『知ってる!? HIVとエイズの違い』 エイズと社会ウェブ版 496  

 蒸し暑くなってきました。梅雨明け間近か。まさかこういうかたちで、東京五輪開幕の日を迎えようとは・・・。ま、ここはひとまず落ち着こう。

 厚生労働省と公益財団法人エイズ予防財団が主唱する2020年世界エイズデー国内啓発キャンペーンのテーマが7月22日(水)、発表されました。 

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 多少なりとも策定に関与した立場の者としていえば、今年は考えに考えに考えて、その結果、「なんだ」と思うようなシンプルな場所に回帰しました。コミュニティアクションのキャンペーンテーマのページに紹介文を掲載したのでよかったらお読みください・・・というか、ぜひ読んでね。  

www.ca-aids.jp

 『知らないことが不安を増幅させ、不正確な知識や誤った情報が広がる。そのことが有効な対策の成立を困難にします。社会的な差別や偏見によって病気そのものを上回る被害を生み出すことにもなります。これは社会がHIVエイズに対応する中で、繰り返し経験してきたことでもありました』

 いまさらだけど、いまこそでもあります。知識があるだけじゃあダメだ・・・ということもHIV/エイズ対策の長い経験のずいぶん初期の段階から指摘されてきました。

 1989年にボストンでHIV陽性の看護師だったスティーブのアパートに夫婦でボランティアのお風呂掃除に行ったとき、簡単にお掃除が終わっちゃったので、こう尋ねてみました。じゃあ何が必要なのか。彼は少し考えてから『attitude』と答えました。

 態度とか、姿勢とか、そんな感じでしょうか。知ってるだけじゃダメ。知識が豊富でひどいことを平気で言う人は日本にも、アメリカにも、いくらでもいる(何か自分のことを差しているような気もしてきた、態度、悪いからなあ)。

 でも、その態度が知識によって変わることもある。変わってほしいとも思う。『夜の街』の話題が何かと出てくる昨今はとくにそう思う。もっとよく、それぞれの立場の人のことを知ろうよ。

 『HIV/エイズとCOVID-19というツイン・パンデミックの時代のキーワードとしても、改めて「知識」に焦点をあてる必要があります』

 ちょっと上からっぽくてすいません。ぐるっと一巡りして怒涛の2020年も後半戦、言わずもがなのことをさらに付け加えておけば、世界エイズデーは12月1日です。皆さん、よろしく。