夕方になって雲が垂れ込めてきました。散歩に出ると、風も冷たい。
青空と新緑に慣れた目には、稲村ケ崎を望む海辺の風景もどこか荒涼とした雰囲気に変わっています。冬景色とまでは言わないけれど・・・初夏の空はうつろいやすいのでしょうか。
回れ右をして由比ガ浜から逗子方面を望む。引き潮で砂浜が広いですね。その広さが解放感よりもむしろ寂寥感を誘います。身に染みてうら悲しと言いますか。
それは秋でしょ。あっ、そうか。年寄りは感じやすいから初夏でもついついため息をついちゃうよ。
砂浜からの帰り道。国道134号沿いの歩道は、関東ふれあいの道の一つで「稲村ヶ崎・磯づたいのみち」と呼ばれているそうです。
ん? 歩道に何か・・・。
東西南北に鎌倉ゆかりの俳句や短歌が配置されていました。
西は与謝野晶子の有名な短歌。
そして、北に配されているのは・・・すいません、存じ上げない方でした。調べてみると、仙鳥さんは江戸時代中・後期の鎌倉の俳人。1802年に亡くなり、『卯の花くもり』という追善句集が編まれたそうです。