武田薬品工業(武田薬品)は6月3日、世界エイズ・結核・マラリア対策基金(グローバルファンド)に対し、2020年から5年間で10億円を拠出することを発表しました。『武田薬品がグローバルファンドの増資への拠出を民間企業として初めて表明』という見出しのニュースリリースが武田薬品とグローバルファンドの連名で出されています。
https://www.theglobalfund.org/media/8491/newsrelease_2019-06-03_newsrelease_jp.pdf
グローバルファンドは途上国の感染症対策を資金面から支援するため、3年ごとに「増資」という名目で寄付を募っています。
今年は2020年から22年までの3年間分の増資の年に当たっており、10月にフランスのリヨンで増資会合が開かれます。すでに先進諸国の中にはこの会合に先立って資金拠出誓約額を表明している国もありますが、民間企業としては今回の発表が初めての誓約になります。
武田薬品の寄付(5年間で10億円)の中には、第6次増資の対象となる3年分も含まれているため、見出しはこの点を重視したわけですね。
武田薬品はこれまでの10 年で合計10億円をグローバルファンドに寄付し、「タケダ・イニシアティブ」としてアフリカの保健医療人材の能力開発のために活用されてきました。
今回はその寄付パワーが『タケダ・イニシアティブ2』として倍増されるという発表でもあります。リリースによると『アフリカの数ヵ国の産前・産後健診に質の高い HIV、結核、およびマラリア対策を統合することにより母親と子どもの健康改善を支援する』ということです。
詳しくは両者の提携を支援し、調整役を担ってきたグローバルファンド日本委員会のサイトの記事をご覧ください。
武田薬品、グローバルファンドのそれぞれのリリースにもアクセスできます。