世の中、いろいろなニュースがあることは承知していますが、鎌倉はぼんぼり祭りです。いよいよ始まりました。薄暮の鶴岡八幡宮では、神社の方がぼんぼりにひとつひとつ、灯をともしていました。写真家の皆さんはローアングルで狙っていますが、私はしゃがむのもおっくうなので、漫然と一枚。ピントは例によって甘いし、心構えが違います。
参道にずらりと並んだぼんぼりにもだいたい灯がつきましたね。まだ明るいけれど、暗くなるより、このくらいの方が心地よく歩けます。
今年のぼんぼり祭りは3日間。初日は立秋前日の夏越祭なので、参道に茅の輪が設けられました。
《古来、茅の輪をくぐると災厄から逃れると伝えられています。正面より左 右 左とくぐります》
つまり、8の字を描く要領であります。渋谷のスクランブル交差点ではないけれど、人が交錯して混雑は必至。でも、いまの世の中、自分だけが災厄をのがれるなどという芸当はできませんよ。譲り合っていきましょう。
茅の輪の両サイドは山本富士子さん(上)と駐日イタリア大使夫人(下)のぼんぼりです。
山本富士子さんは大映の大女優でしたが、若い方は知らないかもしれませんね。
エイズ対策の歴史について大学生に話す機会があり、「ロック・ハドソン」と言っても反応がない。「ほら、あのエリザベス・テーラーと親しかった・・・」と説明しても、エリザベス・テーラーを知っている大学生もいなかった。ま、無理もないか。
境内も暗くなってきました。石段を上がって本堂の前から舞殿を望む。後ろの光の列はぼんぼりではなく、若宮大路の街の灯です。夕方の風が止んで少し汗ばんできました。見上げると、おぼろ月、なんかまた蒸し暑くなりそうだなあ。