予選プールあと2戦、全部勝とう

 いよいよ明日はその第一関門、サモア戦ですね。いまから獲らぬ狸の皮算用をしても始まりませんが、予選プールAを1位通過なら、決勝トーナメントの相手はたぶん南ア、2位ならNZ。個人的には2位に滑り込んで、オールブラックスにも初勝利を狙うという野心的な展開に魅力を感じますが、「2位じゃだめなんですか」などとどこかの政治家のような寝言を言っていると、2位もおぼつかなくなってしまいます。ここは勝ち点の計算をするよりも、予選プール4戦全勝を目標にしましょう。

 日本代表のサモア戦登録メンバーは昨日(3日)、ジェイミー・ジョゼフHC(ヘッドコーチ)から発表されています。
 

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 先発メンバーはアイルランド戦の先発から2人変わっています。
 フッカーは堀江翔太選手に代わって、坂手淳史選手が入りました。W杯初出場です。リザーブに堀江選手が控えているので、思い切って序盤から飛ばしてほしい。

 もう一人、前試合大活躍だったトンプソン・ルーク選手はリザーブからも外れ、ロックにはヴィンピー・ファンデルヴァルト選手が入ります。
 3列目は主将のリーチ・マイケル選手がフランカーで先発。姫野選手はNo8に回りました。リザーブにはツイ・ヘンドリック選手が入っています。ただし、ゲームキャプテンは前試合同様、ピーター・ラブスカフニ選手です。

 アイルランド戦の勢いを維持しつつ、1、2戦で疲労のたまったベテラン選手はできれば休ませたい。そんな布陣でしょうか。
 バックスはアイルランド戦の先発がそのまま顔をそろえました。
 つまり、WTBの福岡堅樹選手はアイルランド戦に続き、リザーブです。
 バックスリーのこの選択は正解だと思います。松島幸太朗選手をFBに回してWTBはレメキ、福岡両選手を起用する手もあったかもしれません。
 山中選手には前試合、キック処理で不安な面もありました。それでも、ハイボールへの対応を考えて、後ろに身長のある選手を1人は置いておきたいという事情もあったのではないでしょうか。けがから復帰した福岡選手には、インパクトプレーヤーの役割を期待し、SHの田中史朗選手とともにここぞというときに投入してほしいと思います。
 サモア代表は、世界ランクこそ日本よりかなり下ですが、相手としてその力は侮れないということは選手自身も自覚しているようです。ただし、勝てない相手ではない。
 むら気も大きそうなので、立ち上がりから調子に乗ってしまうと怖い。そうさせない工夫が必要かもしれません。奇をてらった戦術で臨むより、基本的なプレーを着実に続け、だんだん相手が嫌になってくるような試合巧者ぶりをジャパンには期待したい。相手の荒いプレーに付き合って、ペナルティでいらざるピンチを招かないよう、規律を保っていきましょう。