参考までに2015年は・・・差別ゼロデー回顧編

 国連合同エイズ計画(UNAIDS)の差別ゼロデー(3月1日)の続きです。
 昨年のキャンペーンテーマは『OPEN UP, REACH OUT(広げよう、届けよう)』でした。不肖私の日本語仮訳を採用していただき、日本語版ブローシュア『ゼロ・ディスクリミネーション―広げよう、届けよう』のpdf版がAPI-Net(エイズ予防情報ネット)に掲載されています。こちらからどうぞ。
 http://api-net.jfap.or.jp/status/world.html#zero

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国連合同エイズ計画(UNAIDS)は2013年12月1日、オーストラリアのメルボルンで開かれた世界エイズデー式典で、3月1日を差別ゼロデーとすることを発表しています。
 昨年の3月1日が第1回、そして今年は第2回ということになります。その第2回差別ゼロデーに向けて、UNAIDS公式サイトにはキャンペーン特設ページが開設され、「ゼロ・ディスクリミネーション―広げよう、届けよう」(小冊子)が発表されました》

 1年前の話なので、「昨年」は2014年、「今年」は2015年です。1年ずつずれていますが、悪しからず。
 限りなく近い過去の昔話をもう少し追加しておきましょう(年寄りは何かと話が長いのよ)。2013年の世界エイズデー式典がメルボルンで開催されたのは、翌年7月20日(日)から25日(金)まで、メルボルンで第20回国際エイズ会議(AIDS2014)が予定されていたからでした。
 このメルボルンの式典に出席したアウンサウンスーチーさんが「すべての人が心を開き、理解し合い、差別を終わらせる動きに加わってください」と呼びかけ、差別ゼロ(#zerodiscrimination)キャンペーンの開始を宣言しました。このときに2014年3月1日が第1回差別ゼロデーと決められ、キャンペーンのシンボルとして蝶が採用されています。

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 去年も今年も冊子の表紙に蝶のマークがフィーチャーされているのはそのためですね。どうして3月1日になったのは、私にはよくが分かりませんが、おそらく12月1日に宣言してその趣旨の浸透をはかり、もろもろの準備をしていくのに3カ月ぐらいはかかるという事情があったのではないでしょうか。
 2013年12月1日のUNAIDSプレスリリース《UNAIDSとアウンサンスーチーさんがオーストラリアで差別ゼロキャンペーン開始を宣言 差別ゼロ国際デーの新設を発表》は、HATプロジェクトのブログに日本語仮訳が掲載されています。こちらも参考までにどうぞ。
 http://asajp.at.webry.info/201312/article_2.html
HIV陽性者および感染の高いリスクにさらされているキーポピュレーションに対する差別は、HIVサービスへのアクセス拡大を妨げる大きな障壁となっている。各国の調査では、HIV陽性者7人に1人が医療へのアクセスを拒否され、10人中1人以上がHIVに感染していることを理由に就労を拒否されているという》