プライドハウス東京 松中権代表が記者会見

 東京オリンピックパラリンピック開催まであと1年に迫ってきました。この秋にはラグビーW杯も日本全国の12会場で開かれます。巨大スポーツイベントの準備期間というのは、何かとごたごたやもたつきが目立つものですが、もちろん期待もそれ以上に(とあえて言いたい)あります。日本記者クラブでは本日(711日)午後、プライドハウス東京の松中権代表が記者会見を行いました。

 注意散漫な老人としての能力を刻々と身に付けている私も出席しましたが、例によって聞き逃してしまったり、メモが取りきれなかったりという部分があまりにもたくさんあります。したがって、ずいぶん危なっかしい報告ですが、備忘録的なメモの延長ということでお読みください。

 日本記者クラブの公式サイトには会見動画もアップされているので、詳しくはそちらをご覧いただいた方がよさそうです(最近はとにかく弱気)。 

www.jnpc.or.jp

 松中さんによると、プライドハウスは2010年のバンクーバー冬季五輪の開催期間中にLGBTと総称される性的マイノリティの人たちが安心して過ごせる場として開設された期間限定のホスピタリティ施設が始まりでした。

 さらに、その後もオリンピック・パラリンピックやサッカーW杯などの機会に開設されています。うまくいった例だけでなく、開設の準備は進めていたのだけれど、断念せざるを得なかったこともありました。そうした経験を経て、「プライドハウス・インターナショナル」という国際ネットワークもでき、目指すべき機能も以下の4点に広がっています。

 1  ホスピタリティ施設

 2 情報プラットフォーム

 3 教育コンテンツ

 4 スポーツ企画

 

 日本では2020年の東京オリンピックパラリンピック開催を見据え、昨年9月にプライドハウス・コンソーシアムという組織が発足しました。コンソーシアムは日本語に訳すと連合体とか組合といった意味だそうで、現在は28NPO16の企業、5つの大使館が加わっているそうです。準備の過程で、さらに増えるのでしょうが、こうした広がりのある体制の実現はそれ自体、画期的なことです。

 これまでの世界各地のプライドハウスの経験を踏まえ、コンソーシアムでは東京で3つのレガシーを残すことを目指しています。

 1 コレクティブのインパクトを示す

 2 公式、公認のプログラムになる

 3 常設のLGBTセンターをつくる

 

 ただし、こうしたことは何回、説明を繰り返しても、説明を聞いた人にはどうも具体的なイメージがわかないかもしれません。そこで、まずは具体的に開いてみようということで、2020年に先立ち、ラグビーW杯日本大会が開幕する今年920日(金)から決勝戦2日後の114日まで、プライドハウス東京2019が東京・渋谷区神宮前に開設されることになりました。詳しくはプライドハウス東京の公式サイトをご覧ください。 

pridehouse.jp

 

 f:id:miyatak:20190711230056j:plain

 松中さんには会見前に日本記者クラブのゲストブックに揮毫をお願いしました。自分に誇りを持とう。自分たちは生まれてきてよかったんだというプライドを持ってほしい。「プライド」のメッセージにはそんな思いが込められています。

「性的なことだけでなく、いろいろな悩みを持っている人にも伝えたい」

最後に松中さんはこう語って会見を終えました。