カマトトを気取るわけではないけれど、ヤリモクの意味が正直、分からなかった。
コミュニティセンターaktaの公式サイトに掲載された新型コロナ感染症特集Vol1『ロックダウン中はヤリモクで人に会うのをひかえよう』。えっ、どういうこと?
昭和のおじさんが「モク」と聞いて、まず思いつくのはたばこですね。喫煙者は新型コロナウイルス肺炎の重症化リスクが高いそうだから、たばこを喫いながら人に会うのは、やめましょうということかと・・・。
ちょっと苦しい。
英語の原文のタイトルは『Don’t hook up during the COVID-19 lockdown』。英国のテレンスヒギンズ財団による新型コロナ対策の啓発文だという。
hook upは、引っかけるとか、いちゃつくといった意味らしい。ああ、そうか。さすがに感度の鈍いおじさんも納得する。
モクはたばこじゃなくて、目的のモクでした。それで、ヤリの方は、ま、いちいち説明しなくてもいいか。あとはサイトで該当ページを見ていただこう。
『英国の団体、Terrence Higgins Trustの医療部門ディレクターのマイケル・ブレイディ医師は、セックスとは別の方法で喜びを見つけることこそが、新型コロナウイルスの拡大と戦ううえで重要だということを言っています』
参考までに付け加えれば、aktaからのこんなメッセージも載っている。
『私たちaktaはセックスについて、人が生きる上で重要で、幸福に関わり、ポジティブなものとしてとらえています(また時に、暴力となることも)。そのため、これまで性感染症の予防のためにセックスを避けること、禁欲をすることを伝えたことは一度もありませんでした。ただし、この新型コロナウイルス感染症の流行に直面している今の期間、セックスをどう考えるのか、改めて一人ひとりが考え直すことが大事だと思っています』
あえて付け加えるまでもないが、セックスは文字通りの『濃厚接触』が伴う人と人との関係を前提としている。性感染とは厳密に言えないのかもしれないが、唾液による感染、糞便による感染への注意喚起はおそらくもっと必要だ。
コミュニティセンターaktaは新型コロナウイルス対策のため、ただいま休館中。公式サイトには、こんなバナーが掲載されている。
そういえば「連帯を求めて孤立を恐れず」などというセリフにしびれたこともあったなあ。さっき知ったばかりなのだけど、詩人、谷川雁の言葉だそうですね。