大学ラグビー決勝は早明伝統の一戦に

 正月2日は東京・秩父宮ラグビー場全国大学ラグビーフットボール選手権の準決勝2試合が行われました。ただし、この寒さでスタンドに行ったら、たちまち風邪をひいてしまうので、私は例によってTV観戦です。結果は・・・。

 早稲田大 52 - 14 天理大
 明治大  29 - 10 東海大

 第一試合は個人的に天理大が有利ではないかと予想していたのですが、的中率が極めて低い私の予想は今回も見事に外れ、点差もかなり開いてしまいました。
 何というか、ずっと以前に「前へ」の明治と「展開」の早稲田が大学日本一を争っていたころの、早稲田の試合運びがこんな感じでしたね。
 天理大は立ち上がり、スクラムで早稲田大を圧倒し、相手陣深く攻め込んでいたのですが、早稲田大が一瞬のスキをついて自陣から反撃し、バックスの快走でトライにつなげる。そのうちに天理大のFWがだんだん疲れてきて、逆にスクラムで押される場面も出てくる。そんな試合でした。
 天理大にとっては大事な場面でボールをポロっと落とすなどイージーミスが続いたことも響きました。それだけプレッシャーを大きく受けていたのでしょうね。関西の雄であっても、大学日本一の経験はまだなく、大舞台での緊張がきつかったのかもしれません。
 第二試合も点差は開きましたが、試合後半で明治FWのキープレーヤーの1人がハイタックルでイエローカードを受け、10分間の退場という時間帯がありました。
 この時点で点差は14点(2トライ2ゴール差)、残り時間は20分くらいあったので、明治大にとっては大ピンチ、東海大にとっては逆転のチャンスでしたが、明治大がシンビンの10分間をしのぎきりました。
 東海大は相手陣ゴール前で「押せる」という感触を得てスクラムにこだわった。ラインアウトが不調だったので、他に選択肢がなかったのかもしれませんが、結果としてはスクラムをしっかり組むためにシンビンの10分間の多くを費やし、この大チャンスをつぶすことになってしまいました。
 それだけ明治FWに底堅い強さがあったということなのかもしれません。
 「令和」最初の大学日本一を決める試合は、1月11日(土)、国立競技場で、早稲田大と明治大が対戦します。伝統の一戦ですが、大学日本一をかけて両チームが戦うのは1997年1月15日の第33回大会以来。本当に久しぶりですね。
 かつては(建て替えられる前の)国立競技場を大観衆で埋め尽くした人気カードでもあります。再びラグビーへの注目度が高まっているいま、大学日本一をかけた早明戦が新国立競技場を6万の観衆で埋めることができるのかどうか。勝敗の予想とは別にそちらも楽しみですね。