国立国際医療研究センターのスタッフが症例報告 新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症

 連日の報道が続いている新型コロナウイルスについて、日本感染症学会の公式サイトに『新型コロナウイルス(2019-nCoV)への対応について』という特設ページが開設されています。 

www.kansensho.or.jp

 このページでは医療従事者向けと一般市民向けにそれぞれ情報が提供されています。感染症の流行は社会的不安を誘発し、情報が錯綜して混乱すること、それに拍車をかけるように政治家(やマスメディア)も、あられもないことを言い出すことがしばしばあります。ときには専門家と称する人が悪乗りすることもないとは言えません。

 したがって、専門家集団である医学分野の学会からこうしたかたちで情報発信をしていただけると非常に助かります。 

 新型コロナウイルス関連情報のリンク集もあるので、何か知りたいことがあるときの確認用にも役立ちそうです。


 国立国際医療研究センターのスタッフによる『当院における新型コロナウイルス(2019-nCoV)感染症患者 3 例の報告』(2020年2月5日公開)という症例報告もPDF版で掲載されています。最後の考察部分には以下のような記述もあります。

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 個人的な感想をいうと、極めてまっとうな指摘ではないかと思います。恐怖や不安は素人もまた等しく持つものなので、臨床現場の専門家からのこうした指摘は私のような医学の素人にとっても心強いですね。
 軽症例はすべての医療機関で診療を。医療の提供体制を維持し、感染の拡大を抑えていくには、こうした認識を軸に対策を組み立てていくことが大切です。危機においてこそ、その危機の特質を把握し、それをもとに日常の生活を支えるインフラをなるべく壊さないようにする努力が必要なのではないかと思います(あくまで素人考えだけれど)。