応:2030年までの10

11:30-13:00 テーマ別委員会2:人びととコミュニティをエイズ対策の中心に

15:00 - 16:30 テーマ別委員会3:効果的なエイズ対策への資金確保

 

【2021年6月10日】

10:00 - 11:30 テーマ別委員会4エイズ対策におけるジェンダー平等の推進、女性と女児の地位向上

11:30 - 13:00 テーマ別委員会5エイズ対策に与えるCOVID-19パンデミックの影響への対応、および新たなパンデミックへの準備強化

 

会場はニューヨークの国連本部ですが、インタープリファイ(遠隔同時通訳装置)や国連ウェブテレビのライブ放送により、オンライン参加も可能なハイブリッド開催となります。UNAIDSは『最高レベルの政府首脳の参加、および準備過程での合意に従い、市民社会などすべての利害関係者のあらゆる方法による完全な関与』を強く求めていますが、全体会合や各テーマ別委員会に入れるのは代表団ごとに1人ということなので、実質的にはオンライン中心になりそうです。