『ノーサイド・ゲーム』のキックオフ

毎週日曜午後9時からのTBSドラマ『ノーサイド・ゲーム』が始まりましたね。

原作は池井戸潤さんの同名小説です。鎌倉駅前の書店新刊書コーナーに平積みされていたので、昨日、購入して読み始めています。

先にドラマを見てしまうと、配役のイメージに引きずられてしまうので、小説を読んでからドラマを楽しみたいと思ったもので・・・。ちょっと変則的な楽しみ方になってしまいましたが、小説の前半と後半を分ける「ハーフタイム」という章を読み終わったあたりでドラマが始まりました。内容についてあれこれ書き始めると、ネタバレ的なところも出てしまうので、こちらの紹介はTBSの公式サイトにお任せしましょう。

 

www.tbs.co.jp

 小説とテレビのドラマでは若干、設定が異なるところもありますが、だいたい同じような展開です。企業ドラマとしても、ラグビードラマとしても、楽しめます。組織の中の個人ということで考えると、ラグビーはサラリーマンにとって教訓に満ちた格好のテキストという印象もあり、高齢おじさん層にとっては一粒で二度おいしいキャラメルのような魅力があります。

 主人公がGMを務めるチームの主力選手として元ラグビー日本代表SOWTB廣瀬俊朗さんが出演しています。初回はなんか怖そうな感じでしたが、次回以降、さらに重要な役どころになりそうです。

 実は廣瀬さんとは2月に日本記者クラブで「チャレンジJ9」というキャンペーンのキックオフ記者会見が行われたときに司会を担当したので、その時にお会いしました。全身の筋肉が徐々に失われていく難病 ALS筋萎縮性側索硬化症)の治療法研究と患者の皆さんを支援する目的で、日本のラグビー関係者が中心になって行っているキャンペーンです。

会見については当ブログでも報告したので、こちらもご覧ください。

http://miyatak.hatenablog.com/entry/2019/02/07/231130

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廣瀬さんのような方には、これからもマルチに活躍してほしいですね。

ところで、小説『ノーサイド・ゲーム』には、日本ラグビーフットボール協会に対する批判も随所に出てきます。あくまでフィクションではありますが、協会の事情に詳しい人に聞いた話では、けっこう実態を反映しているようです。前回W杯で日本が南アフリカに勝つという歴史的勝利を飾り、日本国内のラグビー人気が一気に盛り上がったのに、その2か月後ほど後に始まったトップリーグの開幕戦はなんと、秩父宮ラグビー場のスタンドががらがらでした。どうしてそういうことになっちゃうのというエピソードも紹介しています。こちらも当時、当ブログで取り上げているので、参考までにご覧ください。

http://miyatak.hatenablog.com/entry/2015/11/14/151144

最近のスーパーラグビーからのサンウルブス撤退決定にまでつながる問題ではないかと思います。

池井戸さんは、いま日本のラグビー界が抱える問題点についても、関係者から相当しっかりと取材をしたうえで作品化されたようです。ドラマの中でも今後、こうした問題点の指摘は繰り返し出てくるのではないでしょうか。ラグビー協会執行部はつい最近、新体制が発足したばかりですが、改革すべきところはきちんと改革していく勇気と決断力を期待したいですね。